「K-1 WORLD GP」6.3(土)横浜<インタビュー>ハッサン・トイ「もう格闘技をやめようと思っていた時にK-1からオファーが来た。これは運命だと思っているし、K-1王者になるという子供の頃からの夢を叶える」
――ハッサン・トイ選手はもともとテコンドーをやっていたそうですね。
「父親がテコンドーの道場に連れていってくれたことがきっかけだね。ただテコンドーは足技が中心で、コンタクトもソフトなものだから、少し物足りなかったんだ。自分はもっとハードな戦いをやりたかったし、パンチも蹴りもやりたくなって、キックボクシングに転向したよ」
――K-1の試合はいつ頃から見ていたのですか?
「本当に小さい頃からK-1を見ていた。初めてK-1の試合を見たのはアーネスト・ホーストの試合で、あの時は本当に感動して衝撃を受けたよ。それからもK-1MAXでブアカーオやアンディ・サワーといった偉大な選手たちの試合を見て、自分も彼らのように偉大な存在になりたいと思った。僕は自分がK-1チャンピオンになるために生まれてきたと思っている」
「自分にとっては大きな経験だった。あの試合があったからこそ、今の自分がいると思っている」
――試合そのものが野杁戦以来、約3年ぶりですが、なぜ試合をしなかったのですか?
「世界中誰もがそうだったと思うが、新型コロナウィルスの影響が大きい。もちろん試合オファーはあったが、色んなことを含めて満足できるオファーではなかったんだ。だから正直、もうファイターを続けることは出来ないと思って引退も頭をよぎったよ。そんなときにK-1からトーナメントのオファーが来たんだ。本当にうれしかったし、これからも戦い続けようと思ったよ」
――前回のウェルター級(67.5kg)からミドル級(75kg)まで階級を上げることになりましたが、不安はないですか?
「試合ができない分、フィジカルトレーニングを続けていたら、自然に身体が大きくなったんだ。最高で90kg近くまで体重が増えて、今の自分にとっては75kg=ミドル級がベストウエイトだ。ミドル級は僕のために作ってくれた階級なんじゃないかと思っているよ(笑)」
「彼は年齢も重ねているし、本当に多くの経験を積んでいると思う。でも僕は彼以上にハングリーだと思うし、リングに上がったら叩きのめすだけだ。この試合が3Rまでいくことはないだろうね」
――他のトーナメント出場選手で意識している選手はいますか?
「勝ち上がった選手とやるだけだし、特に意識している選手はいないよ。リングで向かい合った相手と戦い、その相手をリングに沈める」
――改めてK-1チャンピオンになることへの想いを聞かせてください。
「さっきも話したようにK-1のベルトは子供の頃からの夢だ。そしてもう格闘技をやめようと思っていた時期にK-1からトーナメントのオファーが来た。こんなことがあるなんて想像もしていなかったし、これはもう運命だと思っている。僕はこのトーナメントでK-1チャンピオンになるという夢を叶えるよ」