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「K'FESTA.6」3.12(日)代々木<インタビュー>王者・大和哲也「13年前にK-1のトーナメントで優勝して、今またK-1のベルトを巻いて戦っている。またK-1の歴史に刻まれる試合をしたい」

 3月12日(日)東京・国立代々木競技場 第一体育館「K-1 WORLD GP 2023 JAPAN ~K'FESTA.6~」の[K-1 WORLD GPスーパー・ライト級タイトルマッチ/3分3R・延長1R]で挑戦者・林健太と対戦する王者・大和哲也のインタビューを公開!

――昨年4月「K'FESTA.5」で山崎秀晃選手にKO勝ちしてスーパー・ライト級王者となり、9月の横浜アリーナ大会では佐々木大蔵選手に勝って初防衛にも成功しました。K-1チャンピオンとして過ごした1年を振り返っていただけますか?

「4月にスパン!と勝ってチャンピオンになって、9月に初防衛に成功したことで、自分がチャンピオンだという自覚が強くなりました。短期間での防衛戦でしたが、そういった部分ではよかったのかもしれないです。山崎選手に勝ったのはマグレだみたいな言われ方もしていたので(苦笑)、当時10連勝中だった挑戦者・佐々木選手に勝ってベルトを防衛して、自分がK-1王者だと胸を張って言えるようになりました。2試合連続で防衛戦にはなりましたが、1年前には挑戦者としてタイトルに挑んで、今年はチャンピオンとしてタイトルを守る。しかも『K'FESTA』という年間最大のビッグマッチで防衛戦ができることをうれしく思っています」

――K-1チャンピオンになって周囲の目は変わりましたか?

「チャンピオンになる前よりも声をかけていただく機会は増えました。また僕は講演活動にも力を入れていて、色んな小学校や中学校に出向いて講演させてもらうんですね。試合に勝てなかった頃は人前で話すのがめちゃくちゃ苦しかったんですけど、K-1チャンピオンになってからは勝てなかったことも話のネタになったんです。その時は苦しいかもしれませんが、それを乗り越えてチャンピオンになったことでベルトの価値が上がったと思うし、防衛を重ねていけば、その価値も今まで以上に上がっていくと思います。またベルトを巻くことで自分の言葉にも重みが出て、戦うことで何かを伝えるのもそうなのですが、僕は自分の言葉でも色んなことを伝えていきたいです」

――まさに大和選手にしかできないキャリアですね。

「僕は13年前にK-1のトーナメントで優勝して、今またK-1のベルトを巻いてチャンピオンとして戦っている。僕にしか伝えられないものがあるし、それを伝えていくべき存在だと思っているんですよ。僕のキャリアって、例えて言うなら今のK-1チャンピオンが13年後にチャンピオンに返り咲いているのと同じですからね。なかなかそんなチャンピオンはいないと思うし、僕にはまだまだ伝えたいことがある。だから絶対にベルトは防衛します」

――技術面・コンディション面は今でも向上していますか?

「デビューしたころは30歳くらいで引退すると思ったんですけど、35歳になった今の方がコンディションも上がっているし、まだまだ成長しています。練習する度にできないことが見つかって、伸びしろを感じているので。僕はK-1チャンピオンとして海外の強豪と防衛戦もやっていきたいので、ここは何としても勝ちをつかんで防衛したいと思っています」

――タイトル挑戦・初防衛戦とベルトがかかった試合を立て続けにクリアできた要因はなんだと思いますか?」

「僕、キック・ムエタイも合わせるとベルトがかかった試合を11戦くらいやっているんです。他にも世界の強豪とも鎬を削ってきたし、そういう部分での経験値は他の選手よりもあると思います。今はそれを凝縮して試合ができていると思うので、いぶし銀じゃないけど僕にしかできない試合が見せられると思います」

――さて挑戦者の林選手ですが、元ライト級王者で“凶拳”の名の通り、K-1屈指のハードパンチャーです。記者会見では大和選手の左フックを警戒して「右手はガードにしか使わない」と話していました。

「言ってましたね(笑)。でも林選手は基本的にガードが高い印象なんですよ」

――逆に大和選手は伝家の宝刀・左フックを絶対に当てられるという自信はありますか?

「僕の左フックは相手の顔に吸い込まれていくような感覚なんです。勝手に当たっているというか。大蔵選手とやった試合も左フックを皮切りにダウンを奪っているし、僕には左フックの神様が宿っているのかなと思います」

――ある意味、狙っていないからこそ当たるパンチなのでしょうか?

「僕の中では狙っているわけではなくて“降りてくる”というか、そういう感覚なんですよ。でも菅原(雅兼)会長からすると、僕に練習で刷り込ませた狙い通りの一発だ、と。自然に出るところまで練習で刷り込ませて、さらにその一発のスピードや威力を増す練習もしているので、僕の左フックは進化し続けています。3月12日はより進化した左フックで『何が起こったの?』と思わせるようなKOを見せたいです」

――また代々木第一と大和選手の左フックは相性抜群ですよね。2010年にK-1MAXの日本トーナメントで優勝したときも会場が代々木第一でトーナメント3試合ともフィニッシュは左フック、そして昨年「K'FESTA.5」でK-1スーパー・ライト級のベルトを巻いたときも会場が代々木第一でフィニッシュは左フック、と。

「そうなんです。代々木第一では4試合連続・左フックでKOしていて、こんなこと普通ないですよね。林選手に勝ってベルトを防衛して、またK-1の歴史に刻まれる試合をしたいです」

――それでは最後に防衛戦に向けての意気込みを聞かせてください。

「僕はチャンピオンでありながら常に挑戦者の気持ちで試合に臨みたいと思います。昨年チャンピオンになって、K-1王者として誕生日を迎えられました。まず防衛戦をしっかりクリアーして、チャンピオンとして1年を終わらせたいと思います」
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