1月26日(日)後楽園ホールで開催される「Krush.170」の[Krush女子ミニマム級/3分3R・延長1R]に出場するMOE選手のインタビューを公開!
──2023年4月以来、1年9ヵ月ぶりのリングです。これだけ間が開いたのはどういう事情だったんですか?
MOE 鍼灸師の国家試験とかがあったのと、練習する環境かがちょっと変わって、格闘技を辞めるか悩んでたりもしていて。
──ケガとかではなかったんですね。
MOE はい、ケガは全くないです。兄(元Krushスーパー・フェザー級王者・髙橋直輝)の仕事の兼ね合いとかで自分の練習時間も減ったりとかいろいろあって。最後の試合だった真美戦も、兄の試合と時期がかぶっていて練習する相手がいなさすぎて、中1の子にミットを持ってもらったりして仕上げたんですよ。
──そうだったんですか! 今は国家試験もパスして、練習環境も改善されたんですか?
MOE そうですね。兄が自分で整骨院をやり始めたのと、あとは今、元・壬生狼一輝がずっと練習を見てくれているので、だいぶいい練習ができてるなと思います。
──なるほど。環境が整って、本格的に練習できるようになったのはいつ頃からだったんですか?
MOE もう本当に格闘技をやめようと思ってたタイミングだったので、頑張って練習しようとかも正直思ってなくて、試合の話が来たから練習メッチャ力入れて頑張ろうと思ったみたいな感じではあるんですよ。
──では、この2ヵ月とかそんな話ということですか。その状態で……
MOE 何で受けたのかって感じですよね(笑)。まあ格闘技は好きなので、それまでも練習はある程度はやってたんですけど、そんなタイミングで一輝君が大阪に来て、練習を見てくれるようになったりしたところに、ちょうどよく試合のオファーが来て、受けようかなと思ったっていう感じですね。
──けっこういろんな条件が重なったわけですね。ただ復帰戦にしては、元チャンピオンという強豪じゃないですか。
MOE 高梨選手とは6年前に一度試合してて(2018年12月。高梨の判定勝ち)、16歳の時だったので、今はどれぐらいできるかなっていうのもあるし、高梨選手も2年半ぶりぐらいの試合ということなので、メッチャちょうどいいやん、みたいな感じで(笑)。
──再戦と言っても6年前だと、お互い別人みたいな感じなのでは?
MOE そうですね。それにこんなこと言ったら本当によくないんですけど、その試合は全然練習しないで出てたんですよ。なので、人生の中で一番後悔ある試合はどれかって言われたら、その試合が出てくるぐらいで、もっと頑張っとけばよかったなって思ってたような試合だったので。
──タイミングもよく、さらにそんな後悔のある相手との対戦が巡ってくるとは、すごい偶然ですね。
MOE そうなんですよ。逆に高梨選手は何で受けてくれたんやろって思うぐらいのレベルだったんですけど。だって前回はダウン取られて負けてるので、受けてくれたことにビックリしました。
──ではそんな試合で、どういう試合にしたいですか?
MOE 自分の試合を見せたいですね。何か、自分の試合をしないといけないなという思いがすごくあって。兄はけっこう戦い方が特殊って言われてると思うんですけど、兄は兄だけの、自分だけの試合をできるから強いなって思うんですよね。
──確かに髙橋直輝選手は、独特なスタイルに定評がありますね。
MOE 試合は結局相手がおるから成り立つことやけど、やっぱり最終的には自分との勝負みたいなところもあると思うので、自分がやってきたことをしっかり自分のペースで出して、全力で頑張るところが見てる人に伝わるような試合がしたいなと思ってます。
──相手の高梨選手に関しては、どういうイメージですか?
MOE ずっと前に出る強さと、パンチ一発一発の重みとか、倒す力をしっかり持ってる選手だと思ってます。ただ、今まではパワーと地力だけという感じもあったんですけど、2年も空いたので変わってると思うし、ジムも移籍しているので、次はどんな風になってるのかなというのは、ちょっと楽しみみたいなところもあります。
──今回、対戦するにあたっては、以前の高梨選手の試合をベースにして想定している感じなんですか?
MOE 以前の試合と、あとは高梨選手が今いるジムの傾向というか、あそこはこういう戦い方の選手が多いなということとかを考えつつ、対策をしてます。
──その中でやっぱり一番警戒するのは、あのパンチですか?
MOE そうですね。やっぱりそこが一番の強みだと思うので、ジムが変わってもそこを消してくるようなことはないかなと思ってるので、パンチ一発一発の重さ、強さに警戒してます。
──最終的にはどう勝ちたいと思っていますか?
MOE 3R戦うのもしんどいし、絶対倒したいなと思ってます。相手もパンチが強いですけど、パンチで倒したいです。
──そうですか! それだけの練習を積んできた自信がある?
MOE パンチで倒したいって言ってるけど、別にパンチ力に自信があるとかそういうわけでもなくて。こんなこと言ったら全部の答えみたいになってしまうけど、しっかり腹とかを効かせたところを、しっかり打ちにいきたいなと思ってます。
──久々の復帰となりますが、ここで勝ってからはどうしていきたいと思ってますか?
MOE その後のことは、今は考える余裕はないですね。相手が強敵ということもあるので、とりあえず全力で高梨選手に勝ちにいくことしか、今は考えてないです。
──久しぶりにリングに上がることについて、緊張だったり不安だったり、あるいは楽しみだったり、気持ちの上ではどうですか?
MOE 普段からあんまり緊張しないタイプで、試合直前でやっと緊張してくるんですよ。だから今はそんなに緊張とかはないけど、試合が決まった時とかは正直メッチャ不安で、「どうしよう」「受けなければよかったかな」と思うぐらいメッチャ不安だったんです。でも、年末年始もそうだし、試合が決まったって言ったらずっと昼間も練習を見てくれる他のチームの先生とか、ジムでいつも支えてくれる兄とか一輝君とかのおかげで、もう今は全然不安はないですね。自信しかないです。久しぶりのリングが楽しみです。「頑張るから見たって!」って感じです。
──では最後に、改めてこの試合への“決意”をいただけますか?
MOE 7歳からやってきた15年間の格闘技人生を全てぶつける気で、全力で戦うので、応援お願いします。
──分かりました。ありがとうございました!