「K-1 WORLD GP」6.3(土)横浜<公開練習>ヴィニシウス・ディオニツィオ、ブラジルから夢を掴む!「試合は倒すか倒されるか。そのどちらかしかない。自分のストーリーを歴史に残す」
公開練習では破壊力を感じさせるパンチやキックを披露したヴィニシウスだが、K-1 GROUPのリングに上がるのは今回が2回目。前回は3月「K’FESTA.6」の大舞台で、階級転向後は無敗だったミドル級の日本人エース格である神保克哉を撃破。K-1デビュー戦で大きな勝利を手にして、このトーナメントへのエントリーをものにしたのだ。
この試合を「神保選手は連勝中だったと思うし、その実績があるだけにキツい選手だっていうことは分かっていた。ただ自分もブラジルから日本に遊びに来ているわけでもないし、とりあえず勝利でK-1デビューを飾れて嬉しく思っている」と振り返ったヴィニシウス。初めてのK-1ルールに関しても、「出場している大会も似たようなルールの大会ばかりだったので、正直そんなに難しさはなかった」と、問題なく適応できたという。唯一、「掴んでのヒザの癖」だけが出てしまったようだが、そこも現在修正し、万全を期してトーナメントに備えている。
さらに今回のトーナメントのオファーが来た時には、「また日本で試合ができることが嬉しかったのと、K-1で試合ができるプラス、それがベルトがかかっているトーナメントという凄いイベントなので、格闘家人生の中で一番嬉しい」と、格闘家として最大の喜びを感じたようだった。
そんなヴィニシウスの一回戦の対戦相手は松倉信太郎。昨年からK-1のリングに舞い戻り、神保と共にK-1ミドル級2トップの一角を成す存在だ。そんな松倉を「リスペクトしているけど、結局自分はベルトしか見えてない」とキッパリ。とはいえ、勝たなければ次に進めないトーナメントということもあり、一回戦を重視していることには変わりはない。「試合は倒すか倒されるか。そのどちらかしかない。判定は考えていない」と、自分の倒しに行くスタイルで、一回戦突破に全力を注ぐ考えのようだ。
もちろんリスペクトする師匠であることには変わりはないが、「自分は自分のストーリーを作っていかないといけないので、リスペクトをしている中でもしっかりと倒して、今回のベルトは自分が巻きたい」と、師匠超えという目標も今回のトーナメントで達成しようとしている。
「自分のストーリーを歴史に残したいので、一生懸命頑張ります」。師匠超えとK-1王者、二つの大きな目標を掲げた“ブラジリアン・ハリケーン”が、数日後の横浜武道館のリングに上陸する。