小田尋久vsデング、里見柚己vsアギーレの好カード実現!佐々木大蔵vs稲垣柊、アビラルvs白須康仁、池内紀子は国際戦決定で熱い想いを激白=2.9K-1代々木第二
2部構成の2部では、ワンマッチを中心に5カードが決定。対戦カード、各選手のデータとコメントは以下の通り。
なお、この他にもダリル・フェルドンクvs.ジョムトーン・ストライカージム、第3代K-1 WORLD GPスーパー・バンタム級王者の金子晃大、第6代K-1 WORLD GPフェザー級王者の寺田匠、第2代K-1 WORLD GPミドル級王者の松倉信太郎、ティアン・ターザンといった豪華な面々の参戦が予定されていることも発表された。
佐々木大蔵(日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
vs
稲垣柊(日本/K-1ジム大宮チームレオン)
佐々木は16年の第4代Krushライト級王座決定トーナメントを制して同王座を獲得。18年4月にゴンナパー・ウィラサクレックに敗れて同王座を失いスーパー・ライト級に転向。11月の第3代K-1スーパー・ライト級王座決定トーナメントで準優勝。20年2月は鈴木勇人とタイトルマッチで勝利し、Krushスーパー・ライト級王座獲得。9月は大和哲也の持つK-1スーパー・ライト級王座に挑戦し惜敗。23年3月、K-1×RISE対抗戦で白鳥大珠と対戦するも判定負け。6月はパコーン・P.K.センチャイムエタイジムに延長判定負け。24年4月の寺島輝戦はKO勝ちを収めた。9月は齋藤紘也を判定で下した。12月は塚本拓真を破り、3連勝となった。
稲垣は、幼少の頃から兄・澪とともに極真空手を学び、新空手の大会へ出場。19年9月のプロデビュー戦で山下和希から1RKO勝ち。23年1月に東本央貴、4月のKrushスーパーライト級トーナメントで寺島輝、塚本拓真をKOで下して同王座を獲得した。11月に小嶋瑠久を破って同王座防衛に成功。24年4月は「K-1✕Krushスーパー・ライト級4対4マッチ」で元K-1ライト級王者の林健太を破り、11連勝となった。24年9月の第7代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王座決定トーナメントでは、一回戦でレニー・ブラジをKO。準決勝ではトーマス・アギーレを撃破。決勝はヨードクンポン・ウィラサクレックに敗れ、K-1王者まであと一歩だった。
■佐々木大蔵のコメント
――対戦が決まっての意気込み。
「12月に試合をして2月が決まって、このスパンで試合ができるのはありがたいです。この期間で自分がどれだけ成長した姿を見せていけるのか、稲垣選手と見せられるのか、自分は格闘技で力を届けたいという思いがあるのでそれを見せたいです」
――相手の印象。
「とても強いなと思っています。総合的に強いです」
――9月の第7代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王座決定トーナメントはリザーブファイトで齋藤紘也選手に勝利しました。どんな思いで本戦を見ていたのでしょうか?
「そのトーナメントに参戦するためのKrushだったので、自分は枠に入れると思っていました。でも、そういう形(リザーバー)になったので、それを受け止めて。次にチャンスが巡ってくれば、そこでできることをやるだけです。今回も、ここで勝てば次ということになるかと思いますが、この一瞬をとりにいく気持ちでいます」
――ヨードクンポン選手と鈴木選手のタイトル戦は、どう見ていますか?
「駄々をこねたら、相手が変わるのかなとは思っています(苦笑)。でも、僕と稲垣選手の試合が間違いなく挑戦者という一戦になると思うので、チャンピオンより遥か上の試合、姿を見せられたらいいなと思っています」
■稲垣柊のコメント
――対戦が決まっての意気込み。
「9月29日の3試合を経て、成長した姿を2月9日に見せたいです。65kgを若い僕が引っ張っていくつもりでリングに上がります」
――相手の印象。
「僕がデビューする前から活躍されていて、テクニシャンという印象です」
――対戦相手の佐々木選手に対する思いを聞かせてください。
「高校卒業してK-1の会社で働いていて、その時、初めて仕事で運営を担当したのがゲーオ選手が優勝したK-1スーパー・ライト級トーナメントでした。選手出しを担当していて、準優勝したのが佐々木選手でした。そこで活躍していた佐々木選手と今回対戦するので、他の選手と戦う時とは違う感情があります」
――ヨードクンポン選手と鈴木選手のタイトル戦は、どう見ていますか?
