三者三様の個性爆発!松倉信太郎、ターザン、フェルドンクの一夜明けコメント=2.9 K-1MAX
3選手のコメントは以下の通り。
松倉は、23年6月にK-1初代ミドル級王座決定トーナメント一回戦でヴィニシウス・ディオニツィオをKOし、準決勝でムスタファ・ハイダから勝利。決勝はハッサン・トイの左フックでKO負け。12月に王者ハッサン・トイとダイレクトリマッチを行い、延長判定勝ちで第2代K-1 WORLD GPミドル級王者となった。24年7月は王者となった初戦でアレクサンドル・アマリティから判定勝利。25年2月はパク・チュンイルからKO勝ちを収めた。
――あらためて試合を振り返っての感想。
「昨日は、正直、自分的にはいい練習もできていて、過去一の仕上がりがあったので自信を持っていました。でも、自分の中でうまくいかなかったのもあって。後半は重量級が並んでいたので、絶対にKOしたかったのでできて良かったです」
――今回の試合は77kg契約でしたが、75kgは厳しくなっていますか?
「減量がいつもキツイので何とも言えないんですけど、77kgはスタンダードな階級。そこで自分がどうなるかを試してみたかったです」
――77kgで試合をして、いかがでしたか?
「僕が思った動きはできなかったんですけど、練習とかに関しては77kgは最高だなと思いました。ヨーロッパ系の77kgがどうなるか分からないですけど、GLORYとか他の階級のチャンピオンが77kgなので、そこが分かったのは大きかったです」
――減量はどのくらいしていますか?
「大体20kgは落としていますので、大変は大変ですね。でも、普段からめちゃくちゃ食うので、それもあります。不摂生というか強さは紙一重の部分がありますけど(笑)。僕は30歳を越えているので、先輩方は肉を食った方がいいとか、科学的じゃない部分が多い。そういう人が究極に強いと思っていて、科学的な部分と非科学的な部分も大事にしています」
――減量は順調に落ちたと。
「減量は、トレーナーをつけて科学的にやっているので(笑)。普段、食う部分に関しては基本は大きい選手が強いと思ってやっています」
――ハッサン・トイ選手とのタイトルマッチを見たいという声もあります。
「こういう選手と見たいと思ってもらえることは良いことなので、そこは話し合いながら。ここから先、あとどのくらいできるか分からないのでK-1と話していきたいです。僕はどんなこともやりたいと思っていて、昨日も北朝鮮から脱北した選手と戦うことはなかなかない。それをK-1の舞台で実現してもらえて。正直、怖かったんですけど、人生において勉強になりました。これからも新しい経験をしていきたいです」
――体重が重い選手との対戦もしたいという話もありました。シナ・カリミアン選手でも問題ないと?
「いや、ちょっとそういうことではないです(笑)。体重が200、300kgの選手とか。シナ選手は好きな選手の一人ですけど、そういうことではなく、ストーリー性とかK-1ファンに刺さるようなファイターと対戦してみたいです」
――バシレウスの躍進が目立ちますが、理由は?
「いろいろな考え方とかあるんですけど、みんな自由で。こうした方がいいとか、強制するようなスタイルではないです。ある程度の規制は必要ですけど、その中で自由にやっている感じです」
――個性派が集まると喧嘩しそうです。
「個性があり過ぎて、1周してぶっ飛んでいるので勉強になります」
――77kgを突き詰める気持ちは?
「あります。世界のスタンダードな階級でもあるので。正直、77kgのチャンピオンは知らないですけど、突き詰めたい思いはありますね」
――たくさん食べるとのことですが、ドミノピザが閉店になりました。
「結構、ドミノピザしか食べていなかったので悲しいことですね」
――ファンに一言。
「次に向けて修正して強くなります。楽しみにしてくれると嬉しいです」
ターザンは、幼少時から陸上競技に取り組む身体能力が高いアスリート。12歳からは体操も行いフィジカルを高めると、キックボクシングを始めてわずか数年でEnfusion(エンフュージョン)世界ライトヘビー級とクルーザー級の2階級を制覇した。24年7月には日本で行われた「LEGEND vol.1」に出場し遊笑からKO勝ち。K-1初参戦となった24年12月は、RUIをわずか27秒でKOした。25年2月はカルロス・ブディオをKOで下して28勝26KO無敗となった。
――あらためて試合を振り返っての感想。
「もしもしー、相手は強い選手でいいものをもらってグラつきましたが勝ててよかったです」
――試合後、パーティーをして寝ていない?
