松倉は、旧K-1時代から活躍。22年にK-1へ復帰。4月にジュリオ・セザール・モリから勝利。9月は神保克哉と対戦しKO負けも激闘を繰り広げた。23年6月はK-1初代ミドル級王座決定トーナメント一回戦でヴィニシウス・ディオニツィオをKOし、準決勝でムスタファ・ハイダから勝利。決勝ではハッサン・トイの左フックでKO負け。12月に王者ハッサン・トイとダイレクトリマッチを行い、延長判定勝ちで第2代K-1 WORLD GPミドル級王者となった。24年7月は王者となった初戦でアレクサンドル・アマリティから判定勝利を収めた。
チュンイルは、脱北ファイターとして有名で折れない心と強靭な肉体を持つKBAライトヘビー級(-80kg)王者。キックボクシング8戦7勝1敗のキャリアがあり、素手で殴り合うベアナックルボクシングに出場し、ビンタだけで勝敗を競い合うスラップファイトにも参加する異色のファイターだ。素手ボクシングに挑戦するだけあり、その気持ちの強さは本物。一撃で相手を倒すタイプではないが、打ち合いにはめっぽう強い。その意味でも、Kのリングに向いているのかもしれない。
1R、松倉はローキック、ミドルキックで牽制。チュンイルは左フックも合わせていく。松倉はローキックで攻撃。チュンイルは左フックを襲いかかる。松倉はカーフキックでダメージを与えていく。チュンイルは左右のフックも、松倉はカーフキック、さらにフックで追い込む。松倉のカーフキックが印象的だった。
2R、松倉は三日月蹴り、カーフキック。チュンイルは迫力のあるロングフックで攻撃。だが松倉は、左右のフックから右ローキック(カーフキック)でダウンを奪う。これでKO勝ちが決まった。
KO勝利の松倉は「短めにします。チーム・バシレウスに所属していて、僕は大人げないというか、チャンピオンらしくないとか言っていただけるようになってきて。でも、バシレウスは人の生き方、やりたいことに何も言わないんです、互いに尊重していて。嫌われることを気にして言わないのはキツイなと。でも、バシレウスはいい感じでやらせてもらっています」とコメントした。