1R、上背で優るブランドンは前に出て圧力を掛ける。ジャブとストレートで遠ざけんとする卜部だが、ロープを背負わせられる。しかし体を入れ替え卜部はリング中央に戻る。跳びヒザを見せる卜部だが、これは不発。卜部の左ミドルに引かず、ブランドンは逆に左ミドルを返し、卜部を再びロープ際に詰める。左ボディを打ち込む卜部だが、ブランドンも右ボディストレートをヒット。ロープを背負った卜部はしかし左前蹴りの後で左ハイを当てダウン奪う。
立ち上がったブランドンに卜部は三日月蹴りを打ち込み、さらにブランドンを失速させる。卜部はさらに三日月蹴り、跳びヒザを放ち、これによるものかブランドンは鼻から出血が見られる。
2R、このラウンドもブランドンが圧力を掛けロープに詰めるが、卜部は鈍い音を立てた左右のボディフックで反撃。だがブランドンも前に出てロープを背負わせ続ける。卜部はロープ・コーナーを背にしながらもジャブとフックでブランドンを攻め込ませない。ブランドンは右ストレートを当てるが、卜部はすぐに右フックを振り返してローキックで反撃。卜部は左の蹴りが走っており、ブランドンは左ミドルに一瞬動きが止まる。だが、ブランドンが右ストレートを決め、卜部もこれに動きが止まる。
3R、やはりブランドンが前に出てくる。卜部は左右ボディフックでブランドンを下がらせるが、直後に放ったブランドンの右ストレートを被弾。卜部はダメージがあったかやや後退する。ブランドンは右ストレートの上下打ちとボディへのヒザ。ダウンを奪い返さんとする。後手となる卜部だが、ブランドンのロー・ストレートにジャブ・左ミドルを返していく。ブランドンは右ストレート、ヒザ蹴りと卜部を攻めるが、卜部は右回りしてとらえさせずに終了する。
判定は30-28、29-28、29-28の3-0で卜部。苦戦したが準決勝へ進んだ。
■試合後のブランドン・スペイン選手のコメント
「(試合を終えての感想は?)すごくタフな試合で、1Rにダウンもしてしまった。その後、オーストラリア人の魂を見せるために盛り返したが、最終的には卜部の方が上だった。卜部にはおめでとうと言いたいし、ぜひ優勝してもらいたい。
(ファンにメッセージを)日本のファンの皆さん、自分の試合を楽しんでいただけていたらいいなと思ってます。もしまた機会があれば強くなって日本に戻ってきて、ぜひタイトルに挑戦させてもらいたいと思います」