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「K-1 WORLD GP」6.3(土)横浜 中村拓己K-1プロデューサーが大会を総括「ミドル級はハッサン・トイ選手を中心に世界に目を向けた階級になる。チャンピオンとしてインパクトを残したのは金子晃大」

 6月3日(土)神奈川・横浜武道館「AZABU PRESENTS K-1 WORLD GP 2023 JAPAN~初代ミドル級王座決定トーナメント~」の中村拓己K-1プロデューサーによる総括コメントを公開!

中村拓己K-1プロデューサー
「今回はK-1 GROUPとして2度目の横浜武道館大会で、3月に『K’FESTA.6』を終えて、2023年度の最初の大会になるところも含めて、ここから今年のK-1の新しいスタートになる大会になると思っていました。その一発目の大会というところで、新階級=ミドル級の初代王座決定トーナメントを組んで。今のK-1 GROUPにおいてまだベルトがない階級のトーナメントで、結果的にはハッサン・トイ選手の優勝という形で幕を閉じました。

ハッサン選手は2019年12月のK-1で野杁選手と試合をしてから、コロナのこともあって、なかなか日本に呼べない選手だったんですけど、そういった選手をトーナメントに呼んで、前回見せられなかった力を発揮したと思います。僕らがワールドワイドに大会をやってきて、一度出た選手を再び招聘して、前回にはなかった強さを見せたんじゃないのかなと思います。

75kgという階級はメジャーな立ち技格闘技イベントでトーナメントが少なかったと思うんですけど、その階級でトーナメントをやったことでハッサン選手をはじめ、準決勝の相手だったリー・ホイ選手など、まだまだこの階級にも魅力的な選手がたくさんいるんだなというのを感じました。

あとは準優勝に終わった松倉選手。本当に一回戦・準決勝の戦いぶりが充実していて、今日もしかしたら行くんじゃないのかなという期待感を凄く持った方も多かったと思うんですけども、ああいった形で決勝戦が早い段階でKOという形で終わって。本人も凄く悔しいと思いますが、こういう残酷さみたいなものも格闘技やK-1の一つの魅力だと思います。そういったところも含めてK-1のいろいろな魅力を見せられた・あるいは詰まったトーナメントだったんじゃないのかなと思います。

ミドル級もこれでハッサン選手がチャンピオンになって、ここからハッサン選手を中心にドンドン彼の首を狙って、いろんな選手たちがまたK-1にやって来ると思いますし、それに日本人選手たちがどう立ち向かっていくのかというところが、このミドル級の一つのテーマになっていくんじゃないのかなと思います。

あとは3階級の現役チャンピオンがスーパーファイトに出場して、一番インパクトが残ったのは金子晃大選手だったと思います。チャンピオンが強くて勝つところを見せるというのは、相手のレベルもあったり高いハードルでもあるんですけど、その中で勝ち方や説得力のある勝利を見せるところがチャンピオンに求められるものであり、それができる選手がエースやスターになっていくと思います。そのなかで与座選手・黒田選手も海外の強豪相手にしっかり勝ちはしたんですけど、インパクトというところでは金子選手が頭一つ抜けてたんじゃないのかなというふうに思います。

階級で言うとバンタム級。2年前に横浜武道館でトーナメントを行なって、今回も試合を多く組んだんですけども、バンタム級もミドル級同様、世界からいろいろな選手が出てきてますし、日本人でも新しい選手がドンドン出てきているます。こういった部分でこの階級も活性化していくんじゃないかと思いました。負けましたけども、ラマダン・オンダッシュ選手やペットモンコン選手など、まだまだバンタム級で面白い試合をする選手、実力を持った選手がいるなと感じました。こういった選手と日本人選手たちがしのぎを削っていくことになっていくんじゃないのかなと思います。

