1R、サウスポーのデンサヤームが左ミドルで先制してスタート。その後もデンサヤームは左ミドルを当て距離感を掌握していく。しかし大沢はその距離感を踏み込んで潰し、ボディフック、スイングフック、ストレートと振るっていく。
2Rもデンサヤームの左ミドルでスタート。大沢はこれをさばきボディフック、顔へのフックを走らせる。パンチに力を込める大沢だがデンサヤームのブロックを破れず、逆にボディを狙った低いミドルを当てられる。だがデンサヤームはホールディングが重なってしまい、注意の後で警告を受けイエローカード、減点1となってしまう。
3R、大沢は前に出てデンサヤームの左ミドルを受けても下がらない。ロープを背にしたデンサヤームに大沢は右ロングフックをヒット。デンサヤームは思わず組みつくが、レフェリーはこれに注意を与える。前に出る大沢に対しデンサヤームはまた組んでしまい再びイエローカード。さらに減点となり試合が終わる
判定は30-28、30-27、29-28の3-0で大沢。反則減点分での勝利となり、不満足といった表情を見せた。
【試合後の大沢選手のコメント】
「(試合の感想は?)いつも勝っても反省するんですけど、今回は反省もクソもないですね……。
(相手の印象は?)相手どうのこうのとかじゃなくて、いつも僕はつまんない試合なんですけど、本当に何とも言えないというか、今まででもこんな気持ちはないというか、何してるんだろうという感じです。
(相手に対しての憤り?)全然違います。相手には全く。自分にですね。勝った試合、負けた試合含めても、一番悔しいかもしれないですね。プロらしからぬ……僕の試合はいつもプロじゃない試合なんですけど、今日はいつも以上に『何やってんだろう』って感じですね。大きい会場で大きい舞台でこんな試合して、『何やってんだろう』って感じです。
(相手の減点に対しては?)いや、もうあれは正直、別にレフェリー批判をするつもりはないんですけど、デンサヤーム選手が組みついたというよりも、僕がグチャグチャっといって、僕が組みついてたんじゃないかなっていう感じです。デンサヤーム選手だけが注意をされてて、僕も言われたかどうかはちょっと覚えてないんですけど、まあでも、あれは別にデンサヤーム選手が組みついたんじゃなくて、僕がワチャワチャワチャーとしちゃって、殴りにいって僕も組んじゃったという感じだと思います。
(ファンにメッセージを)いつも本当に応援はありがとうございます。ただ、すみませんでしたっていう言葉しか出てこないです。本当にすみませんでした。それと応援、いつもしてくれてる人たち、ありがとうございました」
【試合後のデンサヤーム選手のコメント】
「(試合の感想は?)今の気持ちとしては、しっかり勝てなかったことに自分自身、ガッカリしています。今日に関してはムエタイのクセが出てしまったので、その部分は修正していかないといけないと思っています。
(相手の印象は?)いい選手だったんですが、自分としては勝てない相手ではないと思いました。その中で、ムエタイのクセがちょっと出てしまったので、そこは自分自身にもガッカリしています。
(大沢選手が、「自分が組みに行った」と言っていましたが)そういう部分もあって、大沢選手の方から抱きついてくる場面もあったんですが、それに対して自分もムエタイのクセが出てしまって、ムエタイの戦い方をしてしまったと思います。
(ファンにメッセージを)今回は勝利をタイに持ち帰ることができなくて、応援してくださったファンの皆さんには本当に申し訳ありませんでした。今日できなかった部分を修正して、強くなって帰ってきたいと思います」