news

ニュース

「K-1 WORLD GP」12.3(土)大阪<公開練習>魔裟斗に憧れた少年が悲願のK-1チャンピオンへ!石井一成「K-1王者は僕だけの夢じゃない。周りの想いも背負ってみんなでK-1王者になる」

 福岡・エクシンディコンJAPANにて、12月3日(土)エディオンアリーナ大阪「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN」の初代バンタム級王座決定トーナメントに出場する石井一成が公開練習を行った。

 今年からK-1に参戦し、8月のK-1九州大会では藤田和希からKO勝利を収めた石井。試合後には「バンタム級のトーナメントを開催してほしい」というマイクアピールもあり、12月のK-1大阪大会では初代バンタム級王座決定トーナメントへの出場が決まった。

「地元・福岡のK-1デビュー戦で無事に勝てて、試合が終わった後に『トーナメントを開いてほしい』と言って。僕の予定では来年の福岡大会で世界トーナメントをやってほしいと思っていたのですが、来年どころか年末に決まって。僕がK-1に参戦したからトーナメントが決まった要素は少しでもあると思うので、その意味を噛み締めて日々を過ごしています。(周囲の反響は?)やっぱりデカかったですね。8月も反響はすごかったですし、9月にWBCムエタイの世界チャンピオンになって、その後に今回のトーナメントが決まったので、勝ち続けている分、みんなの期待も高いと思うし、反響はデカかったです」

 K-1参戦・2戦目でベルトがかかったトーナメントに挑む心境については「ありがたい気持ちが大きい」とする一方「世界トーナメントをやるに当たって僕なしじゃ世界トーナメントじゃなくてもいいのかもという自負もります。僕が出ないと世界一は決まらないと思います」というプライドをのぞかせた。
 前述のコメントにもあった通り、石井は9月のBOM大田区体育館大会でWBCムエタイ世界スーパー・フライ級(52.6kg)王座決定戦に出場し、1RKOで同級王座を獲得。「K-1デビュー戦で色んな人から『1Rからいけるように』と言われていたんですけど、そこを上手く噛み砕いてムエタイの試合でも1Rから倒しにいくスタイルを見せられたと思います。次のK-1は1Rから見てもいいし倒しにいってもいいし、どっちでもその場で対応できると思う。K-1に出てムエタイとしてもキックボクシングとしてもよかったと思います」とK-1出場で戦い方のバリエーションも増えている。

 トーナメント1回戦で石井はエクアドルのオスカル・ボルケスと対戦する。ボルケスはボクシングと空手をミックスさせた独特のファイトスタイルで、WKAの世界タイトルと全米タイトルを保持している。

 石井曰く「映像は見たんですけど、本当に53kgなのかなって体つきと、日本人にはない身体能力もあると思います。初めて中南米の選手と戦うので、どんなタイプなのかはやってみないと分からない」。情報量の少なさが不安要素ではあるが「1回戦からそんなことは言っていられない。映像を見る限りスピードで圧倒して、早いラウンドで倒したい。スピード・パワー全部で圧倒して、決勝まで万全な状態で上がりたい」と短期決着を想定している。

 1回戦を突破すれば、準決勝ではKrushバンタム級王者・池田幸司vs赤道ギニアのアンビ・エンスエ・アボモの勝者と対戦。決勝ではK-1バンタム級日本最強決定トーナメント王者・黒田斗真vsムエタイの強豪ヨーシラー、弟分の壬生狼一輝vsWKN世界バンタム級王者サンベル・ババヤンのいずれかと対戦することになる。

 石井は準決勝で対戦する可能性があるKrush王者の池田について「お互いそうだと思うんですけどめちゃくちゃ戦いたいですね」と断言。「池田選手は福岡大会が終わった後に『俺以外にもバンタム級に倒せるヤツがいた』みたいなこと言ってましたけど、僕の中で池田選手が倒している印象はあんまりなくて。上からものを言ってくるのもいいですけど、僕は舐められるのが本当に嫌いなんで、早く(リングで)会いたいですね」と攻撃的な言葉も飛び出した。
 決勝に日本人が勝ち上がった場合、K-1バンタム級No.1の黒田との頂上決戦もしくは壬生狼との兄弟分対決と、いずれもテーマ性の強い日本人対決が実現。ヨーシラーが勝ち上がれば、ムエタイで数々の実績を残す石井とタイの強豪ヨーシラーがK-1のベルトを争う形にもなる。

「一輝と決勝でやるのが理想ですし、本当にそうなったらいいですね。もし試合することになったら何が何でも僕が勝ちます。そこはもう兄貴として結果を見せないといけないし、一輝には『決勝まで上がってこいよ』って感じですね。

(黒田とは)小学4~5年生ぐらいの時に練習したことがあるのですが、その時のことはあまり覚えてないです。僕がK-1に参戦するまで当たることはないと思っていたし、一輝が(日本最強決定トーナメントの)決勝でKO負けした時に少しは意識しましたけど、その時もやるとは思ってなかったですし『一輝、絶対やり返せよ!』という気持ちでした。僕がK-1に出るようになってから、すごく意識するようになって。ストレートが伸びてくるし、ああいう半身の効いたサウスポーはなかなかいないのでやりづらいかなとは思います。でもいざ試合になれば勝つイメージしかないですね。

 決勝でヨーシラー選手とやることになったら、それも理想というか。決勝をムエタイvsムエタイで争えば、ムエタイが最強ということをK-1ファンの皆さんにもお見せできると思います。一輝と決勝でやるのもいいし、ヨーシラー選手とムエタイ対決するのもありですし……色んなパターンがあるので、やっぱりトーナメントは面白いなって思います」
 石井にとってK-1チャンピオンは格闘技をはじめるきっかけになったもの。「僕はK-1チャンピオンと魔裟斗さんに憧れて、お父さんと2人で格闘技を始めました。K-1チャンピオンは僕だけじゃなく、親子の夢になって、お前の夢は俺の夢だって応援してくれる人がたくさんいて。その夢を僕だけで叶えにいくのではなく、周りの想いも背負ってみんなでK-1のチャンピオンになって、夢を叶えたいと思っています。こんなチャンスは2度とないんで、本気で取りにいきます」とトーナメントにかける想いは強い。

 最後に「試合まで残り1カ月、僕が夢を見てきたK-1のベルトまであと少しです。体調もメンタル面も全て順調に整ってますので、最強の石井一成を楽しみに待っていてください」とファンにメッセージを送った石井。12月3日、大阪の地で石井の夢は現実のものとなるか?
チケット購入