3月30日(日)後楽園ホールで開催される「Krush.172」の[【株式会社エイジ Presents】Krushバンタム級タイトルマッチ/3分3R・延長1R]に出場する黒川瑛斗選手のインタビューを公開!
──今回はひとつ下の階級の現役王者である大夢選手を迎えての防衛線ということになりました。最初に聞いた時には驚いたのでは?
黒川 確かに驚きました。「その角度か!」と思いましたね。ただ、「面白いな」という感情が一番だったかなと思います。
──下の階級と言っても、王者だけにもちろん評価はしていますよね。ただ、当たるとは夢にも思ってなかった?
黒川 そうですね。当たるという想定は別に全くしていなかった選手なので、それも運命かなと。
──王者同士でタイトルマッチとして戦うということで、普段のタイトルマッチよりも注目されていると思いますし、試合内容やレベルについても期待されるものが上がると思いますが。
黒川 大夢君もフライ級のチャンピオンなので背負っているものがいっぱいあると思いますけど、僕もバンタム級というものを背負っているつもりですし、その覚悟があるので、それがぶつかれば、おのずとそういう試合になると思います。周りがどうとかはもう別に、特に何も考えてないというか。Krushの現役王者が戦うってなったら、おのずと面白い試合になるんじゃないかなと思ってますね。
──改めて現時点で大夢選手への印象、特に警戒しなきゃという点などはどういうところですか?
黒川 トータル的に上手な選手だし、崩れない選手というイメージはありますが、僕の目の前じゃそんな牙城はすぐ崩れると思いますし、通用しねえぞというのはありますね。
──そのあたり、自分の戦い方だったり実力面について、チャンピオンになってより自信が深くなった部分というのはありますか?
黒川 自信というよりは……地に足がついたというか、自分とより向き合えたかなという気はします。王座決定戦(昨年10月、白幡裕星戦)であんなしょうもない試合して、逆にタイトルを獲る前までの方が、自分に自信を持ってたというか、過信してたというか、調子に乗ってたのかなと思えて。前回の試合でベルトを獲ったことで、改めて自分としっかり向き合えたし、そこから約半年、そうやって過ごしてきたかなというのもあるので。まだまだやらなきゃいけないことはいっぱいあるなっていうことにも気付かされましたね。
──それを踏まえて、この半年はどういうところに重点を置いて練習してきたんでしょうか?
黒川 チャンピオンになったとかなってないとかは変わらずというか、やっぱり圧倒的な試合をしたいというのは変わらないですし、でも形の上ではチャンピオンになったわけで、この階級を背負ってくじゃないけど……K-1バンタム級は動いてないですし、実質自分が引っ張っていくというか、変えていかなきゃいけないなという自負がついてきたかなっていうのはありますね。
──今、「動いてない」と言われたK-1バンタム級は、王座が空位になりました。そこで思うところというのは大きかったんじゃないですか?
黒川 チャンピオンがいようがいなかろうが、僕が獲るべきというか、獲るつもりでいたベルトなので。そこに明確な目標がいるかいないかというだけというか。もともとチャンピオンになるつもりでやってますし、そこのモチベーションは別に変わらないですね。
──それとKRESTではが卜部功也さんが代表になって、また大きく変わったと思います。そこについてはどう感じていますか?
黒川 変わったと言っても、そんなに大きく変わったとは思ってないですけどね。新しい角度の視点が加わってエッセンスになってるというか、新しい刺激が増えたということで、日常により深みが増したというか。功也さんは元K-1チャンピオンで、加えてサウスポーですし。
──ただ、ちょっと新鮮な気持ちではあるのでは?
黒川 その点ではそうですね。ただ、ジムの空気とかも別に変わらず、もともとみんな高め合っている集団なので。代表が変わったからとか、そういうので一喜一憂したりとか、変わっていくような選手たちがいるような場所じゃないですし。周りがどうなろうと、みんな自分の目指すべきものをしっかり持っていて、芯がある人たちが集まってるので。
──その中で、今は現役のチャンピオンとしては、黒川選手と大岩龍矢選手の2人ということで、プロ選手の中でも引っ張っていく立場でもあると思うんですが。
黒川 それは他の選手たちが思うことだろうし、そこでふんぞり返るつもりも僕は全然ないですし、自分はやるべきことをやるというか、淡々とこなしていくだけですからね。もっともっと偉大な人たちはいますし、過去にそういう背中を見てきているので、逆にこんなところでふんぞり返ってはいられないなというのはありますね。
──今回の大会ではもう一つ、スーパー・バンタム級のタイトルマッチも組まれています。おそらくダブルメインという形になると思いますが、その試合に内容で負けたくないとか、そういう気持ちはありますか?
黒川 いや、特にそんな考えてないというか。人は人、自分は自分という感じで、そこはそんなに意識してないです。
──それともう一つ、最近レオナ・ペタス選手のいわゆる「反乱軍」が「RibelLion」という名前もついてスタートしました。黒川選手はどう見て、どう感じていますか?
黒川 兄貴(永坂吏羅)がそこにいるんですけど(笑)、「楽しくやってんな」って感じですね。あれはあれで、エンタメとして全然いいんじゃないかなと。あれで盛り上がるなら、そういうものがあっても別にいいんじゃないかなっていう感じです。
──自分とは関係ない?
黒川 現時点で別にそこにいるわけでもないですし、人生なんてどうなるか分からないですからね。あれが、例えば5年後とかにメチャクチャな力を持つようになってたら、関わることもあるかもしれないですし。逆に、本当に一瞬の話題で終わってしまうっていうことも全然あると思いますし。それは彼らが頑張っていくというか盛り上げていくことであって、僕たちチャンピオンだったり、チャンピオンシップで戦っていく選手たちっていうのは、それはそれでまた団体を盛り上げているというか。盛り上げ方が違うだけで、結局ゴールは一緒ですからね。だから戦友じゃないけど、結局、K-1 GROUPを盛り上げていこうっていう選手たちの、いろんな角度からの気持ちを楽しんでもらえたらいいんじゃないかなって思いますね。
──では最後になりますが、改めて今回の試合への“決意”を、改めていただけますか?
黒川 バンタム級は僕の階級なので、それが分かる試合、分かりやすい試合をするので、楽しみにしてほしいなと思ってます。
──分かりました。ありがとうございました!