「正直、悔しい気持ちがあります。でも、佐々木選手と僕と鈴木選手を除けば、挑戦できる選手がいないと思います。これは提案になってしまうんですけど、ヨードクンポン選手と鈴木選手のタイトル戦の前に、僕たちの試合を組んでいただいて比較してもらいたいです。宮田さん、お願いします!(宮田Pは『検討します』と回答)」
里見柚己(日本/team NOVA)
vs
トーマス・アギーレ(アルゼンチン/Dojo Serpiente)
里見は小学5年生でキックボクシングを始め、高校1年生でプロデビュー。18年11月のKrushで山本真弘からKO勝ち。21年7月のKrushライト級王座決定トーナメントで川﨑真一朗・弘輝を下すも、決勝で瓦田脩二に敗北。22年2月は龍華、8月に西京佑馬に連勝。23年1月のKrushで大沢文也の持つKrushライト級王座に挑んだ一戦は、試合後にノーコンテスト裁定となるも、6月に行われた同一カードでのリマッチで判定勝利を収め、第8代Krushライト級王座に就いた。9月のK-1で伊藤健人と対戦してKO負けも8月に永澤サムエル聖光をKOし、11月にアーロン・クラークから判定勝ちを収めた。
アギーレはKO率が高い、WGP Kickboxingスーパーライト級(-64.5kg)王者。アルゼンチン出身の南米のWGPチャンピオンは、23年1月のGLORY RIVALS 5にてメキシコのエイブラハム・ヴィダレスと激闘を繰り広げた。左右のフックとローキックの破壊力は抜群で、打ち合いに強いところが持ち味のひとつ。24年9月の第7代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王座決定トーナメントでは一回戦でメン・ガオフォンを撃破も準決勝で稲垣柊に判定負け。24年11月はKrush名古屋大会で大岩龍矢から判定勝ちを収めた。
■里見柚己のコメント
――対戦が決まっての意気込み。
「ライト級は今めちゃくち面白いので来年は、自分が一番目立って。Krushチャンピオンの大岩選手が前回負けてしまって、K-1チャンピオンの与座選手もどうなっているのか分からない。何も持っていない自分が主役になろうと思っています」
――相手の印象。
「1つ上のスーパー・ライト級でも3位になっている選手で、前回のKrushチャンピオンを撃破しているので、パワーもフィジカルも強い選手だなと思っています」
――今回はアーロン・クラーク戦に続き、アギーレ選手との対戦。試練かチャンスかどちらですか?
「チャンスしかないですね。クラーク選手も強かったんですけどクリアできたんで、もっと強いKrushチャンピオンに勝っているのがアギーレ選手なので、そこを狙ってぶっ倒したい」
――来年2月にKrushでライト級ワンデイトーナメントが話題になっていますが、そこは考えなかったと。
「めちゃくちゃ出たいです。今も出たい。アギーレ選手をなめているわけではないですけど、しっかりKOして、もし8人の誰かに穴が空いたら出て行って勝ちたいと思います」
――K-1、Krushを盛り上げたいとSNSで表明していましたが、道筋は見えていますか?
「一番は試合で見せることだと思っています。それはアーロン戦でも少しは見せられたかなと思っています。やっぱり会見、SNSでアピールするのも大事かもしれませんが、一番は強さを見せることです。あの時のK-1の方が面白かったと言われたくないので、自分がK-1をもっともっと大きくして面白いK-1を作っていきたいです。練習するのは当たり前なので、メディアの仕事もオファーしてもらいたいですし、もっとK-1に尽くしていきたいです」
――朝久泰央選手がRIZIN大晦日大会に出場しますが、同じ階級としてどう思っていますか?
