「K-1 WORLD GP」6.3(土)横浜<インタビュー>金子晃大「K-1チャンピオンはK-1を代表する選手であり、興行を盛り上げることが仕事。僕は“攻め”の姿勢でいきます」
──前回の試合は3月「K’FESTA.6」でのコンペット・シットサラワットスア選手を相手にした初防衛戦でした。見事にK-1スーパー・バンタム級王座の初防衛に成功しましたが、振り返ってみていかがですか?
「良かったところもあれば見せきれなかったところもあるかなと。(見せれきなかったのは)やっぱり倒せなかったところですよね。ちょっと塩試合っぽくなったかなって思います」
──コンペット戦で今の自分に足りないものが見つかったようですね。
「そんな感じですね。単純にコンペットは上手かったです」」
──最近はムエタイの練習も続けていて、パワーよりテクニックの方がついてきたところはありますか?
「そんなことはないですよ。そんなことはないですけど、テクニックも必要じゃないですか。テクニックのある相手を倒そう倒そうとしてもそうさせてくれないんで、自分が目指すのは相手をテクニックで上回りながら倒すっていうことですね」
──今大会ではトルコのエムレ・カラジャと対戦が決まりました。オファーが来た時はどんな心境でしたか?
「チャンピオンはK-1を代表する選手なので、試合をしてK-1を盛り上げていかないといけないと思うし、6月もやろうかなという感じですね」
──試合間隔が短いと思いますが、そこは特に気になりませんか?
「自分は“攻め”でいくんで。この試合に関係なく、今年は“攻め”でいきます。このスパンで試合をやっているのも“攻め”なんですよ。僕は守りに入らずドンドンやっていくということで攻めます」
──分かりました。では、改めて対戦相手の印象はいかがですか?
「ガツガツ来るし、その割には結構フェイントとかもかけてくる選手なんですよ。ただガツガツ来るだけじゃないから、いい試合になるなと思います」
──自分とは噛み合いそうだなと思いますか?
「ガツガツ来て、パンチで来るんで、完全に噛み合うと思います」
──この相手なら前回のコンペット戦で見せきれなかった爆発力的な部分も見せきれるということですか?
「それも見せきれるかなと思います。そういうのを見せないと会場も盛り上がらないですからね」
──チャンピオンとして会場を盛り上げることは意識されている部分なんですか?
「もちろん。チャンピオンはK-1を代表する選手だし、一つ一つの興行を盛り上げていくことが仕事だと思っているんで」
──武尊選手がK-1を卒業して、K-1の新たな顔・看板選手の登場が望まれていると思うんですけど、そこの部分は意識されますか?
「そうやって盛り上げていけば、自然とそうなると思っています。そのためにも実力をしっかりつけていこうと思います」
──そこも攻めの姿勢が重要ですか?
「もちろんです」
──今回チャンピオンとして、どんな試合を見せなきゃいけないと考えていますか?
「盛り上げて倒す姿を見せる。けど、相手も簡単にパンチを当ててくれないですし、この前のコンペットのように技術のある選手に下手にいくとポイントを持っていかれちゃうんですよ。だから、ポイントも取りつつ倒すことが必要になってくると思います。技術が凄く上手い選手に対して、ポイントで負けてるのに『いい試合だった』は意味がないんで。上手い相手にもポイントを取って、試合を支配しながら倒す。そういうことをやりたいですね。コンペットの時は倒すことができなかったんで、そこを改善していこうと思っています。支配しながら倒す、です」
──またカード発表会見でも話題が出ましたけど、玖村将史選手との決着戦を望む声も多いですね。それについてはどうお考えなんですか?
「むしろそこを視野に入れながらの日々です。ただその日を待つんじゃなくて、俺は試合をしながら待つ。もちろん試合するっていうのはリスクがあることなんですよ。一番直近の動きを見られて対策も練られますからね。でもそれも含めて、試合をしていく攻めの姿勢で、そのタイミング(3度目の対戦)を待ちます」
──ちなみに先の「K'FESTA.6」で玖村選手は、金子選手が「THE MATCH 2022」で負けた鈴木真彦選手に勝ちました。それについてはどう思われていますか?
「もちろんレベルの高い試合でどっちが勝ってもおかしくない試合だったと思うんですけど、玖村選手は僕と試合するべき・一番近い選手だと思っていますし、僕もチャンピオンだからやるとかじゃなくて、しっかりと決着をつけたいんで、そこはいずれいい形でやりたいですね」
──チャンピオンになっていろんな人の挑戦を受ける立場じゃないですか。それでもやっぱり金子選手にとって玖村選手は特別な存在ですか?
「それを周りにも期待されているし、チャンピオンはそういう相手とやる立場だし、誰とでもやっていく。それが攻めですね」
──ちなみに鈴木選手にリベンジしたい想いは前より薄れました?
「そんなことないです。ただ、今それを言うのは違うじゃないですか。なんだったら、玖村選手を倒して、その次は鈴木選手とやりたいですよ。鈴木選手に勝った玖村選手に勝ったならいいじゃんって話になるかもしれないけど、そういうことじゃないんで。、今、一番近いというか期待されているのは玖村選手なんで、それに向けてやっていくし、その前にまずカラジャ選手とやって、自分自身のレベルアップのためにも、そして大会を盛り上げるためにも攻めていこうっていう考えです」
──ちなみに会見で「破壊と再生」というテーマを発表されていましたけど、それは考えてきたんですか?
「そういうわけじゃないですけど、質問を受けた時に『破壊と再生』しかないだろうって思いました」
──そのテーマの意味も試合を見れば分かるということですか?
「そうですね。試合を見れば分かると思います」