中島は幼少期から空手を学び、極真会館2017年第34回全日本ウエイト制 軽重量級優勝、極真会館2018年USウエイト制 軽重量級優勝など輝かしい実績を残す。19年5月のKrushでプロデビュー。22年1月、第10代Krushスーパー・フェザー級王座決定トーナメント準決勝で友尊、決勝で横山朋哉を下して同級王座に就いた。23年9月は髙橋直輝に判定負けを喫し王座を失うも、24年9月に村越優汰から判定勝ちを収めて再起した。
エルモリンカは、チンギス・アラゾフチームのスーパー・フェザー級(-60kg)のイケメンファイター。同門のダニラ・クワチと同様にスイッチで構えをチェンジしながら戦い、左ミドルキック、左ボディブローを得意としている。ベラルーシのキックボクシングイベント「BFC」で活躍し、今回K-1に初参戦をはたす。アラゾフチームのメンバーだけに、その技術レベルは高い。
1R、エルモリンカが積極的に左右のローキック、左ハイキックを繰り出す。中島も上段に前蹴りを返すなど、冷静に対処する。その後もエルモリンカが先に手を出し、中島がカウンターを合わせていくという展開に。手数では、ややエルモリンカが上回る。
2R、中島が空手仕込みの前蹴りで機先を制する。エルモリンカも左ミドルキックを返していくが、中島も同じく左ミドルキックで迎撃する。エルモリンカの強烈な右ストレートに対し、中島は時おりスイッチしながらミドルキックで反撃。甲乙つけがたい内容で2Rが終了。
3R、エルモリンカのフックに対し、中島はショートアッパーや前蹴りを返していく。圧力を強めるエルモリンカだが、中島はみぞおちを打ち抜くような前蹴りで前進を許さない。このラウンドも均衡は崩れず、三者とも30-30のドローとなった。
EXラウンド、中島がスイッチしながらのローキックで前に出る。1分すぎには両者の大振りのフックが交錯。スリリングな攻防が続く。一時、見合う場面もあったが、最後までエルモリンカの強打を封じた中島が判定3-0で逃げ切った。この結果により、2試合で行われたチームK-1とチーム・アラゾフの対抗戦は1対1のドローとなった。