6月23日（日）後楽園ホールで開催される「Krush.162」の［第9代Krushフェザー級王座決定トーナメント準決勝/3分3R・延長1R］に出場する石田龍大のインタビューを公開！
──今回、王座決定トーナメントですが、そのオファーが来た時にはどう思いましたか？
石田 やっとチャンスが来たなと思いました。ずっと待ってたので。
──次の準決勝が9戦目になりますが、タイトルを意識し始めたはどのあたりからでしたか？
石田 タイトルが近づいたなと思ったのは、前回の竹内将生戦が終わってからですね。もうずっと、タイトルマッチをしたいなという気持ちでいたんで。
──ここまでで唯一負けているのは後にKrushチャンピオンになった髙橋直輝選手ですし、その後も宮崎勇樹選手や竹内選手といった他団体の王座経験者、それからタイのキリルアン選手とも対戦していて、キャリアのわりには強い相手と戦ってきていますよね。
石田 それは……自分でも「何でやろ？」って感じですよね（笑）。同じぐらいの選手と当てられるのかなと思ってたら、もう2戦目からいきなり強い相手で。でも、俺は挑戦する方がいいんで、自分より格上の相手とやるのは全然うれしいです。「よし、やってやろう」って感じです。
──その中で、7勝（3KO）1敗という7勝1敗といういい戦績で来れている理由は、自分では何だと思っていますか？
石田 いや本当に、POWER OF DREAMに環境を移してから、全て変われたからだと思います。毎日の練習がもう本当に鍛錬みたいな感じで、「自分に向けたら、今日の練習は意味ないよ」っていう感じなんで。とにかく自分に勝つ練習というか、特に朝練はめっちゃキツいんで。
──POWER OF DREAMの朝練のキツさは、みんな言いますよね。
石田 はい。ランニング系中心なんですけど、もうそこで気持ちが負けたら本当にやってる意味がないって感じなので、毎日試合より緊張しながら練習できてるから、それはいいことだなと思います。
──普段、古川会長からはどんなことを言われていますか？
石田 「人より苦労しろ」というのは、よく言われますね。
──でもジムで周りを見渡すと、人より苦労してる人ばっかりですよね（笑）。
石田 そうなんですよ。だから、練習以外の時間も本当に大切にしてますね。食事だったり睡眠だったりも全て、練習でのパフォーマンスを上げられるように日頃の生活から整えてます。後はその練習の成果を試合で出せるかどうかなので。努力が報われるかどうかというか。
──ここまでの試合では、成果を出せていますか？
石田 真剣に練習してるからこそ勝ててるっていうのはあるんですけど、まだ練習でやってきたことを全部は出せていないので、100\%出せるように頑張りたいです。
──その好成績から今回トーナメントに選ばれたわけですが、4人の顔ぶれについてはどう思いましたか？
石田 予想通りだったのは稲垣選手だけでしたね。それ以外は強いとは思うんですけど、予想してたメンバーではなかったですね。元王者とか、ベテランの選手とかも入るのかなと思ってたので。
──では、今回の相手である“狂拳”迅選手についての印象は？
石田 本当にタイトルマッチできるぐらいの実力はあると思うんですけど、フェザー級に上げてからはまだ1試合しかやってないので、来るとは思ってなかったですね。蹴りもパンチもうまくて、イヤな攻撃とか小技だったりもあって、本当にうまい選手だなとは思います。
──一番警戒すべき点や攻撃というと？
石田 どれが一番強いかって言われたら、別にそこまではないんですけど、全てのレベルが高いなと感じてます。
──その相手に、どう戦ってどう勝ちたいですか？
石田 完封しつつ、3R以内には倒せるかなと思ってます。練習通りに動いていれば、3Rあったらいつか倒れるでしょうみたいな感じで。“狂拳”選手とは、日頃からやってる選手のレベルが違うんで。“狂拳”選手も強いですけど、俺は上の階級の強い選手といつも練習してるから、そこは自信あります。
──2試合勝てばチャンピオンですが、試合に臨む気持ちはこれまでの試合と違いますか？
石田 いや……意外と一緒で。別にタイトルマッチだからモチベーションがメッチャ上がるわけでもなく、常にモチベーションMAXで試合に挑んでるんで。
──「チャンピオンになったらこうしたい」みたいことは今から考えていたりしますか？
石田 Krushのチャンピオンになったら、もちろん次はK-1のチャンピオンを目指して、また頑張りたいと思ってます。俺は常に挑戦者でありたいんで。
──話がさかのぼりますが、大阪から上京してPOWER OF DREAMに移籍していますよね。「高校を卒業したら東京で」と決めていたんですか？
石田 そういうわけではなかったんですけど、アマチュアの時から何となーく勝ててきてて、K-1甲子園でも優勝できて、プロになっても「何となく勝てるっしょ」みたいな雰囲気で、もう練習もちゃんとやってなかったんですよ。前のジムでは練習は週6回あったんですけど、週2回とかしか行ってなくて。自分に甘い性格っていうのもあるんで、もっと自分に厳しい環境に行けば、プロ2戦目で負けることもなかったのかなとかいろいろ考えてて。その時にお父さんとお母さんが「格闘技するなら東京行ってこい」って言ってくれたんです。たぶん、自分の性格も分かってるんで。それで東京に行くことに決めました。
──その時に、POWER OF DREAMを選んだのはどういう理由で？
石田 一番は、武居由樹くんのことがずっと好きで憧れてたからですね。でも好きだけじゃ、やっぱり合う・合わないとかあるじゃないですか。それで何回か練習に行かせてもらったんですけど、行った瞬間に「うわ、ここやったら絶対強くなるな！」って、勘ですけど、感じたんでもう一発で決めましたね。
──実際、POWER OF DREAM所属になってからは負けてないということですね。そして今は、トーナメントに出場する橋本雷汰選手の双子のお兄さん、橋本楓汰選手もPOWER OF DREAMですよね。
石田 はい、何か不思議な感じなんですけど（笑）。「2人が決勝に上がったら、どっちを応援しようかな」って楓汰が言ってました（笑）。
──いろんな意味で、2試合勝ってベルトを巻く自信は満々そうですが、そのために今から一番必要なものがあるとしたら何でしょう？
石田 気を抜かないことが一番じゃないですかね。今回の試合に勝っても、すぐまた決勝に向けて練習をしないといけないですし。
──逆に言うと、気を抜かずにやりさえすれば大丈夫？
石田 そうですね。最後まで集中してできるかどうかが大事かなと思ってます。
──では最後に、改めて今回の試合に向けての“決意”を教えていただけますか？
石田 Krushのチャンピオンになってからが、本当に格闘家としてのスタートだと俺は思ってるので、まずはしっかりスタートラインに立つために、試合までも死ぬ気で練習します。その成果が出せれば問題ないので。
──分かりました。ありがとうございました！
