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“K-1番長”バンナ降臨!因縁対決のカリミアンとイストラテがまさかの冷戦に=10.5K-1WGP前日計量&会見

 10月4日(金)大阪にて、開催を明日に控えた『K-1 WORLD GP 2024』の公開計量と前日記者会見が行なわれた。2部構成の2部ではK-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選4試合に出場する8選手が登壇した。

 その中でも注目は、14年ぶりにK-1へ電撃参戦をはたした“ハイパー・バトルサイボーグ”ジェロム・レ・バンナ。51歳となった“K-1番長”は、早くから大阪入りをはたし体調を整えてきたという。盟友だった“ミスターK-1”故アンディ・フグの墓参りをして、今回の決戦へ臨む。

 番長降臨により、“危険対決”と呼ばれているシナ・カリミアンとクラウディオ・イストラテが、計量や会見で睨み合うだけのまさかの冷戦に。明日のアジア予選の大爆発を予感させるような、不気味な静かさを見せていた。

 以下、対戦カードと各選手のコメント。
▼第18試合/【株式会社アミューズ presents】K-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選/3分3R・延長1R
ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team)
vs
K-Jee(日本/K-1ジム福岡チームbeginning)

 バンナは、「K-1番長」「ハイパー・バトルサイボーグ」と呼ばれ、旧K-1時代にはピーター・アーツ、アーネスト・ホースト、マイク・ベルナルド、アンディ・フグらとライバル争いをしてきたK-1レジェンド。1995年にK-1初参戦で、いきなりWGP準優勝。00年には極真空手世界王者のフランシスコ・フィリォを左ストレート一撃でマットへ沈め、「千年に一度のKO」と評価。02年にはK-1 WGPで準優勝し、「無冠の帝王」と呼ばれることもあった。旧K-1消滅後はMMAとの二刀流で試合を行うこともあり、直近では24年6月にキックルールで金枝勇気を右フック2RKOで下し、健在ぶりを証明した。

 K-Jeeは、20年11月に王者カリミアンの持つタイトルに挑みKO勝利で第2代王座に。21年3月は初防衛戦でカリミアンのバックブローで逆転KO負け。22年4月のK-1無差別級トーナメントでは一回戦でマハムード・サッタリにKO負け。8月は無差別級トーナメント準優勝・谷川聖哉とのクルーザー級日本人頂上対決に臨むも判定で敗れ、2連敗。23年7月はステファン・ラテスク、9月は元極真世界王者・上田幹雄にKO負け。24年3月はイタリアでマティア・ファラオニに判定負けし、浮上したいところだ。

ジェロム・レ・バンナ
「(意味込みと対戦相手の印象)今回、K-1に戻って来れて嬉しい。カルロスプロデューサーの招待でここにいるので、感謝している。明日の試合はベストを尽くす!相手は、もっと大きな選手だと思っていたけど、それでも力のある選手だと思う。それを潰して勝ちたい。

(14年ぶりにK-1へ戻って来ての感想と景色は変わったか?)
14年前とは違う。メンバーも面構えも何もかも。観客も違うだろう。それでも、いい試合を見せられるように努力する。

(試合前にアンディ・フグさんの墓参りをした理由は?)
アンディは先駆者であり、K-1を作ってくれた。だから、お墓の前で敬意を表してきた。

(今回のチャレンジが無謀との声もある)
とにかく、明日を見てほしい。俺は52歳になる。例え負けたとしても、それは才能がある若い選手に負けただけ。失うものは何もない。明日は全力で立ち向かうだけ」

K-Jee
「(意味込みと対戦相手の印象)彼と試合できるのは、とても嬉しく思うんですけど、あまりレジェンドとか頭にいれず、特別な人と思わないで試合をします。12月の決勝トーナメントへ進めるように勝ちたいと思います。

(バンナ選手と向かい合っての圧は)もちろん、感じました。身体も大きいし、深みのある人。でも大きい身体を見てデメリットでもあるので、しっかりと戦いたいと思いました。

(体格差について)
大きい分、動きも遅くなるし、体力の消耗も大きい。デメリットもたくさんあります。そういうことを踏まえて、日本人3名は準備してきたと思います」
▼第17試合/K-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選/3分3R・延長1R
エロール・ジマーマン(オランダ/Hemmers Gym)
vs
山口翔大(日本/GENESIS)

 ジマーマンは対戦相手の腕の骨や頭蓋骨を骨折させたことから、“ボーンクラッシャー”のニックネームがつくも、日本では本名を短くして“エロジマン”の愛称で親しまれてきた。旧K-1の2008年では極真王者のエヴェルトン・テイシェイラから勝利。12年にはGLORY王者のリコ・ヴァーホーベンをKO。14年ぶりにK-1へ参戦した24年6月の「K-1 FIGHTING NETWORK ROMANIA 2024」ではギリシャのマイク・カラマスケタスを1RKOで破り、その強さを証明した。

 山口は、空手で数々のタイトルを獲得し、22年9月にKrushへ参戦して木村太地から判定勝ち。12月にK-1のリングで佐野勇海をKOすると、23年4月にKrushでANIMAL☆KOJIから判定勝利を収めた。12月には星龍之介をKOで下し、24年7月のホーストカップで入田和樹から判定勝ちを収めて負けなしの7連勝となっている。

