金子は22年2月にK-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメントで黒田勇斗、璃明武、決勝で玖村将史を破りK-1王座戴冠。6月「THE MATCH 2022」ではRISEの鈴木真彦に惜敗も、23年9月に玖村将史との3度目の対戦で判定勝ちを収め王座防衛に成功。24年3月は、RISEのリングに乗り込み鈴木真彦を破り、リベンジを成し遂げた。7月は-55kg世界最強決定トーナメント一回戦でカン・メンホンを衝撃KO勝ち。9月の準決勝は璃明武から判定勝ちを収めると、決勝では大久保琉唯をKOで仕留め、世界最強トーナメント優勝を成し遂げた。
対するジクレーブは、ONEのキックボクシングルールで暴れてきた“ロシアンボンバー”。ロシアやヨーロッパのムエタイタイトルを持ち、2020年11月にONEへ参戦すると中国のワン・ジュングァンから判定勝ちを収めた。左右に構えをチェンジしながら飛び込みのフック、右の強烈なキックを武器に爆発的な攻撃をするのが特長。KO数は少ないが、強固なディフェンスを誇るテクニシャンタイプだ。
1R、金子がコンパクトな左ジャブを突き刺す。ジクレーブも左のローキック、ミドルキックを返しつつ、右のフックを打ち込んでいく。中盤はジクレーブの攻めを見極めるようにガードを固め、残り1分となったところでカウンターの右ショートフックを一閃。格の違いを見せるように、ジクレーブからダウンを奪う。
2R、距離をつかんだのか、このラウンドはジクレーブの左右フックに合わせ金子も積極的にパンチを打ち返していく。中盤、ジクレーブは顔面への前蹴りやバックブローで反撃を開始。ジクレーブが形勢を逆転させたかに見えたが、金子が被せるような右のフックで強引にペースを引き戻す。右フックでジクレーブが体勢を崩したため、このラウンドのポイントは微妙。
3R、ジクレーブがジャブとミドルキックで前進。金子の左右フックが顔面を捉えるも、ジクレーブは攻め手を緩めない。驚異的なスタミナでジャブと左ミドルキックを出し続けるジクレーブに対し、金子も要所で右ストレートを繰り出し顔面を跳ね上げる。最後まで打ち合いが続き、勝敗はジャッジの手に委ねられることに。ノンストップの一戦は、1Rにダウンを奪った金子に軍配があがった。