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「Krush.166」10.25(金)後楽園 朝久泰央、5年ぶりのKrush出場! 龍華との対戦に向け、今のK-1に抱いていた思いをぶちまける!

9月3日(火)都内にて、10月25日(金)東京・後楽園ホール「Krush.166」の記者会見が行われた。


この大会では第9代Krushバンタム級王座決定トーナメント・決勝戦として黒川瑛斗vs白幡裕星のカードが決定しているが、この日は3試合の会見を含め本戦7試合、プレリミナリーファイト2試合が新たに発表。そして前述の黒川vs白幡も両選手が参加して会見を行った。また会見の最後には、11・23Krush名古屋大会の参戦決定選手も発表されることとなった。
この日、新たなカードとしての最も大きな発表は、Krushライト級・朝久泰央vs龍華の一戦。元K-1ライト級王者の朝久は、Krushには2019年11月以来、約5年ぶりの登場。試合自体も王座陥落した昨年3月以来、1年半ぶりのリングとなる。宮田プロデューサーは「朝久選手が復帰戦をKrushで戦いたいという話を聞いて、パッと思いついたのが龍華選手だった」というエピソードを明かした。


両選手は試合への意気込みを次のように語った。


龍華「朝久選手の試合は自分がデビューしてからずっと見てきてて、階級を上げてチャンピオンになられて、いつかやるかなと思ってたんですけど、試合が決まって、やっとここまで自分も来たかっていうふうに思ってるんでしっかりリスペクトを持って戦いたいなと思います」


朝久「龍華選手は本当にとてもいい選手で、今言ったようにリスペクトを持って戦ってくれるということだったんですけど、僕は今回の試合に関しては、久しぶりの試合というのもありますし、相手が龍華君だからとかそういった話じゃなくて、僕は復帰戦は誰が相手であろうと、どの団体のどこのチャンピオンだろうと、必ずぶちのめすと決めてるので、その言葉通り、必ずぶちのめしたいと思います」


続いて、相手の印象を問われると、次のように回答。


龍華「スピードが速くて、蹴り技もパンチも何でもできる選手かなという印象ですね」


朝久「見ての通り華やかさもありますし、強さもあるし、僕がリングから離れてたこの1年半近くもずっと試合を見てましたけど、純粋にKrushファンとしても、とてもいい選手だなと思ってます」


「この相手との対戦というオファーが来た時にどう思ったか?」という質問には、龍華は「「『朝久選手が、後楽園のKrushに出るんだ』と。復帰戦っていうのもあるんですけど、元K-1チャンピオンというのがあるので、それで後楽園に出るんだと思いました」と回答。


一方の朝久は、この質問にこう答えた。


「復帰戦だからKrushとかじゃなくて、僕から宮田さんに『復帰戦をKrushで組んでくれないか』とお願いしたんですけど、後楽園ホールを選んだ理由は3つあります。一つは単純にKrushが好きだからで、二つめは、これはちょっと口が悪くなるんですけど、龍華君と対抗戦の次の日にたまたま一緒になった時に、『K-1としてこういう結果ですいません』と言っていて。団体に愛がある選手だと思って評価しているんですけど。THE MATCHの時に僕はリングサイドで見ていて、ハッキリ言って情けない姿を見て、『K-1を背負って』とか『K-1が一番、K-1最高』って叫んでいたヤツもいましたけど、そのK-1を背負っていたヤツらは今何やってるんだと思って。
K-1として出て、情けない姿をさらして、試合だから勝ち負けはあると思うんですけど、勝った選手は本当に頑張っていると思いますし、負けた選手はK-1を背負って戦ったくせに、ONEに移籍してONEで戦った時に『世界最高峰のONEの舞台で』とかバカみたいなこと言っていますし、負けた選手がのこのこ他団体へ抜けてますし、K-1を背負ってやってたヤツ何をやっているんだと思って。俺はこのK-1グループが世界で一番だと思ってますし、何より朝久泰央が一番だと思ってるので、その一番を証明する舞台にK-1もKrushも関係なくて、自分の一番好きな舞台で、俺が一番強いってことを改めて証明できたらと思って、このKrushを選びました」と、一気にまくし立てた。


続けて朝久は「最後の三つめが一番大事なんですけど」と前置きすると、目尻を思いっきり下げて満面の笑みを作り「宮田さんが大好きなので」。「半分冗談じゃないですけど、Krushはファンとの距離が近いところが何より好きで、Krush愛があるので、お願いしました」と語った。


