news

ニュース

“変幻自在の魔術師”モハメド・ブタザ、70kgMAXに殴り込み「K-1で自分のレガシーを築く」=2.9K-1MAX代々木第二

 2月9日(日)、東京・国立代々木競技場第二体育館で開催の「K-1 WORLD MAX 2025」において、激戦区の70kg級のK-1スーパー・ウェルター級で海外の超強豪がまた参戦する。日本の璃久(日本/HIGHSPEED GYM)と対戦する元Enfusionスーパーフェザー級(-67kg)王者のモハメド・ブタザ(オランダ/モロッコ/Southpaw Gym)が、K-1初登場へ向けてインタビューに応えた。

 ブタザは、元Enfusionスーパーフェザー級(-67kg)世界王者で、22年からONEで活躍。同年5月にはダビッド・キリアから勝利して注目を集め、シッティチャイ、モハメド・シアサラニに敗北もフルカン・カラバフ、ドミトリー・チャンゲリア、ジェームズ・コンデを破り3連勝と本来の実力を発揮している。24年12月にシュートボクシングで海人の相手に浮上するも、ケガで流れてしまった。ファン待望のトップクラスのファイターが、K-1のリングに上がる。

 璃久(りく)は、投げ技・立ち関節技有りの打撃格闘技シュートボクシング(SB)で実績をあげ、2023年7月のKrushでK-1グループに初参戦。空手出身の森田奈男樹と対戦して、2Rに右フックでKO勝ち。12月にK-1へ初参戦し、アビラル・ヒマラヤン・チーターから判定勝利。24年3月にK-1 WORLD MAX 2024 -70kg世界最強決定トーナメント開幕戦でデング・シルバと対戦もTKO負け。仕切り直しとなった5月のKrushでは藤村大輔から判定勝ちも8月は小田尋久に敗北。11月のKrush名古屋大会では匡志YAMATOから勝利した。
――K-1初参戦となります。K-1に対して、どんな印象を持っていますか? また憧れの選手がいましたら教えてください。

「K-1は、キックボクシングの最大のレガシーを持つ団体だと思っています。私が若い頃は、バダ・ハリやセーム・シュルトなどがK-1で戦う姿を見ていました。他にも多くの伝説的な選手がここで戦ってきましたので、このプラットフォームで戦う機会を得たことを光栄に思います。子供の頃からの夢が叶いました」

――K-1への出場は、夢だったわけですね。

「試合オファーがあって夢が叶い、とても嬉しかったですね。今回はK-1でのデビュー戦ですが、ここで自分のレガシーを築くつもりです。世界に自分が最高であることを示したいと思っています」

――どんなキッカケで格闘技を始めたのでしょうか?

「私は10歳の時にキックボクシングを始めました。ある日、たまたまコミュニティセンターに入り、現在のトレーナーであるモ・ベン・ナッサールが教えているキックボクシングクラスに出会いました。彼が次のクラスに招待してくれたので参加しました。その瞬間から、練習をやめたことはありません。今では15年になります」

――そうなんですね。ご自身の武器、得意な技は何ですか?それで倒した試合などがあれば教えてください。

「私の強みは、距離を保つ能力、技術的なスキル、そして相手を圧倒する鋭さです。常に冷静さを保ち、全体を把握しながら、相手の動きを読むことができます。私がモットーにしているのは、多彩さです。それは試合を見ればわかります」

――たしかに、ブタザ選手の試合からは蹴り・パンチすべてにおいてレベルの高さを感じます。

「キックで戦う試合、パンチで戦う試合、時にはヒザ蹴りをメインで戦う試合があります。それは、相手が何を得意にして何が苦手なのか見極めているからです。私の戦いがカメレオンのように変幻自在なのは、そういうことです。日々のトレーニングで、何でもできるように準備をしています」

――これまで主戦場のEnfusionの他にもONEでも試合をしてきましたが、記憶に残っている試合や思い出があれば教えてください。

「どの試合にも、それぞれのストーリーがありますが、21歳の時にデビッド・キリアやシッティチャイ・シッソンピーノンといった伝説的な選手と戦ったことが最も印象的でした。これらの試合から多くのことを学びました」
――昨年、K-1 WORLD MAX 2024 -70kg世界最強決定トーナメントを開催しました。印象に残った試合や選手がいれば教えてください。

「特にいません。彼らは強いパンチを持っているとは感じましたが、スタイルはかなり似ているように思いました。このトーナメントには、私のようなスタイルの選手はいません。もしも今年も開催することになれば、私の試合に注目しておいてください」

――対戦相手の璃久選手は、K-1 WORLD MAX 2024 -70kg世界最強決定トーナメントでデング・シルバ選手と対戦しましたが、彼の印象、感じたことを教えてください。

「確かに、彼はタフな相手です。若く、学ぶ意欲があり、彼のスキルは高いレベルにあると感じました」

――どんな試合になりそうですか? 

「今回の試合では、彼を限界まで追い込むことになると思います。彼の過去の実績は認めますが、私と同じレベルにはいません」

――璃久選手よりも優っている点は、どんなところでしょうか?

「私の身長は183cmと、彼よりも背が高いこと、リーチがあることがアドバンテージになります。あとは、これまでの経験も大きな強みです」

――昨年末にシュートボクシングの海人選手との試合が組まれていたと思いますが、欠場になった理由を教えてください。

「前回の試合で負った怪我のため、海人との試合を辞退することにしました。幸い、完全に回復しており、次の試合に全力で臨む準備ができています」

――璃久選手へメッセージがあれば、お願いします。

「彼がどれだけ一生懸命トレーニングしてきてもいいが、私も同じだけトレーニングしていることを覚えておいてほしい。そして、私の準備は彼のレベルを超えていると確信しています」

――2025年の目標、日本のファンへメッセージをお願いします。

「2025年の目標は、K-1 MAX 70kgのチャンピオンになることです。私のモロッコらしいスタイルを日本のファンに見せるのが楽しみです。アクション、スピード、パワーに満ちた爆発的な試合を見せたいと思います。KOを期待してください」
チケット購入