“ローリングサンダー”カリスティス、金子晃大の絶対政権崩壊へ「200パーセント自分が勝つ」=2.9K-1MAX代々木第二
カリスティスは、ギリシャの“ローリングサンダー”(胴廻し回転蹴り)と呼ばれ、2016年1月にRISEのリングで那須川天心と対戦。二度のダウンを奪われたものの、那須川から鼻血を出させるところまで猛反撃した。23年にはONEにも参戦。また、直近の試合ではローリングサンダーでKOしているため、タフで危険なファイターと言ってもいいだろう。
金子は、22年2月にK-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメントで黒田勇斗、璃明武、決勝で玖村将史を破りK-1王座戴冠。6月「THE MATCH 2022」ではRISEの鈴木真彦に惜敗も23年9月に玖村将史との3度目の対戦で判定勝ちを収め、王座防衛に成功。24年3月は、RISEのリングに乗り込み鈴木真彦を破り、リベンジを成し遂げた。7月は-55kg世界最強決定トーナメント一回戦でカン・メンホンを衝撃KO勝ち。9月の準決勝は璃明武から判定勝ちを収めると、決勝では大久保琉唯をKOで仕留め、世界最強トーナメント優勝。12月はアスランベック・ジクレーブからダウンを奪い判定で勝利した。
「ローリングサンダー(胴廻し回転蹴り)が好きです。パンチも好きなんですが、私は胴廻し回転蹴りで倒すことが一番知られていると思います。なぜならば、最初にタイで試合をした時に、この素晴らしい技でKO勝ちをしたからです」
――ローリングサンダーは、どうやって覚えたのですか?
「7歳から14、15歳くらいまで極真空手を学んでいまして、そこで覚えました。2012年には極真空手の世界大会で、準優勝したこともあります。15歳からは、ずっとキックボクシングをやっています」
――空手を始めたキッカケは。
「7歳の時、お父さんから近くにあった空手道場に連れられていき、勧められて入りました。自分を守るために役に立つと思い始めましたが、次第にはまっていきました」
――極真空手を始めた時に憧れの選手とはいましたか?
「若かったので特に憧れの選手はいませんでしたが、極真空手は素手素足で戦うのでとても大変な競技だと思っています」
――K-1に対しては、どんな思いがありますか?
「K-1を知ったのは子どもの頃で、その時は同郷のマイク・ザンビディスが一番好きでした。私は、彼のスタイルに少し似ていて積極的でパンチが武器と感じています。あとは、アンディ・サワーやジョルジオ・ペトロシアン、アーネスト・ホーストのようなみたいなレジェンドも好きです」
――今回、試合を受けた理由を教えてください。
「K-1は夢の団体で、子どもの頃からずっと出ることを夢に見ていました。ザンビディスみたいなファイターになれると思うと非常に嬉しいですし、キックボクシングというスポーツをやれば、K-1に参戦することが夢です。もちろん、この試合に参戦するのはチャレンジなんですが、今まで那須川天心や強い選手と戦ってきた経験があるので、特別に臆するような気持ちはありません」
――戦いに対するモチベーションは。
「自分の成長のためです。強くなるために武道をやるのは好きで、一つの試合に挑む時の成長やトレーニングを終えた時は、自分が成長している達成感を得られます」
――今回、対戦する金子選手はどんな印象がありますか?
「彼はとても力強くてタフなファイターの印象があります。彼は私よりも少し背が高いため、自分に有利な距離を取って戦うことでしょう。近距離ではなく、やや距離を置いて戦うと思っています。私は相手のミスを見逃さないタイプなので、できるだけ近距離でプレスをかけて戦います」
――どんな試合を見せたいですか。
「KOです。KOをイメージして練習に臨んでいます。金子選手は倒さないと勝てないと思っていますので、KOすることしか頭にありません。しかも、K-1のタイトルがかかっています。今回の試合は、200パーセント自分が勝つ自信があります。リングの上で、ベルトを巻いてる夢も見ているくらい自信があります」
――あなたが金子選手よりも優っている点は、どこですか?
「自分にはギリシャ魂があります。ギリシャ・ソウルです。このスピリットは、ギブアップすることはないということ。死ぬか勝つか、それしかないです。自分の盾を持って帰るか、死ぬかです。それが、スパルタ伝説と言われるものです」
――ちなみにスパルタ伝説とは。
「自分より相手の数が多く300対100万人でも勝ち抜いたスパルタの戦いの伝説です。本当に人数が少ないながらも、祖国のため、家族のため、そして自分のためにずっと戦ってきた民族で、諦めない、絶対に降参しないっていうのがギリシャ・ソウルです」
――日本でスパルタ教育の語源にもなったという説がある、厳しい軍人を鍛え育てる“スパルタ”ですね。日本だと、折れない気持ち精神性に“大和魂”というものがあります。
「では、今回のタイトルマッチは大和魂とギリシャ・ソウルの戦いですね。とてもスピリチュアルな戦いになりそうです」
――最後に金子選手へメッセージをお願いします。
「まずは、この素晴らしい機会を与えてくださったことに感謝します。ただ自分は、そんな簡単な相手ではないことをリングで証明します。すべてをこのリングでぶつけてきたいと思いますので、覚悟してください」