エイワスポーツジムに所属し、ムエタイルールで技を磨いてきた奥脇奈々。卜部功也の下で練習を積み、テクニックが光る松谷綺は11戦8勝と勝ち星を積み上げてきた。第4代Krush女子アトム級王座決定戦。菅原美優が返上したベルトを掴むのはどちらか。
1R、奥脇は松谷に対し、どっしりした構えを見せ、出方をうかがう。ムエタイルールを得意とする奥脇に松谷はローやミドルなど蹴り技を中心に当てていく。松谷は奥脇の右ミドルキックに合わせた右ハイキックでダウンを奪うも、奥脇からのアピールによりビデオ判定へ。結果は奥脇のダウンとなった。
2R、奥脇はキックだけでなくパンチも交ぜながら反撃していく。パワーで押す奥脇に、松谷はコンパクトにワンツーをヒットさせる。松谷は距離感を摑んだのか、奥脇のパンチは届かず、空張りが目立つ。奥脇の左フックに松谷が左ハイキックを合わせ、ラウンド終了のゴングとともにダウンを奪った。奥脇はダメージが大きいが、なんとか立ち上がり、ファイティングポーズを取った。
3R、ラウンド序盤から打ち合いになるも、パンチの面でも松谷の精度が奥脇を上回る。奥脇も前に出てパンチを出すが、松谷は前蹴りでストップし、奥脇を寄せ付けない。松谷は試合終了のゴングまで攻撃をまとめるが、奥脇は最後まで倒れなかった。
30-26、30-26、30-26の3-0で松谷が判定勝利を収め、第4代Krush女子アトム級王座に輝いた。
ベルトを巻いた松谷はリング上で、
「対戦してくださった奥脇選手、急遽にも関わらずオファーを受けてくれてありがとうございます。いつもKOで倒すと言って、今日もダウンで終わってしまって悔しいんですけど、菅原選手(菅原美優)を倒せるのは自分しかいないと思っていて、次K-1で菅原選手と対戦したいと思っています。そのときはKOで倒したいと思っているので、来年、菅原選手とK-1のベルトを懸けてカードを組んでもらえたら嬉しいです」と意気込みを伝えた。