「K-1 WORLD GP」6.3(土)横浜<公開練習>神保克哉、日本人初のボクシングミドル級世界王者・竹原慎二さんに弟子入り!竹原さんがダメ出し連発!?「気合いだけじゃダメ、●●●●を使え!」
2021年から本格的に階級をアップし、-75kg(のちのミドル級)の中心ファイターとして戦い続けてきた神保。勝ち星を積み重ねるとともに階級新設をアピールし、昨年9月のK-1横浜アリーナ大会でライバル・松倉信太郎にKO勝ちすると、K-1中村拓己プロデューサーも大会の一夜明け会見でミドル級新設を正式発表した。
まさに有言実行した神保だったが、その第一歩となった今年3月の「K'FESTA.6」ではヴィニシウス・ディオニツィオにまさかの敗戦。初代王座決定トーナメントへの出場は決まったものの、トーナメントに不安を残すこととなった。
そんな神保がトーナメント前に訪れたのが、日本人初のボクシング世界ミドル級王者となった竹原慎二さんだ。今大会で竹原さんがゲスト解説を務めることになっており、その情報をキャッチした神保が竹原さんに“弟子入り”を志願し、今回の特別練習が実現した。
※この公開練習の模様は「竹原テレビ」(https://youtu.be/6XGGy2yeuPs)、「K-1公式YouTubeチャンネル」(https://youtu.be/iE3eyepLpcU)で配信
ここで目を見張るのが、竹原さんが説明しながら出すパンチの速さ。引退から25年以上が経ち、50歳を超えたといっても、さすが日本人初のボクシング世界ミドル級王者。当時、日本人では最も重い階級で世界を獲った拳は、いかにも軽く打っているにもかかわらず、驚くほどのスピードで飛び出す。このパンチを前にしては、神保も恐縮した様子で「はい」「はい」と耳を傾けるしかない。
竹原さん自らミットを持ってのミット打ち、サンドバッグと指導が進むが、竹原さんからの言葉は「打つ際に腰を入れて、拳に力を乗せること」「フェイントを入れながら打つこと」の大きく2点。それを軸に、細かい指導が続いた。
練習後に竹原さんは「今からどうこう言っても変えられないから」と前置きしたうえで「どんなスポーツでもズルさが必要で、それは試合中の駆け引き」と真っ向勝負を身上とする神保に駆け引きの重要性を説いた。
「ちょっとだけ腰の入れ方とかフェイントを意識すれば、それだけでも違うと思います。(神保の)シャドーやサンドバッグを見ていても、ただ目の前の相手を打ってるだけなんですよ。それじゃ当たるはずない。シャドーでもジャブをよけて目でフェイントを入れたり、そういう騙し合いを少し覚えないと。あとは捨てパンチも必要です。(神保は)全部正直に打っていて、ただの根性勝負なんです。どんなスポーツでもズルさがないとダメなので、ズルさをちょっと覚える。ズルさと言っても、それは試合中の駆け引きで、視線をズラして打つとか。そういう中でチャンスを掴んでもらいたいですね。最低限必要なのは3試合やるスタミナ、あとは打たせないこと。自分の得意な距離で戦えるように、考えて戦うことですね」
これ以外にも竹原さんから熱いアドバイスが続き、トーナメントへの意欲をさらに燃やした神保。自分がきっかけとなって実現に至ったミドル級だけに、初代王座への思いは強い。果たしてトーナメントで、この練習の成果は出るのか? 神保の戦いに注目だ!