欠場期間、そうした両極端の思いを抱えていたのかと問われた朝久は、「そうですね。彼らにもファンはいますし、いい気はしないかもしれないですけど、自分はケガとかプライベートでいろいろ長年あって、吹っ切れて本気で試合するのは3~4年ぶりくらいになるので、そういったケガとかいろいろ抱えてきた中で客観的に見てた時に、K-1ファンとして、元K-1チャンピオンとして、K-1勢の情けない姿に呆れていましたし、例えばKrushで勝った選手がリング上で『僕をK-1に出してください』とか言うのを聞くと、『お前バカか!』と思ってましたし。K-1で勝ったヤツが『RISEとの対抗戦を』とか『これから世界に』とか言ってましたけど、『K-1 WORLD GP』というぐらいで、K-1が世界なので。そういうバカどもを見てイライラしてましたね。そういうのをSNSで書くという、今どきの手段もあるんですけど、やっぱりSNSで書くのと、こういった会見で言うのは全然違うので。批判もあるかと思いますけど、ハッキリ言ってこれまでのK-1勢だったりSNSでバカみたいにほざいているヤツらとかに腹が立っていたので、こうやって会見で俺は思いをぶつけて、それプラス試合で圧倒的な強さを見せてやろうという気持ちですね」と、さらに思いの丈をぶつけた。


この一連の言葉に、龍華は「メッチャK-1愛を感じました。他の選手もK-1やKrushが好きだと思うんですけど、他の選手より団体を思っている気持ちというのがメッチャ伝わりました」と感じ入った様子。そんな朝久との対戦について、「ちょくちょく会場でお会いして、軽く挨拶程度のお話をさせていただくんですけど、もちろん試合になったら敵なので。リスペクトを持って、前K-1チャンピオンに勝てば、頭一つ抜けるんじゃないかと思います」と続けた。


最終的にどう勝ちたいかという質問には、龍華は「KOでと言うのが普通だと思いますけど、今回に関しては自分的には、盛り上げる試合をするのはもちろんなんですけど、それも含めて何が何でも勝ちたいと思っているので、そういうのを含めて、もっともっと仕上げて全力で挑みたいと思っています」と回答。朝久は「挨拶程度に話すこともありましたし、リスペクトの気持ちを持ってくれているのはもちろん分かってるし、個人的には好きな選手だし、違う出会い方だったらもしかしたら友達になれたかもと思う選手です。でもリングではどうしても敵になってくるので、お互い殺しにいくぐらいの試合ができたらと思います。本当に好きな選手です」と答えた。


久々のリングとなる朝久に「以前の何%まで戻っているのか、それとも以前よりも強くなっているのか」という質問が出ると、「この3~4年、いろいろあったと言いましたけれど、その間に積み重ねてきた努力は報われるではなく必ず報わせるので。そういった意味で言うと、正直10%でも出れば必ず勝てるぐらいの練習はしてきました。ただ、彼もとても強い選手なので、100%で、自分は強さを毎日更新していると思っているので、自分の100%をさらに引き上げて、思いっきりぶちのめすと決めてやっています」と回答。


一方の龍華は「不利という下馬評が予想されるが」という質問に「(覆す自信は)もちろん100%あります。期待されていなくても、応援してくれる人もいますし、その人たちのためというわけでもなく自分のためですけど、期待されてなくてもいいんで、自分はやることをやるだけです」とコメントした。


最後にファンへのメッセージとして、次のようにコメント。


龍華「10月25日はメッチャ面白い試合になると思うし、面白い日になると思うんですけど、自分たちが一番面白い試合をするので、応援に来てください」


朝久「皆さん、長らくお待たせしました。こういう形でKrushの後楽園のリングに戻ってきたんですけど、自分は本心を言ったまでなので、アンチをする人からは『朝久、何を言ってるんだ?』というコメントがあると思いますけど、俺のアンチをするヤツは龍華君を応援してくれたらいいと思いますし、俺を信じてずっと待ってくれていたファンは俺の勝利を信じていてくれたらと思います。その上で俺は必ず倒して勝つので」


ここまで語った朝久は「何よりこの試合を楽しみにしていた宮田さんがいると思うんですけど、宮田さんよりもっと試合を楽しみにしていたヤツがいると思うんですよね、誰だと思います?」と問いかけ。首をひねる宮田プロデューサーに、朝久は「俺ですよ!」と答えて、また笑顔。最後は「圧倒的に思い切りぶちのめします。楽しみにしていてください」と、会見を締めた。


