メインイベントは白幡裕星vs林佑哉のKrushバンタム級ワンマッチ。当初メインに予定されていた大夢vs長野翔のKrushフライ級タイトルマッチが消滅したため、この試合がメインに抜擢された。昨年、白幡は第9代Krushバンタム級王座決定トーナメントの決勝戦で、そして林は準決勝で、王者になった黒川瑛斗に敗れ、共に王座を獲り逃している。再び王者の黒川の前に立つためにも、両者とも落とせない一戦だ。
試合前に、本来今大会のメインでKrushフライ級タイトルマッチを長野翔と戦う予定だった王者の大夢がリングに上がり、ファンに挨拶を行なった。
大夢「Krushフライ級チャンピオンの大夢です。今回、このタイトルマッチを楽しみにしてくださっていたファンの皆さん、応援団の皆さん、本当に申し訳ありません。僕自身悔しいですが、ドクターストップになってしまった長野選手が一番悔しい思いをされていると思ます。僕は引き続き試合の準備を進めていきますので、宮田さん、オファーお願いします。ラストメインイベント、皆さん、最後までお楽しみください。押忍」
1R、ジリジリと前に出ていく林。白幡は右のローキックを繰り出していく。さらに左のハイキック、右のミドルキックだ。林は圧力をかけていくが、ここでハイキック。これをかわした白幡はローキックだ。さらに右のハイキックを連発する白幡。そして右左とパンチを繰り出すが、林も下がらない。林は右のストレート。白幡はヒザ蹴りを入れると、ローキックだ。
2R、ジリジリと圧力をかけてくる林に対し、白幡は左のローキックを打ちつつパンチを連打。さらに中に入って左のボディブローを叩き込む。白幡は左のヒザ蹴りからコーナーに追い込んでパンチの連打から左のヒザ蹴りを連打だ。さらに白幡はパンチから左の飛びヒザ蹴り。白幡はヒザ蹴りを連発し、ボディにダメージを与えていく。さらに左のローキックを打ち込むが、2Rが終了だ。
3R、白幡は左右のローキックを連発するが、林もパンチを振るって圧力をかける。白幡もヒザ蹴りで応戦。林も近い距離でパンチを連打していく。白幡もパンチで応戦し、打ち合う展開に。両者もつれ合って倒れた後、林がパンチで前に出ていく。白幡もパンチとヒザ蹴りのコンビネーション。さらに両者パンチの打ち合いだ。白幡は左のミドルキック。さらに両者殴り合い。白幡は左のミドルキックを連打するが、林は構わず前に出てパンチを連打だ。しかし、決着はつかずにゴング。判定となり、30-29、30-28、30-29の3-0で白幡が判定勝利を飾った。
試合後、勝者の白幡はマイクを握って、ファンに挨拶を行なった。
「はい、こんにちは! 白幡裕星です。まだ帰らないでください。前回の10月の試合で、しょうもない試合してメインイベントして、プロ格闘家を気取ってました。そっから3カ月本当にいろんなことがあって、悲しいこととかもいっぱいあったんですけど、こうやってまた勝って戻ってくることできて嬉しいです。黒川選手もチャンピオンでマイクで出直してきますっていうふうに言ってたんですけど、そういう言葉をかけさせてしまったのは自分なので、今年Krush、もう一回、次はバチバチ行くんで、次はもっと練習するんで、バチバチにKrushらしい試合したいんで、もう一回やらせてください。で、5月、『THE MATCH』っていう大きい大会があるんですけど、自分はそこではなくて、5月のK-1横浜大会に出場したいです。K-1のバンタム級、今、チャンピオンが長きに亘って試合してなくて、その期間ずっとこの階級動いてないのもちょっとどうなのかなって僕は思うんで、王者決定トーナメントでもどうでしょうか? どっちでもKrushのタイトルでも5月のK-1のトーナメント、まあこれは1人の選手の提案なのでどうなるかわからないですけど、今年はバンバン試合して、本当にこれからも勝ち続けていきます。最後に一つだけ言いたいことがあって、ちょっと長くなっちゃったんですけど、お母さんが今日誕生日なんですよ。兄弟4人いる中で俺が一番言うことも聞かないで、腕にタトゥーとかも入れて親不孝なのかもしないですけど、これから俺のお兄ちゃんと一緒にこのバンタム級もっと引っ張って、お金も稼げるようになって幸せにするので、これからもどうぞ長生きしてください。愛してます、こうやって愛を伝えることって、本当に恥ずかしいし、照れくさいし、言えない時もあるかもしれないですけど、人間いつ何が起こるかわからないので、僕がきっかけでもいいんで、大切な人、家族、信頼している人に愛を伝えてあげてください。今日はありがとうございました!」