「疲れていたので、昨日は睡眠を少しとったよ。今回は、パーティーをしないで自分の部屋で大人しくしていたよ」
――試合前に体調を崩したようですが、状況を教えてください。
「日曜日に日本へ来たんだけど、月曜日夜から違和感があった。火曜日に高熱が出て、3,4日は部屋から出ないで食事を注文してとって、部屋で身体を動かしていた。木曜日くらいから体調が良くなってジムで動いたけど、100パーセントではなかった。そこから減量に入り、何とか試合で動けるまでになった」
――試合でのコンディション、動きは?
「すべてメンタルの問題にかかってくる。コンディション、メンタルもベストではなかったが、何とか戦うことができた」
――かつてのK-1ファイターのような倒し合いをする凄い試合でした。
「自分のファイトスタイルは、倒すか倒されるか。パンチをもらう場面もあって緊迫した場面もあったが、楽しんでもらえたことだろう」
――K-1の90kg世界トーナメント開催の希望をしているが、いつやってほしいとかあるか?
「5月末のK-1ワンマッチをやる予定なので、6月か9月くらいかな」
――日本語の“もしもし”のジョークを言い始めたのは?
「昨年6月に日本のレジェンドで試合した時に、誰かが電話で話しているのを聞いて、響きが面白いなと思ったから使っている」
――今後の試合予定は?
「現時点では3試合が決まっていて、3月末にエンフィージョンのタイトルマッチがある。そこを獲れば3つの階級を制覇することになる。あとは、5月にミドル級の防衛戦。5月31日、K-1でリュウ・ツァー選手とやりたい」
――KOするコツは?
「試合をする時に、やるかやられるか、ハイリスクハイリターン、倒すつもりであれば倒されるリスクもある。それができるかどうかだ。あとはハードなトレーニングをすること。すべてがKOにつながっている」
――ファンに一言。
「もしもしー」
フェルドンクは“美しい人狼”と呼ばれているオランダの強豪ファイター。ヨーロッパのキックボクシング団体『Enfusion』の元ライト級(-70kg)王者。左フックが強く、パンチの回転の速さで相手のガードを弾くパワーが持ち味。24年3月のK-1初参戦ではK-1 WORLD MAX最強決定トーナメント開幕戦で、和島大海をKOしてサプライズを起こした。続く7月の準々決勝はデング・シルバに判定負けも10月にゾーラ・アカピャンから判定勝ち。25年2月はジョムトーンをバックブロー一撃でマットへ沈めた。
――あらためて試合を振り返っての感想。
「試合は短かったのですけど勝つために日本へ来ているので、それができて良かったです」
――バックブローは狙っていた?
「KO自体は、予定してやるものではない。流れの中で、起こるべくして起こる。ちょうどいいタイミングで相手が下がったので、入ると思って反射的に出た」
――ジョムトーン選手の動きがいいように見えた。
「通常、彼のファイトスタイルはプレッシャーをかけてくることが多い。でも、ちょっと様子を見ている感じだったので、今だと思って入ったのがうまく当たった」
――フィニッシュの飛びヒザ蹴りからのバックブローは、練習しているコンビネーションですか?
「バックブローは好きなテクニックで、相手がサウスポーだったので、ちょうど左へズレたので出してみたら当たりました」
――当てるコツは?
「バックブローは練習をよくしていて、得意技のひとつ。それが証明できました」
――日本のファンが増えていることについては。
「自分自身はキックボクシングを好きでやっているけど、自分の限界がある時に応援があると、それを越えることができる」
――日本が好きなところは?
「アスリートとしてスポーツをする上で応援が大事ですが、日本は特に温かい声援が多いので好きです」
――K-1ルールがアジャストしている印象があります。自分に合っていると思っていますか?
「以前からK-1ルールで試合をしているため、特別に今回のためにアジャストしたわけではないですけど、すごく合っているとは思います」
――MAX世界トーナメントへの思いは?
「たくさんのトップファイターの中で、何ができるのかを意識してやっています。その中で、自分の実力を出せればいいと思っています」
――意識している選手は?
「相手は誰でもいい。もちろん先にはタイトルがあるので、そのために機会が欲しいです」
――ファンに一言。
「応援ありがとうございます」