さまざまな思いを抱えて復帰を果たす朝久と、この大きなチャンスに気合いを入れ直す龍華。注目の対決の、結末はいかに?
メインで行われる第9代Krushバンタム級王座決定トーナメント・決勝戦、黒川瑛斗vs白幡裕星の一戦。7月に行われた準決勝では、黒川が代打出場の林佑哉を1RKOで下し、白幡は相手の峯大樹が体重オーバーで不戦勝となって、この決勝に進出してきた。まず両者は試合への意気込みをこう語った。


白幡「不戦勝とかいろいろあったんですけど、やっとこうやってタイトルが手に届くところまで来て、ここからが本当の勝負だと思っていて、ここを落としたらもう本当に次はないと思ってるので、必ず勝ちます」


黒川「決勝ということで、ここを勝つか勝たないかで本当に人生が大きく変わると思ってますし、本当に大事な試合になってくると思うので、『白黒つけようぜ』って感じです」


質疑応答で、準決勝での黒川の試合を含めての印象を問われた白幡は「黒川選手が勝つならこの感じ、短期決着になるんじゃないかなとは思ってました。パンチも蹴りも全体的にできる。なと思ってました」と回答。一方の黒川は白幡の印象について「すごく上手な選手だと思いますし、自分のペースを作るのが上手かなと思います」と答えた。


王座への思いについて問われると、白幡は「王座への思いというよりは、今は黒川選手に勝つことだけを考えてます。勝ったら自然と自分がチャンピオンになるので、そこを考えてるんですけど、KNOCK OUTの時からチャンピオンになって、けっこう順風満帆に来ていると思う人も多いと思うんですけど、本当にいろんなことがあって、格闘技から離れない寸前のとこまで来たこともありましたし、こうやってまたここまで上がってくれたので、これは自分が宮田さんにチャンピオンベルトを巻いてもらう運命なんだと思ってます」と語る。


一方の黒川は「僕はこのベルトを見て、(チャンピオンたちの)背中を見て育ってきたので、次は俺が巻かなきゃなって思ってますし、ついに自分の腰に巻く番が来たなと思って、ワクワクしています」と語った。


その上で、この試合をどう戦いたいかという問いには、白幡は「前回の(璃明武との)エキシビションを見てもらったら分かると思うんですけど、パンチがやっとできてきたので、メインイベントらしくパンチで交錯する場面も見られると思います」とした上で、「僕は昔のKrushを見て育ってて、一つ提案があります」と切り出す。「梶原龍児さんは入場の時に帽子を投げるパフォーマンスをしていたんですよ。その時は(南側客席の)上から入場していて、それをいつかやりたいなと思っていて。もしできるのであれば、自分も友達とブランドをやってるので、そのブランドのものをいくつかプレゼントしたいなと思ってます。ご検討をお願いします」と、Krushでは長く行われていない「上からの入場」を提案。


黒川は、「タイトルが懸かってる試合だと、ほとんどの選手はけっこう守りに入るというか、別にベルトも獲ってないのに守りに入って、つまらない試合になるタイトルマッチを僕はよく見るんですけど、ベルトを獲ってからがスタートだと思うので、別に今は何者でもないし、自分のスタイルを変える必要もないし、勝ちに徹してベルトを獲ってもその先はないなと思ってるので、僕はいつもと変わらず、今回も倒しにいきます。倒して獲るベルトに価値があると思いますし、それがKrushのベルトだと思ってるので、守りに入る気は一切ないです」と、KOでのベルト獲得を宣言。


黒川が意気込みで語った「白黒つけようぜ!」は、“白”幡と“黒”川の一戦という点にちなんでのもの。ただし、黒川の“黒”は黒星につながるわけで、そこを問われた黒川は「白星・黒星って思うかもしれないですけど、“白幡”選手なんで、白旗あげてんのかなって」と、名前をもじって相手を挑発。これに白幡は「あんまり人の名字を馬鹿にするのはよくないなと思いますね。まあでも、そのぐらいの気持ちでやりましょう」と応えた。