あと個人的には大岩龍矢vs横山朋哉、椿原龍矢vs森坂陸ですね。これは日本人選手同士の試合だったんですけど、ファンの人たちからするとどちらも負ける姿が見たくないとか、勝った方が一歩前進・負けた方が一歩後退というシビアな試合だったと思うんですけど、こういう試合を見せていくのも格闘技の醍醐味だと思います。負けた選手はもちろん悔しいと思いますし、勝った選手は凄く次のチャンスに繋がると思うんですけど、こういう試合を受ける選手・やる選手は必ずここから強くなっていく・成長していくと思います。ぜひ彼らのこれからの試合にも期待してもらえたらなと思います。まず大会の総括は以上です。

(チャンピオンが決まったミドル級の今後の展開は?)やっぱり選手層的に外国人選手が多い階級で、今回のトーナメントも日本人選手が2名で。日本在住の外国人選手という形ではあったんですけど、やっぱり外国人選手が多い階級なので、例えばハッサン・トイ選手と外国人選手の防衛戦とか、そういうところが今後見られることになっていくんじゃないのかなと思います。ミドル級(75kg)をやると発表してから、いろんな選手たちのエントリーが集まってきているので、ハッサン・トイ選手を脅かすような外国人選手が多分出てくるでしょうし、もっともっと世界に目を向けた階級になっていくんじゃないのかなと思います。

あとは神保・松倉の2トップでこの階級をやってきましたけど、2人がああいう結果に終わって、やっぱりいろんな差とか何をやらなきゃいけないかっていうのに気付いたと思うんで、そこからどう這い上がっていくのかっていうところも。75kgの日本人選手ももっといると思うんで、そういった選手たちに僕らのグループを選んでもらえるのであれば、K-1という舞台でまたしのぎを削ってもらって、日本人の強い選手を育成していくっていうところ、そこの二つができればなと思います。

(ワンマッチに出た選手の中でタイトルマッチいいんじゃないかと思った選手は?)挑戦者とていうことですよね。挑戦者は、僕的にはまだこの試合に勝ったからタイトル挑戦という選手はあんまりいなかったかなっていうのが率直な印象ですね。例えばパコーン選手も3月に鈴木勇人選手、今日佐々木大蔵選手にも勝ちましたけど、もっとK-1ルールで試合をした方がK-1に慣れてくると思いますし、横山選手も大岩選手に勝ちましたけど、この階級も海外の選手が強かったり、また他の選手もいるんで、そういったところでもっと『100%、これで文句なしだろう!』という挑戦者に相応しい選手は今日の時点ではいなかったのかなっていうのが、僕の感想です。

(齋藤vs大久保で延長マストの9-9というのがあって、初めてだと思うが、ルール上9-9になったので、ジャッジはどっちを優先的につけるかっていう形だった?)ですね。確か前にも1試合あったのかな? すいません、僕もパッとこの試合というのはないんですけど、延長Rはマストシステムなので、どちらかにつけるという形で、今回はポイント上は9-9だけど、齋藤選手が優先的になったと思います。僕もあくまで出た結果に対してのことなので、詳しいことや細かい部分とかは審判団に聞いて、もし何かあれば聞いてもらえば発表します。

(金子選手が今年中に玖村選手と決着をつけると言ったが、あと年間3大会やる中でやるということになる?)そうですね。前日会見でも発表させてもらった通り、年内は7月両国、9月横浜、12月大阪と3大会決まっているんですけど、そのどこかでやりたいですね。今みんなが一番見たいカード、K-1の中で一番見たいカードであり、いろんな意見はあると思うんですけど、僕は55kgの日本最強決定戦だと思うんで、もちろん実現はさせたいと思っていますし、そこは一番機が熟したというか、一番みんなの注目が集まる舞台でやりたいなと思います。もちろん秒殺とはいえ、金子選手のコンディションのこともありますし、これから玖村選手に話をして、これから調整になると思うんですけど、年内にはやりましょう。

今日から1カ月後ですが、7月17日の両国大会、まだカード発表してない野杁選手、菅原選手、本人たちも今日コメントしていましたけど、海外の強豪選手を中心にピックアップしているところなので、正式にカードが決まり次第、皆さんに早い段階で発表させていただきたいと思います。その二人のカード以外のスーパーファイトというかワンマッチもいろいろと調整してますので、引き続き両国大会もよろしくお願いします。本日も皆さん、お疲れ様でした」
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