9月27日(金)、都内にて、開催を明日に控えた「Krush.165」後楽園ホール大会の前日計量と記者会見が実施された。
セミファイナルはゴンナパー・ウィラサクレックvs上野空大のKrushライト級ワンマッチだ。ムエタイ、そしてK-1 GROUPと、長きに亘って打撃格闘技の世界で実績を残してきたゴンナパーに、昨年デビューして4戦無敗、20歳の新鋭・上野が挑む一戦だったが、ゴンナパーが最初の計量で2.6kgオーバー。14:00までに再計量し、2kgオーバーだと失格になるという状況のため、会見には上野1人で臨むことになった。
上野は昨年の3.12「K’FESTA.6」でプロデビューして、ここまでK-1のプレリミナリーファイトで4戦の実績を積んできた。このゴンナパーとの試合がKrushの本戦デビューとなるが、セミファイナルで組まれるという大抜擢だ。それだけにゴンナパー不在の状況でも、「自分はしっかり体重を落として、明日試合をする権利を得たので、明日は伝説のゴンナパー選手をぶっ倒してやりたいと思います」と、試合に対しては前向きだ。「ゴンナパー選手と戦えることに意味があると思っているんで、自分はどんな体重でもやりたいと思います」と、臨戦態勢を崩さずにモチベーション高く意気込みを語っていた。会見に同席していた宮田充Krushプロデューサーにも、「ここで倒せば、自分はヒーローじゃないですか? この先の自分が目指しているところがあるんで、やらせてほしいです」と、どんな体重であっても試合をさせてくれと懇願する場面もあった。
上野にとって、ゴンナパーは自分がK-1に上る前から見ていた選手。「試合が決まってからずっとゴンナパー選手のことを考えて、過去一で練習してきたので、前日になってなしっていうのは自分が一番悲しい」と、何がなんでも試合を成立させたいという気持ちが強い。7月のK-1に出て以降のトレーニングの成果で、体も大きくなった。それだけに「格闘技に100%はないと言われますけど、今の自分は100%勝てると思っています」と、ゴンナパー攻略に自信を漲らせていた。
なお、会見後に、再計量の結果、ゴンナパーは1.65kgオーバーで計量をクリアしたことが発表された。そのため、①第1ラウンド、ゴンナパーは減点2から試合開始、②グローブハンデとして、上野8オンス、ゴンナパー10オンスのグローブを使用する(本来は双方とも8オンス)、③ゴンナパーはファイトマネーから30%没収(上野に入る)という条件で、試合が成立することになった。上野の気持ちが届いた形となったが、このチャンスを活かすことができるか?