「K-1 WORLD GP」12.3(土)大阪<インタビュー>島野浩太朗「菅原道場もPOWER OF DREAMも家族のような関係で一丸になって戦っている。その背景を考えると何が何でも負けられないし、この試合のテーマは“決戦”です」
――今大会では元K-1フェザー級王者・江川優生選手と試合が決まりました。オファーを受けた時の心境を聞かせてください。
「江川選手は第3代K-1フェザー級王座決定トーナメントで圧倒的に優勝した印象が強いですね。試合が決まった時も本当に強い選手と戦うことになるんだなと思いました」
――江川選手はずっとフェザー級で試合をしてきた選手で、島野選手とは階級が違いました。これまでどういう目線で見ていたのですか?
「江川選手が階級を転向しても、すぐに戦うというイメージはなかったです。ただ僕がKrushのWILDRUSHリーグに出ていた時期に江川選手がプロデビューして、計量で一緒になったことがあったんです。江川選手はデビュー直後だったと思うのですが、すごく目を引く選手だなと思いました。当時から独特の雰囲気を持っている選手でしたね」
――対戦相手としてはどんな印象を持っていますか?
「攻撃力に目がいきがちですが、倒さされることがほとんどなくて、打たれ強くてディフェンス能力も高い。完成度が高い選手だと思います」
――カード発表会見では「毎日試行錯誤しながら菅原道場で一日一日勝つための練習を重ねています」と発言されていました。言える範囲で構いませんが、今はどんな練習を続けていますか?
「江川選手は一瞬で勝負を決める強さもあれば、接戦になっても勝つ地力があります。一瞬で終わる・延長判定までもつれる、どちらの可能性もある相手なので、どんな展開になっても勝つんだという気持ちで練習しています。技術・フィジカル面はもちろん、精神面も作り上げているところです」
――島野選手は試合ごとに色んなテーマを持って戦っていると思います。ずばり今回のテーマはなんでしょう?
「“決戦”ですね。僕が菅原道場で練習している背景、江川選手がPOWER OF DREAM(以下、POD)で練習している背景…それを考えると何が何でも負けられない“決戦”だと思います」
――会見でも中村拓己K-1プロデューサーが「PODと菅原道場の選手が試合をする図式も面白い」とコメントしていましたが、菅原道場とPODが似ていると感じる部分はありますか?
「それはまさに僕も感じていたことです。菅原道場もPODもみんな家族のような関係で一丸になって戦っているし、江川選手はそのジムの頭(かしら)じゃないですか。だから僕は絶対負けられない覚悟を持って戦います」
――また島野選手は2月のK-1で憧れの存在だった卜部弘嵩さんにKO勝ちして、今回の試合を迎えます。弘嵩さんに勝ったことで、どんな変化がありましたか?
「気持ちが変わりました。一日一日の過ごし方、一つ一つの選択の仕方・行動を今まで以上に考えるようになりました。勝ち負け以上の重みを感じた試合でしたし、自分が変わるきっかけになりましたね」
――島野選手が戦うスーパー・フェザー級では9月に新しいチャンピオン(レオナ・ペタス)も誕生しました。これからの目標を聞かせてください。
「頂点の証に挑戦すること。この一心にかけて、どの展開になっても勝ちを掴みに獲りに行きます」