第16試合は、K-1フェザー級タイトルマッチ。王者・椿原龍矢と挑戦者・軍司泰斗が対戦する。
椿原は3月の「K'FESTA.4 Day.1」で江川優生に勝利してK-1フェザー級王座を獲得。5月のK-1横浜武道館大会で玖村修平にスーパーファイトで勝利し、地元・大阪で初防衛戦に臨む。挑戦者の軍司は、昨年12月からフェザー級に階級を上げて3連勝。9月のK-1横浜アリーナ大会では現Krushフェザー級王者の新美貴士に勝利して、今回のタイトル挑戦につなげた。
二人はアマチュアで1勝1敗、プロでも1勝1敗と全くの五分。5度目の決着戦がK-1タイトルマッチという大舞台となり、両者とも「完全決着」を口にする。椿原は「しっかり倒して“もう6回目は椿原とは戦えないな”と思ってもらえるような試合をする」と意気込めば、軍司は「微妙な感じで勝つと6回目があるかもしれないので、しっかり差をつけて倒して勝てば文句なしだと思う」とこちらもKO決着を宣言。共に22歳。長年のライバル関係、長きにわたる因縁に決着を付けて、椿原がベルトを守るか、軍司の王座奪取なるか。
1R、ロー、ミドルの蹴り合いから、椿原は動いて蹴り、パンチ。軍司はプレッシャーを掛けて蹴り、パンチ。椿原はカーフキック(膝から下・ふくらはぎを蹴るローキック)から右フック。軍司はロープに詰めてパンチ。前に出る軍司に椿原はヒザ。軍司はボディを打ち込む。椿原はステップを使って回り込み、パンチで打って出る。椿原は左ミドル、バックブローを繰り出す。
2R、軍司の左足が紫色に。椿原はカーフを意識させて、右フック。軍司は詰めてボディ。軍司は前蹴りで椿原のボディを攻める。軍司は距離を詰めて、右ハイキック。椿原は左ハイ、軍司は蹴り足を肩に乗せたまま倒す。軍司は右ロー。椿原は右ストレート。逆に、椿原が前に出てパンチ。軍司が回り込んでパンチを返す。
3R、椿原は前蹴り。軍司が追って、右ストレート。椿原の右フックは空振り。残り2分、椿原はボディブロー。軍司も前蹴りと右ボディストレート。椿原は左右のパンチを空振りする。残り1分、椿原はパンチ。軍司は右ローと右ボディストレート。椿原はパンチで出れば、軍司が前に出てパンチ。椿原はバランスを崩す場面が多い。判定は、30-29(椿原)、30-29(軍司)、30-30。1-1で延長へ。
延長R、椿原がワンツー。軍司は前蹴り。椿原はステップを使いながらパンチ。軍司は右フックを打つ。椿原が左フックを当てると軍司もパンチを返して、前蹴り。軍司が前蹴り、左ジャブを刺す。椿原のパンチは、軍司がバックステップ。椿原がハイキック、残り1分、軍司がパンチで前に出ると、椿原は蹴り。軍司が前蹴り。軍司が左ボディ。椿原はバックブロー。軍司が左フック。軍司がパンチ、顔面への前蹴りを放ってゴングが鳴る。判定は、10-9(椿原)、10-9(軍司)、10-9(軍司)で、2-1で軍司が勝利し、悲願のK-1王座を奪取した。
軍司のマイク
「今日、本当はKOで勝って、言いたいこともあったんですけど。延長になって、もしかして(椿原と)6回目があるかもしれないんで。フェザー級戦線、いろんな選手がいて、どんどん強い選手が他団体からも来て、熱い階級になっていくのも分かってるんで。しっかりと強い選手とやって、このベルトの価値をもっと上げて、K-1を引っ張っていきたいと思ってるんで。これからも応援、よろしくお願いします」
試合後の軍司泰斗のコメント
「(試合の感想は?)思ってた戦い方よりは椿原選手も変えてきて、チャンピオンらしい試合をしてきたなっていうのはすごく感じました。(相手の印象は?)5回やって5回とも全部違ったんですけど、今回も強いなっていうか、すごくやりづらかったなっていうのは、すごく印象的でしたね。(判定の決め手は?)椿原選手との試合が決まった時から、三日月蹴りの練習はすごくしてきたんで、そこはキーポイントだったのかなとは思いました。1Rに蹴って、これはいけるなと思って、ずっと出してました。
(どんな王者になりたい?)このフェザー級は選手層の厚い階級だと思ってるんで、そこでKO勝ちにこだわって、チャンピオンとしてやっていきたいと思っています。(椿原選手がまた挑戦したいと)6回目なんでいいかなあっていうのはあるんですけど(笑)、今回も延長判定になっちゃったんで、(6回目も)あるかなとは思いながら練習していきたいなと思ってます。
(ファンにメッセージを)K-1フェザー級のチャンピオンになったんで、しっかりとチャンピオンらしく、KO勝ちにこだわって試合をしていきたいなと思っているので、応援よろしくお願いします」
試合後の椿原龍矢のコメント
「(試合の感想は?)とにかく勝ちたかったなっていうのが、強くあります。(相手の印象は?)今回が5回目になるんですけど、1回目2回目3回目4回目って、回を追うごとに軍司選手も強く強くなってきて、僕も強くなってるつもりやったんですけど、あと一歩及ばんかったのが悔しいですね。強かったです。
(判定の決め手は自分では何だと思う?)1Rはうまく運べたなと思うんですけど、2R以降が、こっちも必死であんまり覚えてないんで、審判さんが言ってることが全てやと思うんで、異論は特にないですね。負けたなあって感じです。(終わった瞬間、自分ではどう思った?)『負けてもうたんやなあ』みたいな感じがすごくあったんですけど、今、ちょうど先輩の和島さんの試合が終わって、一緒にベルトを巻きたかったなっていうのはすごく思います。
(もう1回やりたい?)機会があればベルトもほしいんで。自分の元に戻って来さすためにも、やれるのであればやりたいと思うんで、ぜひそれまでは軍司選手が絶対王者として君臨しといてくれたらなと思います。(ファンにメッセージを)応援ありがとうございました。今回はちょっと悔しい結果に終わってしまったんですけど、また一からベルト目指して頑張りますんで、また応援よろしくお願いします。押忍!」