「いろいろな意見があると思いますが、泰央は自分と同い年。K-1が一番強いと本当に思って出てくれている。同じ階級で試合が決まったら本気で殴り合いますけど、今回は仲間として心から応援してします」
小田尋久(日本/TEAM3K)
vs
デング・シルバ(ブラジル/Squadron Thai Brasil)
小田は、フルコンタクト空手出身で21年11月にキックボクシングでプロデビュー。“マッスルタンク”のニックネーム通りのムキムキボディの持ち主で、空手の蹴り技にプラスしてパンチの強打を持っている。Krushには23年2月の夜叉猿戦で初参戦し、判定勝利。8月に山崎陽一からKO勝ちを収めるも、11月にフランスで初黒星。24年2月はKNOCK OUTで中島弘貴から判定勝ちで再起すると、5月は第5代Krushスーパー・ウェルター級トーナメント準決勝で森田奈男樹をKOし、8月の決勝で璃久を破って同級王座を獲得した。24年10月はストーヤン・コプリヴレンスキーからダウンを奪うも、延長で判定負けとなった。
シルバは、MMA団体の『SFT』のSFT COMBAT-70kg王者。ブラジルの“灼熱のビッグモスキート”と呼ばれ、キックとMMAの二刀流ファイター。身長190cmとこの階級では高くリーチがあり、蹴りとパンチのバランスに長けている。打ち合いの中から繰り出されるハイキックは的確で、24年3月にK-1 WORLD MAX最強決定トーナメント開幕戦へ初出場すると、璃久からダウンを奪いTKO勝ちを収めた。7月のK-1 WORLD MAX最強決定トーナメント準々決勝ではダリル・フェルドンクと壮絶な打ち合いの末、勝利。準決勝はストーヤン・コプリヴレンスキーに敗れ、3位入賞となった。10月のジョーダン・ピケオー戦は延長判定勝ちを収めた。
■小田尋久のコメント
――対戦が決まっての意気込み。
「25年一発目のK-1に呼んでいただき、嬉しく思います。K-1の一発の大会をKOで勝って盛り上げたいと思います」
――相手の印象。
「身長がデカくて手足が長いという印象です」
――デング選手とは17cmの身長差がありますが、攻略法は?
「ファンの皆さんが注目するところは身長差。そこは楽しみにしてほしいです」
――必殺技は?
「マスキュラーパンチで!」
――どんなパンチですか?
「(立ち上がって)マスキュラポーズをやった後に、パンチ!これを試合で見せたいです」
――ストーヤン選手からダウンを奪ったのは。
「マスキュラーパンチです!次は、マスキュラーパンチとマッスルトルネードキックで倒そうと思います」
――前回のストーヤン戦で、自分の実力が通用するという手応えは。
「自分のフィジカルがMAX王者に通用する実感もありましたし、これから自分がもっと外国人選手と戦って勝たなければいけないと思いました」
――K-1WORLDMAX-70kgトーナメント開催予定もあるようですが、それについては。
「次のデング戦に勝たなければ呼んでもらえない。ここで勝つことが大事かなと思っています」
――フルコン空手時代に大きい選手との試合は?
「ないですね。でも、デング選手に身長はあってもマッスルはない。僕は身長がなくてもマッスルがあるので勝ちます」
アビラル・ヒマラヤン・チーター(ネパール/志村道場)
vs
白須康仁(日本/PROTAGONIST)
アビラルは、前体制のK-1に参戦経験があるデーブ・クマール・ギミーレを父に持ち、2016年にネパールから来日。志村道場でキックボクシングを始め、2020年1月にHEATミドル級王座を獲得。同年12月に木村“フィリップ”ミノルから1Rに鋭い右ストレートで先制のダウンを奪うも、出血によるドクターストップでTKO負け。21年7月のK-1では和島大海と対戦し、鋭いパンチで先制のダウンを奪ったものの逆転KO負け。22年2月に松下大紀をKOすると、5月のHEAT50回記念大会ではラーシーシンをKOした。9月にはジョムトーンにKO負け。23年3月はジョーダン・ピケオーに真っ向勝負を仕掛けるも、左フックに沈んだ。8月にはHEATでヤン・チャンウォンからKO勝ちを奪い再起戦で勝利した。12月は璃久に判定負け。24年10月にHEATでアントニー・マルコニをKOしてISKAインターコンチネンタル スーパーウェルター級王者となった。