「バンタム級のチャンピオンになったら、この階級をどうしていきたいか」との質問には、白幡は「ウジャウジャ下のヤツらがいるので、全然受けて立ちますし、まあでも、どんどん強いヤツとやっていきたいです。それこそ世界のトップ選手とやりたいですね。今、このバンタム級って他団体でもすごく盛り上がってると思うんですけど、K-1ではバンタム級ってあんまり動いてないじゃないですか。Krushの方が熱いと思うので、自分がこのベルトを巻いて、K-1もKrushもこの階級を引っ張っていけるような選手になりたいと思います」と返答。


黒川は「このバンタム級ができてからだいぶ経ったかなっていうのがあって、『全盛期は過ぎた』とか『昔の方がバンタム級の選手が揃ってた』とか『他団体の方が強い』とかいろいろ言われているので、自分がこのベルトを獲って引っ張っていく形で黙らせていきたいなと思ってます」と答えた。


白幡がすでに他団体のベルトを2本巻いた経験があることについては、黒川は「若くしてプロキャリアをスタートさせてますし、彼自身は順風満帆じゃないって言ってましたけど、でも現実的にベルト2本獲っていて、この階級で国内トップクラスの選手だと思ってるので、そういう選手とやれるというのはうれしいですし、別にベルトを2本獲ってるからっていうのは特に何も思わないですけど、そういう選手とタイトルをかけて試合ができるという高揚感はありますね」と語った。その後、「その2本のベルトも背負っている?」と聞かれた白幡は「ないです」とひと言。


最後にファンへのメッセージとして、両者はこう結んだ。


白幡「10月25日、自分メインですよね?(と、宮田プロデューサーに確認)。ヤバい大会になると思うので、ぜひ楽しみにしてください。会場にも応援に来てもらいたいです」


黒川「タイトルが懸かってるからって、つまんないしょうもない試合して、勝ちにいくだけの試合をする気はないんで、Krushのメインイベントらしく倒してベルト巻こうかなと思っています」


今はプロボクシング世界王者の武居由樹から始まったKrushバンタム級王座の歴史。そこに新たな名を刻むのはどちらなのか? 注目!
Krushフライ級では、長野翔vs安尾瑠輝の一戦が決定。この2人は昨年5月、Krush後楽園大会で対戦し、その際には長野が判定勝利している。この会見時はともに19歳、そして試合時にはともに20歳という若い両者によるこの一戦に関して、宮田プロデューサーは「勝っていい試合をすれば、年明けにも大夢選手への挑戦を考えています。事実上の次期挑戦者決定戦として期待していただければ」と展望を述べた。


両選手は試合への意気込みを次のように述べた。


安尾「先ほど宮田プロデューサーからお話があったように、一度、長野選手に敗北してるんですけど、今回リベンジプラス次の大夢戦に向けて、しっかりとリベンジと次のタイトルマッチに挑めるように、今回しっかりとリベンジを果たしたいと思っています」


長野「この間1回倒したんですけど、もう1回ぶっ倒されたいってことなので、次はKOしてやろうかなって思ってます」


前回の対戦も踏まえた相手の印象については、両者以下のように回答。


安尾「長野選手はどの試合でもやっぱりストレートがうまくて、合わせるタイミングも本当にうまくて、僕も真似したいんですけど、でも今回の試合ではそのストレートをもらわないように対策していこうと思っています」


長野「雑っすね。けっこう雑な戦い方をするなって感じがあるので、今回は左フックでぶっ倒そうかなと思ってます」


対戦相手から「雑」と評され、決まり手も予告された安尾が、「自分でも、ちょっと雑な部分があるのかなっていうのは自覚があるので、直せたらなと思ってます」と答えると、会見場からは思わず失笑が漏れた。


とはいえ、安尾は現在3連続KO勝利を含む4連勝中で、その中でDEEP☆KICKのタイトルも獲得した。好調の理由を問われると、「自分の中で、何かで倒すということ(意識)はなかったんですけど、いろんな攻撃で倒すことができてて、少しずつ武器が増えてきたのかなっていう感じはあります」と回答。


この言葉に長野は自らマイクを掴み「好調の理由っていうか、DEEP☆KICKは(相手のレベルが)分かんないすけど、矢島と悠斗、弱いんで。普通に、俺でもKOできるなって感じですね」と言うと、「そうでしょ?」と安尾に問いかけ。すると安尾は困った顔を見せ「分からへん……」と小声で呟いていた。


