山田は正道会館で鍛え上げた攻撃力で勝利を重ね、デビューから無傷の11連勝でRISEスーパーライト級王座を獲得。12戦目で敗れた北野克樹へのリベンジを含め、直近3連勝と波に乗る。安保は2019年6月にK-1 WORLD GPスーパー・ライト級王座を獲得。二冠目を目指し第2代ウェルター級王座決定トーナメントに挑むも、決勝で野杁正明に敗れ王座獲得を逃した。直近は2連続1RKO中と好調ぶりを見せる。
1R、開始早々安保が強い左ミドル。安保がリズム良く二段蹴り、左サイドキックと蹴りを飛ばす。山田はガードを固め左インローでけん制。安保は左ジャブから右ストレートを打ち下ろす。山田は足を上げるフェイントから左前蹴り。ラウンド終盤には右後ろ回し蹴りが安保のアゴ先をかすめる。
2R、圧力をかける安保。山田のローに合わせて左フックを強振する。飛びヒザ蹴りをフェイトに右フック。山田に右ストレートをヒットさせると山田は効いたか下がり始める。安保のパンチに山田も右の大振りのフックをスイング。安保は右ヒザをアゴに突き上げ、返す刀で右ストレートを打ち下ろす。
3R、山田が前進し右オーバーハンドフックを振り回す。安保は遠い距離からワンツー。距離が詰まると山田も左フックを合わせていく。山田の左ローで安保がバランスを崩すもノーダウン。安保はワンツーから右ヒザをヒット。手が出ない山田に安保が打ち下ろしの右フック、二段蹴りと豊富な手数で攻め続ける。ゴング直前には山田が前進し安保がロープを背負うが、決定打は無いまま試合終了のゴング。判定は3者が勝利を支持した安保に軍配。リーチ差を活かした豊富な手数で安保がRISE王者を撃破した。
試合後の安保瑠輝也のコメント
「(試合の感想は?)終わった瞬間は勝ちって言われたんですけど、自分は圧勝するって言ってたんで。3-0で勝ちかもしれないですけど、正直KOで勝ちたかったなっていう印象が強かったので、率直な感想としては悔しいなって気持ちが強いです、いま。
(対戦相手の印象は試合前と試合後で違う?)違いましたね。一階級下のチャンピオンでしたけど、頑丈でしたし。僕、ウェルター級に上げてから6戦してて、すべてKO決着できてて、かなりひさしぶりの判定決着になってしまったんですけど、そのくらい。パンチの手応えとかあったんですけど、それを最後まで決め手までいけない圧、巧さ的な部分はありましたね。
(東京ドームの雰囲気は?)デカいの一言に尽きるかなっていう。1Rが終わると笑顔になっちゃうくらい、試合自体は楽しかったです。(今後の展望は?)さっき山崎選手やってた原口選手とか、やったらおもしろいんじゃないかなって僕はいま、思いましたね。今後こういったことがあるのなら、次の武尊天心に安保瑠輝也がなれるように、もっと選手として成長していければなと思ってます。
(うまくいかなかった部分は?)技術的な部分ですね。ストレートに三日月蹴りを合わせるのとか巧かったですし。合わせられると、どうしてもマインド的にいきにくくなるみたいな。そういう細かいテクニックとかチャンピオンですし、すごくいい戦績ですし、そういうのを感じましたね。
(格闘技界のことも考えると、今日生まれたものを続けたいという気持ちは強い?)もちろんです。天心選手は今回終えて、キックボクシングを引退しますし、武尊選手はわからないですけど、そんなに長くはないと思うんですよ。ここでこうして、他団体同士が初めて戦ったTHE MATCHをここで終わらすんじゃなく、次に。いつも僕言ってるんですけど、次の格闘技界の顔になるのは自分だって言ってるんで、それを有言実行する選手になりたいと思ってますね。
(1Rの爆発力で勝つのではなく、3R通して勝利を収めるのは、あらたな実力が見えたと思うが?)終わったときは悔しかったんですよ。こういう舞台ですし、舞台は関係ないですけど、やっぱりKOで見せればいいわけじゃないですか、選手としては。でも、自分の弱点的な部分ではあったんですよ。3R通して、前半よくて、後半に落ちていくという部分があったんで、そこをちゃんとチャンピオン相手に最後まで削り勝ったというか。そういうところに関してはセコンド陣も、僕が100%見せたかった結果じゃないけど、競り勝ったことに関しては今後の成長においてよかったなと言ってもらえたんで、自分でも納得するようにしてます。
(勝利したが納豆は食べてもらう?)さっきツイートしたんですけど、あれで納豆食べてもらうのは申しわけないんで(笑)。もしYou Tubeコラボしてもらえるんであれば、僕が目の前でまた食べてやろうかなと思ってます(笑)」