篠原は23歳にして、K-1大阪大会にはこれで4年連続出場。9月のK-1横浜大会で谷山俊樹に判定勝利を収めて連敗から脱出。今回は連勝を目論む。対する石田は29歳。実に3年10カ月ぶりのK-1 JAPAN GROUP参戦。「ひさびさに帰ってきて勝てるほどK-1は甘くない」という篠原に対して、石田は「石田を呼んでよかったなと思われる試合をする」と気合い十分。
1R、石田はカーフ。篠原は速いジャブを石田のガードの隙間に突き刺す。石田は回って、蹴り、パンチ。篠原は中央に立ち、ジャブで少しずつプレッシャーを掛けてコーナーに追い詰めていく。篠原の右クロスに石田もパンチを返す。
2R、ステップから飛び込む石田。篠原はジャブで追い、右ストレート。石田は左ボディをヒット。石田はヒザ、さらに左ボディ。篠原はワンツー。石田の大きな左フックに、篠原はかわしてパンチを当て、さらにコーナーに詰めてボディ。篠原の右ストレート、左フックは石田がダッキングでかわす。まだ決定打はないが、ヒット数では篠原が上回る。
3R、石田が飛び込み、篠原は冷静にかわしてカウンター。さらに鋭いジャブ。石田は思い切りのいい左フック、左ミドル。だが篠原は冷静に見切る。篠原はジャブ、左フック。篠原の右ストレート、左フックは石田がかわす。石田は右フック。篠原はジャブを当て、ステップバックして石田の返しをかわす。篠原がジャブを当ててゴング。
判定は、30-29、30-28、30-27、3-0で篠原。内容は完勝だが、篠原は首を振って不満げな表情を見せた。
試合後の石田勝希のコメント
「(試合の感想は?)K-1という大きい舞台、地元大阪ということもあって、非常に立てたことは光栄に思ってます。本当にいい舞台でした、最高の舞台でした。
(対戦相手の印象は?)やっぱり技術のある選手で、ひとつひとつのパンチの動きだったり、そこに本当に無駄がない。必要最低限のモーションで来る攻撃だったので、非常に上手でしたね。
(敗因は?)ちょっと大きい舞台でもあったので、1~2R目が自分の動きがなかなかできなくて。3R目からはできたんですけど、1~2R目で相手にポイントを取られたのが敗因かなと思ってます。
(次の目標は?)K-1というのは一線級の選手しかいないので、やっぱり3分3R中でも、どれだけ自分の技術や攻撃を出すのか、またイチから考えないといけないのかなって思ってます。
(ファンにメッセージ)本当にみなさん、応援していただきありがとうございます。負けてしまったんですけど、またチャンスがあるかわからないんですけど、またイチからしっかり練習して。RKS顕修塾にもまだまだいろんな選手も後輩たちもいるので、切磋琢磨してどんどんレベルを上げていって、またK-1の舞台に帰ってこれるようがんばっていきたいと思います。応援ありがとうございました」
試合後の篠原悠人のコメント
「(試合の感想は?)判定で勝てたんですけど、自分自身にショックというか、全然動けなかったんで。試合的には0点かなと思います。
(対戦相手の印象は?)石田選手、スピードがあるなと思ってたんですけど。ひさびさの試合でもスピードはやっぱりあったし、ハイキックのタイミングもよかったです。
(動けなかった理由は?)調整はうまくいってたんですけど、試合中に力んじゃって大振りになる部分もあって。いつも以上にスピードが出なかったというか。練習してきたことっていうのが出せなくて、自分自身にショックですね。
(大阪大会で気負いがあった?)いつもより応援に来てくれる人は多かったんですけど、そういうの関係なく、自分自身動けなかったっていうのが。勝ちはしたんですけど、負けよりしんどいというか。そういう試合でしたね。
(ファンにメッセージ)応援していただいたかた、ありがとうございました。そして、こんな試合してしまってすみません。いまは何も言えないので、次の試合までにまたイチからやり直したいと思います」