では、長野は安尾の好調を脅威と感じてはいないのか。長野は「油断はできないですけど、レベルは違うなって感じですね」と、気を引き締めた。


宮田プロデューサーから「実質的な次期挑戦者決定戦」という話が出たことについて、安尾は「大夢選手のタイトルに挑むのもあるんですけど、まずはしっかりとリベンジを果たすことが最優先かなと思ってます」、長野は「大夢選手には1回負けてるので、ここで勝って大夢選手にリベンジしてベルトを巻くってことが、ちょうどいいストーリーになるかなって思ってます」と答えた。


長野が所属するK-1ジム三軒茶屋シルバーウルフでは、ここ最近、塚本拓真の活躍が目立つ。塚本から刺激を受けているかと聞かれた長野は「カッコいいなって感じです。『気持ちが一番だよ』って教えてくれているので、今回も気持ちで勝ちます」と、勝利を約束。


最後にファンへのメッセージとして、まず安尾が「今回、リベンジって形なんですけど、しっかりとリベンジを果たせるように練習を頑張るので。あ、あと、新しく自分のオリジナルタオルを作ったので……」と言うと、再びマイクを持った長野が「ずーっと思ってたけどさあ、それ、キャラ?」と、常にほのぼのとした口調の安尾にツッコミ。安尾はまた困り切った表情になり「いや、キャラじゃなくて本当の姿……」と答えると、長野はかぶせるように「20歳でこれは、ちょっと厳しくない?」と“忠告”。安尾が「僕ももっと大人にはならないといけないなと思ってるんやけど……」と言うと、長野は「絶対(こんな相手に)負けたくないもん、俺。絶対イヤだ!」と反応。さらに安尾は「もっとちゃんとせなアカンって親にも言われてるんやけど」と重ねる。再び場内に笑いが漏れる中、応援タオルを持ってくるのを忘れたという安尾だったが、宮田プロデューサーの助け船もあってタオルのアピールをした後、「しっかりとリベンジを果たします」と、ようやく締めのひと言。


長野は「ここは普通に勝って、絶対に大夢選手にリベンジするんで、応援よろしくお願いします」というコメントで締めくくった。


会見は思わぬ展開を見せたが、これだけほのぼのとしていながら、試合となると激闘を見せるのが安尾。前回は長野の勝利だったが、今回はどうなるのか? 注目!
この日のメインで王座決定戦が行われるKrushバンタム級では、心直vs林佑哉の一戦が決定。まず両者は試合への意気込みをこう語った。


林「前回の試合、1Rで負けてしまってすごく悔しかったんですけど、修正点とか弱点とか自分の中では見つかったんで、10月、しっかり強くなった状態で戻ってきたいと思います」


心直「今回の試合は正直、意気込みっていう意気込みはないです。僕の中では、ハッキリ言って消化試合と思ってて、(林は)一応バンタム級のトーナメントに滑り込みで入った選手なので、ここで勝てば必然的に次の挑戦者は僕になると思うので、内容で見せたいですね。今回は結果と内容で見せられるように仕上げてくるので、期待してください」


相手の印象については、次のように回答。


林「蹴り技が多彩で、うまく戦っていく選手だと思っています」


心直「前回、トーナメントで黒川選手に負けて、その時の印象はハッキリ言ってないというか。一発はあるのかなと思うので、そこだけちょっと怖いなと思いつつ、試合展開はたぶん僕が完封する形になると思うので、そこを見てもらえたら分かると思います」


それぞれの前戦では、林は黒川瑛斗に1RKO負け、心直は矢島直弥に1RKO勝ちと、対照的な結果。それについて問われると、林は「前回のままだともちろん危ないと思うので、さっきも言ったように弱点もたくさん見つかって、そこを直していかないと危ないと思うので、しっかり10月までに直して、もう完璧な、弱点がない状態で、やっていきたいと思ってます」、心直は「前回は、周りからはうまくいったと思われがちなんですけど、僕ん中ではそんなことなくて。正直、ずっと実力差があるマッチメイクだと思ってたので、絶対勝てると思ってて。自分のタイミングで倒せると思ったんですけど、レフェリーが止めちゃったので、ここで終わりかと思って。今回、やっと実力に見合った選手が来たなっていう感じなので。前回はSNSで『矢島が弱すぎる』みたいなコメントがバーッと入ってたんですけど、今回は納得できるんじゃないですか、皆さん。しっかり心直を見てほしいですね」とコメント。


