「K-1 WORLD GP」6.3(土)横浜<インタビュー>神保克哉「中途半端な気持ちで階級を創って欲しいと言ったわけじゃない。初代のベルトを巻くことは階級を創ると言った人間の責任です」
――神保選手が熱望してきたミドル級(-75kg)のベルトがついに新設されることになりました。今どんな心境ですか?
「ベルトができるまで長かったっすね。俺が発言してできたベルトなんで、これは俺が獲らなきゃダメっす」
――約2年前から階級を上げることになりましたが、当時からミドル級がベストウエイトだったのですか?
「そうでもないですよ。減量しないで試合をした方がいいんじゃないかなと思ってやったのが最初だったんで。無理にスーパー・ウェルター級(-70kg)まで減量しても強くならない、だったらナチュラルウエイトでやった方がいいだろって。喧嘩するときに減量するやついないじゃないですか。それと同じですよ、ハハハハ(笑)」
――それは豪快な発想ですね(笑)。ミドル級で試合を続けるようになって、身体も大きくなっている印象があるのですが、実際にいかがですか?
「通常体重は80kgないくらいなんで、ほとんど減量なしなんですよね。体重は増えてないけど身体が出来上がってきたんじゃないですかね」
――階級を上げてK-1・Krushでは7連勝と勢いに乗っていた神保選手ですが、今年3月「K'FESTA.6」ではヴィニシウス・ディオニツィオに判定負けという不覚を取りました。
「俺、負けました? あんまり覚えてないんで。まぁ…あれはあれですよ。トーナメントっていう大一番の前に負けを経験した方が気持ちも引き締まるし『日本人大丈夫か?』ってなった方が面白いじゃないですか。だから次のトーナメントを見ておいてください」
――一回戦で対戦するリー・ホイにはどんな印象を持っていますか?
「中国で“大魔王”って言われているらしいですけど、俺も地元では“魔王”って呼ばれてたんで(笑)。あと俺が中国で試合したときのキャッチコピーも“魔王”だったんで、実は日本と中国の魔王対決なんですよ」
――それは面白いですね。
「ただ(リー・ホイの)映像を見ても、そんなに魔王感はないし、むしろ俺の方が魔王感があるよなって。ミドル級になって毎回ダウン取っているし、面白い試合をやってきたんで。どっちがホンモノの魔王か見せてやります」
――準決勝以降の勝ち上がりはどう予想していますか?
――神保選手と松倉信太郎選手が決勝で戦う姿を期待しているファンも多いと思います。
「みんなそれが見たいですよね、絶対。向こうは上がってこれるかなって感じですけど。日本人が2人しかいないのも世界トーナメントらしくていいじゃないですか。どの国の選手であってもベルトへの想いが強いヤツが優勝するものだと思うんで、そこでは絶対に負けないですよ」
――改めてK-1のベルトに対してはどんな思いがありますか?
「やっぱり言い出しっぺが獲らないとダメでしょ。俺も中途半端な気持ちで階級を創って欲しいと言ったわけじゃないし、自分の力でK-1にミドル級を創るところまで持ってきた、それだけの試合をやってきたと思っているんで。初代のベルトはそういう俺が獲らなきゃいけないものだし、初代のベルトを巻くことは階級を創ると言った人間の責任だと思っています」
――まさに気合いが入りまくりですね。
「ホントっすよ。いつも試合前以外はほぼ毎日飲むんですけど、今回はトーナメントの話を聞いてから全く飲んでないんですよ。ベルトが獲れるんだったら何でも我慢するし、そのくらいベルトが欲しいっす。優勝してチャンピオンになったら浴びるように飲むんで、それまでは人生のすべてをトーナメントに捧げます」