エロール・ジマーマン
「(意味込みと対戦相手の印象)ジャパン、ありがとう。こうして戻ってこれることができて、嬉しいよ。俺の試合は激しくなることが分かっていると思うけど、明日はでかい花火を打ち上げる。エロジマン、ボーンクラッシャーが戻ってきたぜ! 相手は、印象がない。9分間の時間を与えないように勝つよ。

(14年ぶりのK-1とバンナ選手と並んでいること)
戻って来て最高の気分。そして、レジェンドのバンナと一緒の日に戦えるのは最高だ。思い返せばK-1に参戦するのは、10年以上前になる。あの頃は若手でバダ・ハリに負けてしまったけど、最高の試合をしていたと思う。今は、こうしてバンナの次の世代だけどまだ戦えることを証明したい」

山口翔大
「(意味込みと対戦相手の印象)空手を代表して戦ってきたんですけど、明日は新生K-1を代表して、古いK-1を倒して、その象徴になれるような試合をしたい。相手は、スーツもお面も、すごく行儀悪いと思いますので、空手家の僕がしっかり倒します。日本の子どもたちが目指すK-1にしたいと思っているので、山口翔大が勝つところを見てください。

(体格差について)手2本足2本で、遠くから見たらそんなに変わらないと思います。空手の時から身長2メートルオーバーの人とかやってきたので、大丈夫です。ドン・キホーテで買ってきたお面を被ってきたからかもしれないけど、そこまで圧を感じなかったので安心しました」
▼第16試合/K-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選/3分3R・延長1R
シナ・カリミアン(イラン/SINA ARMY)
vs
クラウディオ・イストラテ(ルーマニア/Kombat Gym)

 イストラテはルーマニア出身・イタリア国籍のファイターで、23年9月10日、K-1 30周年記念無差別級トーナメント一回戦でマハムード・サッタリと対戦し、KO勝利。準決勝はシナ・カリミアンとの暴走ファイトを制し、決勝はリュウ・ツァーにKO負けも準優勝。24年6月の東欧予選は一回戦でニダル・ブチリと対戦も、判定を不服として試合放棄。9月は格闘技イベントの「巌流島」で三上ヘンリー大智と対戦して判定負けを喫している。

 シナ・カリミアンは、初代・第3代K-1 WORLD GPクルーザー級王者で23年9月、K-1 30周年記念無差別級トーナメント一回戦でケリム・ジェマイをKOするも、準決勝でクラウディオ・イストラテに判定負け。24年3月にリュウ・ツァーにKO負けを喫し、今回が再起戦となる。

シナ・カリミアン
「(意味込みと対戦相手の印象)とても最高のコンディションで明日の試合を迎えられそうだ。相手は、強くて俺よりも体重が15kgも重いしスキルもある。それでも自分が勝つ!

(今日は2人とも大人しいが理由は?)
これまで見ていたバンナ、ジマーマンというレジェンドも来ているので、嬉しい気持ちで一杯なだけだ。明日、リングで見せるよ」

クラウディオ・イストラテ
「(意味込みと対戦相手の印象)K-1に戻って来れて、嬉しい。今日は、そんなにたくさん話さない。試合前におしゃべりするのは、好きではない。あいつは、おしゃべりが好きだけど、そんな暇はない。明日、すべてを見せる。

(今日は2人とも大人しいが理由は?)
前回の試合のあと、SNSでやり合ってきたが、明日勝負を決めたいと思っている」
▼第15試合/K-1 WORLD GP 2024 無差別級アジア予選/3分3R・延長1R
谷川 聖哉(日本/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
vs
クォン・ジャンウォン(韓国/Cheonghak Muaythai Gym)

 谷川聖哉は、空手で輝かしい実績を残し22年8月に元K-1クルーザー級王者K-Jeeから勝利。23年3月はステファン・ラテスクにKO負け。7月はAKIRA Jrから判定勝利を収め、再起戦を飾った。12月はリュウ・ツァーにKO負けし、24年3月に階級をミドル級に落としてKrush初代ミドル級決定トーナメントに出場するもブハリ亜輝留に判定負け。今回は再び階級を上げる。

 ジャンウォンは総合格闘家の秋山成勲がK-1 KOREAから送り込んできた、体重128kgの韓国ヘビー級の怪物。一撃で倒しにいくスタイルではなくムエタイにも精通し、ローからミドルキック、そしてパンチからヒザ蹴りと流れるようなコンビネーションを得意とするテクニシャンタイプだ。24年3月の安藤優介戦では、右のパンチを合わせて1RKO勝ちを収めた。

谷川聖哉
「(意味込みと対戦相手の印象)見てもらえば分かるように、インパクトがあると思います。明日は面白い試合になるでしょう。今いろいろな団体があって、誰が強いのか分からない状況かと思いますが、結局、大きい選手が一番強いと思っていて、それができるのはK-1しかない。その団体の中心にいるためにも、明日はしっかりと勝って12月の大会に進めるように頑張ります。相手は、ベイマックスみたいですね。

(体格差について)向き不向きはあると思いますし、そういうのを踏まえて13階級くらい違うんですかね。普段から、そういうことを想定して練習しています。だからこそ、おいしい思いや勝負を引っくり返せると思っています。明日になれば分かると思います」

クォン・ジャンウォン
「(意味込みと対戦相手の印象)今回、GP必ず試合に勝っていい試合を見せたい。相手はスピードが速い選手だと思いますが、長い試合をするつもりはなく、1ラウンドで終わらせたい」
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