“全身ヒール”シナ・カリミアン、因縁イストラテに怒り「あいつは俺の夢を奪った泥棒だ」=12.14 K-1代々木第一
カリミアンは、今年10月のK-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選でクラウディオ・イストラテと再戦するも、後頭部を殴られたとアピールして倒れ込み、ノーコンテストとなった。だがイストラテが決勝トーナメント進出となったことを不服として、10月25日に開催されたKrush.166の会場にニコラス・ペタスと現れ、Krushの宮田充プロデューサーに抗議して物議をかもした。
木村は、22年9月にKrushで山口翔大と対戦して判定負けも、23年5月に丸山公豊から判定勝ち。9月にはBigbangヘビー級王者・坂本英則の王座に挑み、3RKO勝利で新王者に輝いた。24年3月にKrushで藤倉悠から判定勝利。6月にBigbangで星龍之介にKO負けを喫し、王座から転落。9月にオーストラリアでIKBF世界ヘビー級王座決定戦に臨むもKO負けとなり、この経験を今回のカリミアン戦に活かしたいところだ。
カリミアン 相手が誰であろうと関係ない。俺はリングで相手をぶちのめすだけ。やることは変わらない。
――アジア予選のイストラテ戦を振り返っていただきたいのですが、あの試合はダウンを奪われた後、クリンチ際で後頭部へのパンチを受け、そのまま担架で運ばれました。あれは負けたくないために、わざと倒れていたという声もあります。
カリミアン 俺は、自腹で高い費用をかけて海外までいって特訓を積んできたので、誰よりも勝ちたい気持ちがあった。でも、演技をしてまで勝ちたいという人間ではない。そこだけは、ハッキリしておきたい。むしろ相手が、反則してまで勝ちたいということが問題だ。
――演技ではなく、本当にダメージがあったと。
カリミアン もちろん。この試合のためにたくさん練習してきたし、戦いを自分から諦めることは考えられない。朝から晩までトレーニングしてきたんだ。今回は、クリーンに勝ちたかった、それだけだ。もしも1パーセントでも戦えたら、最後まで立ち続けたよ。それができない状態だった。
――イストラテ選手は、「クリンチをやめようと軽く合図で叩いただけ」と言っています。
カリミアン あいつが、何を言おうが自由だ。その口を止めることはできない。だけど、自分には嘘をつけない。もし、あれが演技だったとしたら、自分を許せなくて夜も寝られないだろう。みんな、なんで反則した行為にフォーカスしないで俺に演技だの何だのと言ってくるのか。おかしくないかい? たしかに最初に戦った時は、自分も反則をしてしまった。でも、イエローカードをもらってペナルティを受けたよ。なぜ、今回、彼にはペナルティがないの?
――サッカーでは大袈裟に反則をアピールする選手がいますが、格闘技の場合でも判断が難しいところです。
ニコラス これは私の個人的な意見ですが、あの時、シナが担架で運ばれる時もずっと一緒にいましたが、100パーセント脳震盪を起こしていました。2日後も吐き気が続き、危険な状態だったのは間違いないです。あの時、そのまま立って戦ったら危険な状態になっていたと思います。
――おそらく、後頭部パンチの前にダウンを喫しているため、そのダメージがあったのではないでしょうか。
ニコラス それもあったかもしれません。でも、ダウンから立ち上がった時にシナは、「あと8分あるから大丈夫」と声をかけたら頷いていたので、意識ははっきりしていました。
カリミアン あと2ラウンド残っていたので、絶対に取り返せると思っていた。以前、俺はK-1からスピリッツ賞をもらっているくらいなので、演技をするはずがない。あの時は、本当に大変な思いをしたんだ、それは分かってほしい。
カリミアン あのイタリアンポテト野郎は、許せない。今、ここでやってやりたいくらいだ。でも、K-1にも言いたいことがある。俺たち選手はリングで相手を叩きのめすために戦っている。だから、絶対に反則を許してはいけないし、選手を守ってほしい。リングの上では、それがレフェリーの仕事だ。
――イストラテ選手は、後頭部をポンと軽く叩いていたように見えました。
ニコラス 言いたいことは分かりますけど、どのくらいのダメージがあったのかは本人しか分からない。でも、ずっとシナと一緒にいた自分からすると、試合後に真っ直ぐ歩けない姿を見ているわけです。あれを見て、本当に演技なのかと言えるのかと。僕たちがKrushのリングで上がって訴えたのは、K-1に改善してほしいことがあるからなのは分かってください。それは、リングで選手を守るということです。
――では、カリミアン選手が批判をされている状況については、どう思っていますか?
カリミアン とても残念だよ。俺は、演技ができない正直者だ。嫌いなことは嫌いだとすぐに言ってしまうし、社交辞令ができない。それは損をしているかもしれないが、そういう性格なので仕方がない。だから、すべて真実だ。
――実際に、ダメージはどんな感じだったのでしょうか。
ニコラス 担架で控室へ運ばれて、まったく動けない状態でした。目は見開いているんだけど、身体に力が入っていない状態でした。叩いても反応が鈍いし、それが20分くらい続いたかな。しばらくして立ち上がっても、またフラつく感じで。そして吐き気が止まらない状態でした。帰るのは大変でした。
――救急車で運ばれたのは。
ニコラス 大会当日は、絶対に救急車で運ばれるのは嫌だと拒否していました。それは格闘家として嫌だと。それで自宅に戻ってから、吐き気が止まらないため生命の危険を感じて救急車を呼んだようです。2週間くらい安静すれば大丈夫とドクターに診断されました。
――そんな状態だったんですね。今、イストラテ選手に言いたいことは?
カリミアン たくさんあるよ。一番最初の試合の時からあいつは、マウスピースを吐き出して時間稼ぎをしていたズルい奴だ。あいつのズルい行為が見逃されて、なんで俺が責められないといけないんだ。前回の対戦前の記者会見で、あいつとフェイスオフで向かい合った時に本当はぶん殴ってやりたかったんだけど、石井和義館長から「礼儀正しくしようね」と言われていたから守った。でも、もうたくさんだ。次に俺の目の前へ来たら、ぶっ飛ばしてやる!
――今回は、木村選手が相手なので。
カリミアン 俺の目の前に、あのイタリアンポテトを連れて来ない方がいい。何をするか分からないからな。なんで反則をしたあいつがトーナメントに出て、俺はワンマッチなの?おかしくないか! どうなっているんだよ、K-1は! あと箱崎レフェリーも、もう二度と俺の試合を裁くのはやめてくれ!
――次にイストラテ選手と会った時は、危険ですね。
カリミアン 許せない。あいつは俺の夢を奪った泥棒だ!次に会う時は、マッシュポテトにしてやる!