10月24日(木)、都内にて、開催を明日に控えた「Krush.166」後楽園ホール大会の前日記者会見が行なわれた。その前に実施された公開計量では、出場選手全員が1回目の計量で見事にパス。明日は予定通り、プレリミナリーファイト3試合、本戦3試合が行なわれる。
その「Krush.166」のメインイベントを飾るのは、第9代Krushバンタム級王座決定トーナメントの決勝戦、黒川瑛斗vs白幡裕星だ。
7.27「Krush.163」で行なわれた準決勝で林佑哉にKO勝利して決勝に進んできた黒川は、「今日までの全てに感謝していますし、ここにこうしていられることも当たり前じゃないと思っているし、そういうのを含めてここまで来たらシンプルでいいかなと思っているんで、あとは明日、自分がやっている格闘技を楽しもうかなと思っています」と意気込みをコメント。決勝に向けては特別なことをすることもなく、「自分というものを今まで以上に高めてきた」と、これまで培ってきたものにさらに磨きをかけてきたという。「白幡選手が相手ですし、抜かりない生活はしてきたつもりですし、それを明日出せれば自分が思っている以上の結果になるんじゃないかなとワクワクしているんで、そこは楽しみにしていてほしいなと思っています」と、自分でもその成果を出すことが楽しみのようだ。黒川は、ちょうど1年前の昨年の10.21「Krush.154」で大久保琉唯に敗戦。これがプロ8戦している中での唯一の負けだが、「何も守るものがないのに勝手に守る気になって、守りに入って負けた」という経験をしている。その教訓を胸に、「自分の試合をして獲るのがチャンピオンだと思うんで、守りに入ってとかする気はないですね」と、気負うことなく決勝のリングに向かう。
対する白幡は峯大樹との準決勝が、峯のドクターストップにより不戦勝での今回の決勝戦。それだけに、「本当に明日のためだけに生きてきました。その分、犠牲にしたこともたくさんあると思いますし、迷惑をかけたこともたくさんあると思うんですけど、明日自分が勝って、みんなに喜んでもらえたらなと思っています」と、決勝戦に対しての気持ちは殊の外強いようだ。計量時に黒川と向かい合った時にも、「試合がやっとできるんで、感謝って感じですね」という気持ちが芽生えたという白幡。決勝に向けては、「努力を人一倍してきました」とコメントしたが、「自分の限界を超えるじゃないですけど、勝つならそこまでやらなきゃなと思ってやりました。日々の私生活もそうじゃないですか。全部に入っていると思うんで、勝敗って」と、日々の生活から脇目もふらずに集中してきたという。そのため、「本当に勝ってありがとうと伝えたいと思ってます」と、感謝の気持ちを表すためにも必勝を誓う。また、明日の第2試合では兄の白幡太陽が保井広輝と対戦する。「2人で勝って締めたいと思います」と、兄弟揃っての勝利も宣言していた。