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試合結果

第14試合/K-1 WORLD GP初代ウェルター級王座決定トーナメント・決勝戦/3分3R・延長1R

    所属ジム
    士魂村上塾
    サラバニアファミリー
    戦歴
    33戦 16勝(11KO) 14敗 3分
    61戦 49勝(19KO) 10敗 2分
    生年月日
    1977.3.8
    1987.10.19
    身長・体重
    170cm ・ 0.0kg
    175cm ・ 0.0kg
    ファイトスタイル
    サウスポー
    サウスポー
    出身地
    ネパール・ラリトプル
    東京都立川市
    SNS

review

試合レビュー

 初代K-1ウェルター級王座決定トーナメントの決勝は連続KOで勝ち上がってきたモハンと優勝候補の一角・久保による一戦だ。

 1R、意気込むモハンはフックに力が入り過ぎ、空振りして転倒してしまう。久保はモハンの強打を警戒して離れて立ち、左ミドルでわき腹をエグっていく。パンチを見切られるモハンだが、右フックからの左ストレートで久保のアゴを跳ね上げる。久保は右・左のミドルでジワリジワリとモハンを削る。左ローもモハンに決める久保。蹴り主体で行く久保だが、その蹴り終わりにモハンはパンチを狙っていく。

 2R、モハンはローから前に出る。久保は左三日月蹴りを決め、そこから打ち下ろしの左ストレートをヒット。右・左とフルスイングのフックを振るうモハンだが、久保は見切って当てさせない。左ストレートでとらえるが、久保は“打ってこい”とばかりに逆に呼び込む。久保は前手を下げるいわゆるL字ガードで頭を振ってかわし、距離ができると右ジャブ、左ストレート、左ハイキック。モハンは空振りをして倒れるが、これにレフェリーはダウンを宣告。モハンは「なぜ?」といった表情を見せる。レフェリーは試合を止め、ジャッジと協議の結果、ダウンが取り消される。

 3R、久保は距離を作り、前蹴り、左ミドル。モハンはこれに対しガードを固めて前に出て距離を詰めていく。前に来るモハンに久保は左ストレートのカウンター。モハン、渾身の左右フックを久保はダッキングして当てさせない。久保の前蹴り、左ミドルがとらえると、モハンはダメージがあったかやや下がる。しかし左から返した右フックを久保にヒット。久保は体をつけてのヒザ蹴りを連打しモハンをダウンをさせる。

 ボディのダメージを見て取った久保は、ヒザからさらにボディ打ち。久保はミドルとヒザで迫るが、モハンは倒れない。しかし手が出なくなりコーナーでスタンディングダウンを宣せられる。モハンは右目じりから出血も見られる。最後はフルパワーの左フックを振るって空振りで倒れ、モハンはらしさを見せて終わる。

 判定は29-26、30-27、30-25の3-0で久保。優勝を飾った久保はマイクを握ると涙ながらに周囲への感謝を述べると「おうちに帰ったらプロポーズします」と告白し、場内は拍手に包まれた。

■試合後の久保優太選手のコメント
「(1回戦を振り返って?)自分にとって試練というか、情が入っちゃうというか。ミノルくんは特別な存在で。本音を言えば複雑なんですけど。彼に勝つことができて、自分の中で死にもの狂いでも勝つという、貪欲な気持ちが生まれて。倒れた相手にも蹴り入れちゃうような久保優太に戻れたかなと思います。

(準決勝を振り返って?)非情、徹底するのが自分の戦いかたというか。弱点をとことん攻める。足をぶっ壊してやろうというスイッチが入って。(決勝を振り返って?)さすがに体力がピークに達していて。そういう部分では反省点なんですけど、最後にいけたのは、矢口トレーナーの元で1月からつらいトレーニングをやってきて。

(木村選手と会話は?)ありがとうという言葉をかけあって。控え室に来てチャンピオンになってくださいと言ってくれて、責任を持ってなるからと返しました。ミノルくんはこれからK-1を背負って立つ存在なので。(試合後のプロポーズという発言については?)そういうふうに言ってと言われたので(笑)。僕も来年30歳になるので。2019年にマレーシアに引っ越す予定でオンドミニアム買っちゃったんですけど、ちょっと伸びそうですね。コレ(ベルト)を取っちゃったんで。もう一回がんばらなきゃいけないなって。僕は終わったと言われていたので、もう一回希望ができました。

(見返してやるという気持ちが?)それは凄くあって。このトーナメントで優勝できなかったら、自分の引き際なんじゃないかなって感じていたので。武尊選手や武居選手、若くて凄いチャンピオンがいるので。(今回動きの中でよかったのは?)決勝で疲れてアセッたんですけど、練習をかなりやっていたので。週6回、よくやれたなっていうくらいだったので。スタミナも切れなかったですし、歯も食いしばっていけて。

(木村選手が勝ち上がってきたら?)もう、やりたくないです(苦笑)。やっぱり、知っている選手はどこかで躊躇しちゃって。いま、頭が真っ白状態なんですけど、コレを背負っている時点でヘタな試合はできないという気持ちもあるんですけど、練習がつらすぎて燃え尽き症候群になってます。(K-1のベルトは?)K-1に夢を与えてもらって、17歳の頃にプロデビューして。このベルトを負けたというのは幸せです。とても重いですね。(ファンへのメッセージを)今日は応援していただいてありがとうございました。たくさんのかたに来ていただいて。ベルトを取ったからには、またイチからがんばりたいので、また応援よろしくお願いします」

■試合後のモハン・ドラゴン選手のコメント
「(試合を振り返って?)楽しかったです。夢の大会に出られて。テレビの中の夢の舞台だったので。(3試合は疲れがたまった?)大丈夫です、最後まで動くことができました。まだ、元気です。まだ、試合ができる状態です。夢の舞台だから、まだその中にいるみたいな感じですね。

(決勝は悔しさは?)ないんじゃないかな、まだわからないです。やるだけやったから。いつも、悔いはないですね。倒すか倒されるかの試合をしているので。優勝したら言おうと思ったことがあったんですけど、言えなかった。(久保選手については?)一流の選手って知ってたんだけど。GLORYのトーナメントでも1000万持っていかれて(笑)。世界的な選手と試合ができてうれしいです。

(今日は普段よりも工夫して攻めた?)そうですね。久保選手にパンチが当たらないのは知っていて、蹴り中心に考えてやりました。塾長のもと、1日7時間、汗だかオシッコだかわからない厳しいトレーニングしてきました。40歳でやれるだけやってきました。
(塾長からは?)悔いのないようにやってこい。決勝とか考えないでいい、次のことを考えないでいいと言われて、緊張しなくなりました。倒されてもどっちでもいいと思って試合しました。つねにおもしろい試合をする、それを考えて戦っています。1試合1試合、盛り上がる試合をして、観客を感動させようという気持ちでやりました。
(ファンへのメッセージを)モハンの試合、楽しかったでしょうか?モハンはいつも観客のことを考えて試合しています。試合中でも。だから構えとかできない。みなさん、応援ありがとうござます。モハン、できることをやりました」

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動画

試合情報

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大会名
2017年09月18日(月・祝)K-1 WORLD GP 2017 JAPAN ~初代ウェルター級王座決定トーナメント~
日程
2017年09月18日(月)
会場
さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ
選手
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