実力に見合う相手ということで、接戦になる可能性を問われた心直は「僕の頭の中のイメージだと、たぶんみんな蹴りを散らして判定で、みたいに予想すると思うんですけど、僕はそういうことは考えてなくて。もちろん蹴りは見せるんすけど、全然パンチでも勝負できるかなっていう。普通にやれば普通に勝つんじゃないですか、接戦とかじゃなくて。判定だったら30対27とか28で。タイミングが来れば、おのずとKOになると思います」と答えた。


見どころを語っていた際に、宮田プロデューサーから「イケメンとして人気の林選手と、対照的な心直選手」という表現があったことについて質問が飛ぶと、林は「心直選手もイケメンだと思うので」と模範解答。心直はこれに「ありがとうございます」と礼を言うと、「個人の価値観じゃないですか、別に。異性の好みとかって、正味個人の価値観じゃないですか。世間の声を聞けば、僕にけっこうヘイトが集まるじゃないですか、何でか知らないですけど。『心直ブサイクだ』とか『生きるな』って。林君は別にそんなヘイトは集まらないじゃないですか。みんなチヤホヤして。その分母が違いすぎて。パーセンテージじゃなくて分母を見てほしいですね。ファンの数じゃないですけど、アンチの数とか、本当に何もかも違うので、対照的って言われても別に気にも留めないっていうか。見た目じゃないんでね」と語った。


心直は先日、MMA選手の新井丈にSNSで対戦要求したのをきっかけに新井とジムでのガチスパーで対戦。ボコボコにされた写真をアップし、話題を呼んでいた。そのダメージについて聞かれると、「ダメージで言ったら、林選手もKO負けしてるので、ダメージ界隈対決みたいな感じなんですけど。バーン!ってKOされたわけじゃなくて、寝かされてもう本当にボッコボコにされて、次の日とか顔の半分がメッチャ腫れて。でも『イッテー!』って思いながら友達と遊んでたので、そんなにダメージはないですね」と答えた。


宮田プロデューサーから「あれで好感度が上がったと言われてるけど」と振られると、Xのフォロワーが700人増えたことを挙げつつ「僕、MMAをやりたいんですよ。ずっと言ってるんですけど。MMA練習もしてない、デビューもしてないこの状態で、MMAのファンがメッチャ僕に期待してくれるんですよ。今回の一件で、「心直すごい」「男気ある」ってなってるんですが、僕としては自分から打ったケンカなんで、勝てば大チャンスじゃないですか。非公式戦とはいえ。勝てると思って挑んだし、結果はボコボコにされましたし、ある意味この大会の注目度が高まったと思うし、MMAファンというか、普段Krushを見ない層に僕の試合を届けるチャンスだと思うので、絶対落とせないですよね」と語った。これを受けて林は「自分が勝ったからといって知名度が上がるのか分かんないですけど、しっかり勝ちたいと思います」と応じた。


最後にファンへのメッセージとして、林は「前回の試合で弱点も見つかったので、その弱点がない状態、さらに強くなった状態で戻ってくるので、楽しみにしてもらえたらと思います」、心直は「今回の試合は僕としては珍しく、因縁も何もない、ただのスーパーファイトみたいな、ただのワンマッチなので。ただ、普段MMAを見てる層が絶対に僕の試合を見てくれると思ってます。ヘタな試合は絶対しないので、金曜日なんですけど、絶対会場に来てください。来れない方はAbemaTVとかU-NEXTで配信があると思うので、そのへんでもチェックしてください」と締めた。


勝った方が下からバンタム級の新しい流れを作っていきそうなこの対戦、はたしてどんな結果になるのか?
この他、会見の最後に宮田プロデューサーから同大会の他のカードの発表が行われた。本戦がKrushライト級・昇也vs竜義、Krushフェザー級・水津空良vs寺島想、Krushフライ級・上遠野寧吾vs大平龍、Krushバンタム級・保井広輝vs白幡太陽の4カード、そしてプレリミナリーファイトがKrushスーパー・バンタム級・渚vs龍生、Krushスーパー・バンタム級・小島卓也vs太田黎の2試合。


さらに、11・23名古屋大会について、すでにKrushライト級王者・大岩龍矢の出場が発表されているが、これに加えて不可思、鈴木万李弥、新美貴士、斎藤祐斗、天野颯大、豊田優輝の6選手が参戦決定選手として追加された。この大会の前売りチケットは9月6日(金)より一斉発売となる。
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