1R、ゲーオが左ミドルで先制するが、野杁はオーソドックスで向き合い、細かな左ローを送っていく。ゲーオが伸ばした左ストレートを野杁はブロック。ゲーオは続いて左ボディストレートを伸ばし、前蹴りを送って野杁を遠ざけんとする。そして右フックの後、左ストレートで野杁を襲う。野杁はしかし被弾が合ってもガードを緩めず、前に出てプレッシャーを与えていく。そしてゲーオのボディに前蹴りを打ち込む。野杁はサウスポーに変わり、さらに前蹴りを送り、左ローを連打。ゲーオはこれに右ジャブを送る。
2R、ゲーオは細かな右ジャブの連打から左ストレートを狙う。下がらされる野杁だが、しかしブロックしておりヒットは与えない。ゲーオのパンチをブロックで弾きながら野杁は細かなローを与えていく。これに対し、ゲーオはミドルを放った後ですぐに左ストレートを繋いでヒットを上げる。
ゲーオは先に左ストレート、あるいはヒザを放った後で組みつき、野杁に攻撃を出させない。しかしレフェリーはこの組みつき行為が多いため警告を与える。ゲーオは右フック、左ストレートと連打を出して先手で攻め、攻勢を印象づける。
3R、ゲーオは前蹴りを送って野杁をストップし、先にパンチを繰り出し、あるいは組んで押さえと、自身のペースで試合を進める。野杁は左ローを続行。脚を紫色にされているゲーオだが動きに影響は見られない。
逆に足払いを決め、野杁を転倒させる。野杁はロー、脚へのヒザ、顔面前蹴りと終盤に攻撃をまとめるが、ゲーオはクリンチで絡め取ってしまう。
判定は30-29(ゲーオ)、29-29、29-29でドロー。延長戦に突入となる。
EXR、ゲーオは前に出て左ストレート、右フックとパンチをまとめる。これに対し野杁は左ロー、脚へのヒザを決めていく。野杁を止めるためゲーオはクリンチが多くなり、ホールディングの注意が出される。野杁はさらに近距離からのヒザをゲーオの脚に送る。しかし今度は野杁に組みつきの注意が出される。
野杁のローにゲーオもローを返す。ゲーオはミドルからパンチを振って前に出て、これは攻勢を印象づける狙いがあるか。野杁のローを浴びるとゲーオは苦しさもあるか体を預けて組みつく。野杁は終盤、前蹴りからパンチを伸ばすが、ゲーオも右フックを決め、前蹴りで野杁を転倒させる。
判定は10-9(ゲーオ)、10-9(野杁)、10-9(野杁)の2-1で野杁。悲願の世界王者となった喜びをリングに上げた愛娘とともに噛み締めた。
野杁のマイク
「みなさんのおかげで絶対王者のゲーオになんとか勝つことができて、K-1のチャンピオンでいられることに嬉しく思います。65㎏は日本人も外国人も強い選手が多いですが、僕が絶対王者と呼ばれるような存在になりますので、応援よろしくお願いします」