1R、オーソドックスの西京に対し里見はサウスポーで得意の左強打を狙っていく。里見が左ミドルを放つと西京はその後に必ずローを返し、その後の攻撃を分断する。ラウンド終了間際、大きく踏み込んだ里見は左ロングフックを当てて西京に片膝をつかせ、ダウンを奪って初回を終える。
2R、西京は左カーフキックを効かせこれで里見の出足を止める。その上で左フック・右ストレート、ボディストレートと里見にパンチを飛ばす。ローを効かせて上下に攻撃を散らす西京だが、里見も再び左スイングフックを振ってヒットする。
3Rも西京は左カーフキックを蹴りためていく。足のダメージが懸念される里見だが、踏み込んでフックを振るい、ハイキックも繰り出す。西京はしかしこれらの攻撃をクリーンヒットさせず、ボディへのヒザ、左フックと攻める。里見は左をストレート、フックと打ち分けるが、西京が左フックを返す。
判定は29-28、29-28、29-28の3-0で里見。初回のダウンで勝利を決めた。
【試合後の西京選手のコメント】
「(試合の感想は?)しっかりダウン取られて負けたなあという感じです。
(相手の印象は?)左のパンチだけ気をつけてたんですけど、タイミングよく振ってきたんで、もらっちゃいましたね。
(ダウンのダメージは?)正直ダメージはないんですけど、バランス崩したなっていう感じですね。
(心理的な影響は?)3Rしかないんで、2R、3R確実に取らないと勝ちはないんで、狙いすぎたっていうのもあったし焦りもあったし、思った以上に出てきてくれなかったんで、どういこうかなって迷ってましたね。
(その中でカーフは効かせてましたが)そうですね、日頃から前足は効かせて、そこからどうつなげるかっていう練習をしてたんですけど、出せなかったですね。
(これでまた出直しになりましたが)そうですねえ……またちょっと頑張ろうかなって思ってます。
(ファンにメッセージを)応援してくれた皆さん、すみませんでした。次は勝ったところを見せられるように、また前向きに頑張っていこうと思います。これからも応援よろしくお願いします」
【試合後の里見選手のコメント】
「(試合の感想は?)たくさんの応援ありがとうございました。本当に西京選手は格上の選手ですし、ライト級トップの選手と試合を組んでもらって、自分のチーム以外の人みんなは自分が絶対負けると思ってたと思うんですけど、自分には一発があるっていうのを今日は証明できたなという感じです。
(相手の印象は?)やっぱりメッチャ強かったですね。始まってすぐに、もっとパンチで来ると思ってたんですけど、足の外側のカーフをずっと蹴られてて、けっこう効いちゃってたんですけど、それに何とか耐えてっていう感じで、けっこうキツい試合になっちゃいましたね。
(ダウンを取ったパンチは狙ってた?)そうですね。自分は左が武器なんですけど、左のストレートは何種類かあって、その1種類が今回出たって感じで。たぶんみんな1種類しかないと思ってると思うんですけど、けっこう何種類かあるんですよ。その1種類が今日は出たかなって感じです。
(早い段階でダウンを取って、気持ち的に楽になった?)いや、全然楽じゃなかったです。もう1回当てようとしてたんですけど、一気に警戒されてきましたし、その前の1R早々ぐらいから自分はけっこう足が効いちゃってきてたんで、けっこういっぱいいっぱいの試合で。あのダウンがなかったら負けてましたし、やっぱり一発がある選手って面白いなって思ってもらえたかなと思います。
(連勝で、K-1ライト級でも上がってきたのでは?)今日はライト級が4試合組まれてるんですけど、自分以外の選手は全員タイトル獲ったりとか、間違いなく格上の選手で、自分だけタイトルもないんですけど、ライト級のトップ選手に自分みたいな、まだ何のタイトルも持ったことないような選手がいても面白いんじゃないかなと思うんで、これからまた上の選手と戦っていくと思うんですけど、しっかり一発を当てて、面白い試合を見せていきたいと思います。
(ファンにメッセージを)今日は応援ありがとうございました。初めて九州の大会に出させてもらったんですけど、少しは楽しんでもらえたんじゃないかなと思います。これからまたライト級をどんどん盛り上げていくので、里見柚己を注目してもらえたらと思います」