白須は01年11月にプロデビューし、強烈なローキックとシャープなパンチを武器にMA日本キックウェルター級王座とWMAF世界スーパー・ウェルター級王座を獲得。06年からはK-1 MAXのリングにも定期参戦し、佐藤嘉洋らと鎬を削った。またタイのクンタップやゲンナロンに勝利し、11年8月の「THAI FIGHT」では超大物ヨードセングライからダウンを奪って勝利する大番狂わせを起こし、日本のムエタイキラーとして名を馳せた。22年6月のBigbang後楽園大会で約11年ぶりに復帰し、城戸康裕と一進一退の攻防を繰り広げた。22年12月にジョムトーン・ストライカージムとの試合が組まれていたが、足のケガで欠場。24年3月に宇佐美秀メイソンと対戦もKO負けを喫した。
■アビラル・ヒマラヤン・チーターのコメント
――対戦が決まっての意気込み。
「19年12月に試合に負けて、そこから久しぶりK-1。K-1では3連敗しているんですけど、素晴らしい相手と組んでいただきありがとうございます。24年はK-1で試合はできなかったんですけど、ホームのHEATでISKAのベルトをとって練習をかえてやっています。25年はベテランの白須と最高の試合をしたいです」
――相手の印象。
「40歳を超えてベテランでテクニシャンという感じです」
――ISKAのチャンピオンになってからK-1のリングでの試合は、どんな覚悟がありますか。
「10月にチャンピオンになって、格闘技を始めてからの目標はK-1でチャンピオンになること。簡単に言ったらダメなんですけどK-1では負けてばかりなので、2月は強くなった自分を見せたい」
――白須選手から勝てそうだと言われましたが。
「それは当たり前のこと。勝てそうにないと思ったら、試合を受けていない。白須選手も僕も勝てると思っているので、試合を楽しみにしてください」
■白須康仁のコメント
――対戦が決まっての意気込み。
「40代のおっさん代表の白須康仁です。怪我が続いて、うまく大会に出れなかったんですけど今は身体がバッチリです。40代の強さを見せて勝ちます。そして、K-1WORLDMAXに出場して優勝します」
――相手の印象。
「手足が長く、背が高いですね。タフでバネがあって身体能力が高い選手です。でも、勝つイメージしかないです」
――怪我で休んでいた時は、どんな準備をしていたのか。
「今まで以上にフィジカルを鍛えて、ベースを作っていました。今後のことだったり、どうしたらK-1が盛り上がるのかなとも考えていました」
――現在のK-1WORLDMAX-70kgはレベルが高いですが、どう見ていますか?
「みんな本当に強い。昔よりもレベルが上がっているとは思ってます。でも人間なので、ジャンケンみたいなものだとは思っています。その時の運もある。実力差は変わらない」
――モチベーションは?
「初めはやりたい選手がいたから、復帰をしました。覚悟だったりとかあったんですけど、怪我をしている間にゴールが見つかったんですよね。ゴールへ向けて目指していることがモチベーションになっています。身体づくりも含めて強くなっているということです」
池内紀子(日本/POWER OF DREAM)
vs
ベセラ・ロガスカ(ギリシャ/DIAMOND CAMP)
池内は21年3月にKrushでプロデビューし小澤聡子から判定勝利。その後も連勝すると、23年6月に麻央を撃破。10月は第6代Krush女子フライ級王座決定トーナメントにエントリーされると、準決勝で真優から判定勝利をものにした。決勝では麻央と再戦し、延長判定で返り討ちにして無敗で第6代Krush女子フライ級チャンピオンに輝いた。24年11月のチェ・ウンジ戦は、チャンピオンになって初の試合、初の国際戦となったが、右の強打を決めて初のKO勝ちを収めた。
ベセラ・ロガスカは、ギリシャのムエタイ&キックボクシングで結果を残し、“ダイヤモンド”の異名持つ。23年8月にはトルコで行われた「OFC Fight Night」で、23年3月にKANAと激戦を繰り広げた5冠王のフンダ・アルカイエスと対戦し、勝利している。的確にジャブを当てて試合を組み立て、パンチ連打から蹴りへつなげるコンビネーションで崩していくタイプで、Kのリングでも大暴れしそうだ。
■池内紀子のコメント
――対戦が決まっての意気込み。
「前回試合が終わって、怪我もなくいい感覚が残ったまま練習に取りくめているので、今回もKOで勝ってSAHO選手にアピールしたいと思います」
――相手の印象。
「蹴り中心の戦い方でフィジカルが強いと思いました」
――KOを収めての変化は?
「パンチの感覚、ヒザとかもそうなんですけど、しっかり当たっているなとは思いました。その感覚が残っているので、次も倒せるなと思っています」
――SAHOチャンピオンへのアピールとしては、どんな試合を見せたいか?
「圧倒的に勝って、しっかりアピールしたい」