11戦10勝と圧倒的な強さを見せる現Krushスーパー・ライト級王者の稲垣柊は現在9連勝と手をつけられない状態だ。小嶋瑠久は第9代Krushスーパー・ライト級王座決定トーナメントで稲垣柊が待つ決勝に進むも、ドクターストップ。ここでチャンスを摑み取ることができるか。
1R、両者ともローを出しながら距離をはかっていく。小嶋は稲垣のボディに右の三日月蹴りを集めていく。小嶋の右ミドルがヒットするも、稲垣は笑みを見せ、「効いていない」とアピールをした。
2R、稲垣もラウンド序盤から左の三日月蹴りを小嶋のボディにヒットさせる。小嶋はジリジリと距離を詰めていくが、稲垣も後ろに下がらず圧力をかけていく。次第に距離が縮まり、両者ともにパンチが増えていく。稲垣の左フックが入り、小嶋の右瞼にカットが見られた。
3R、ラウンド開始直後から打ち合いとなり、まずは小嶋のショートの右ストレートがヒット。稲垣もジャブで小嶋の出鼻をくじいていく。小嶋は手数を出していくが、的確にパンチを当てていくのは稲垣。小嶋の出血の量が増えていき、顔面が赤く染まる。小嶋は左フックをヒットさせるが、ゴング間近に稲垣が左ストレートを入れ、小嶋の顔が大きく揺れた。
30-28、30-28、30-29の3-0で稲垣が判定勝利を収め、Krushスーパー・ライト級王者として初防衛を果たし、連勝を「10」に延ばした。
試合後、稲垣はリングで、
「率直にまず、この超満員の中で試合ができたことはすごく嬉しいです。防衛できたことも、最低限クリアしました。でも、見ての通りお客さんが帰って、しっかりと締めることができなかったです。これはまだまだ僕の実力不足なので、しっかりレベルアップして必ず戻ってくるので、また稲垣柊をよろしくお願いします。ありがとうございました」と、KOで勝利できなかった悔しさをにじませた。