璃明武、55kg準決勝の金子晃大戦に全集中!「次の試合で勝てば優勝できる」=9.29代々木
璃明武は21年8月に第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント準決勝で黒田勇斗、決勝で鬼山桃太朗を下して、同級王座に就いた。22年2月に第3代K-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメント準決勝で金子晃大に敗北。24年7月は-55kg世界最強決定トーナメント一回戦でアンジェロス・マルティノスを延長ラウンドでKO勝ちを収めた。
金子は22年2月にK-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメントで黒田勇斗、璃明武、決勝で玖村将史を破りK-1王座戴冠。6月「THE MATCH 2022」ではRISEの鈴木真彦に惜敗も23年9月に玖村将史との3度目の対戦で判定勝ちを収め、王座防衛に成功。24年3月は、RISEのリングに乗り込み鈴木真彦を破り、リベンジを成し遂げた。7月は-55kg世界最強決定トーナメント一回戦でカン・メンホンを衝撃KOで下して準決勝進出を決めた。
「あの時は、自分が全然ダメでした。向こうも進化していると思いますが、自分も進化しています。前回の対戦の時とは、まったく違う自分がいると思っています」
――金子選手の一回戦のカン・メンホン戦を見て、どう感じましたか。
「正直なところ、メンホン選手は計量の時に見て、小さいなと思いました。階級が下なのかと思い、すぐに試合が終わる秒殺パターンかなと予想していたくらいです。でも意外にも3ラウンドまでいって驚きました。あそこで、KOで倒すのはさすがですね。印象はとくに変わっていないです。強いことは分かっているので」
――璃明武選手は、トーナメント一回戦で対戦相手が直前でルカ・チェケッティ選手からアンジェロス・マルティノス選手に変更になりました。
「最初は驚きました。ルカ選手のサウスポー対策をしている中で、いきなりオーソドックスのマルティノス選手に変更となりましたので。しかも相手は、なかなかの強豪だったのでさすがに“マジか?”とはなりました。でも、すぐに気持ちを切り替えました」
――延長ラウンドでKO勝ち。振り返って見ていかがでしたか。
「マルティノス選手は昨年、軍司泰斗選手と戦っていましたので、イメージができていたのでそれは良かったです。でも、これまで戦ってきた選手の中で一番パワーはありました。1ラウンド終盤に左ハイキックを入れたんですけど、彼は足にも来ていなかったので驚きましたね。いい攻撃が入っても10秒、20秒したらすぐに回復していましたし、あのタフネスさは外国人特有のものなのかなと思いました」
――本戦はドローとなり、延長はローキックでKOとなりました。
「倒すならば腹か足かなと予想はしていましたが、蹴っていっても身体が堅かったですね。最後のローキックだけ柔らかいところに当たって倒せました」
――延長ラウンドまでもつれましたね。
「ラッキーでした」
「はい。1RであっさりKOしていたら、経験値としては少なかったと思います。でも今回は、強豪外国人と4ラウンドやったことで、成長できる部分がありました。試合で得られる経験は、スパーリングで100ラウンドやるよりも価値があると思っています。あと本音を言えば、本戦判定で勝っていたとは思いますが、あのまま判定勝ちをしても文句を言う人も出て来ると思うので、結果的に延長をやって良かったです」
――反対のブロックでは、玖村選手と大久保選が準決勝で対戦します。どんな結果を予想しますか?
「前回の一回戦と実績を比較しても、2人に差があるのかなと思うんですけど、どうでしょうか。大久保選手はポイントアウトして判定勝ちするのがうまいので、玖村選手が倒しにきたところを空回りさせられたら勝負は分からなくなるかもしれません」
――大久保選手が勝つとすれば、判定だと。
「自分はそう思います。玖村選手は倒す力を持っていますが、大久保選手はまだそこまでの攻撃力はないと見ています」
――どちらに勝ってほしいですか?
「どちらに…、うーん。正直、決勝のことは考えていません。次の相手は金子選手なので、2試合を考える余裕なんてありません。逆に言えば、次の試合で勝てば、優勝できると思っています。準決勝に集中しています」
――世界最強と評価の高い金子選手が相手ですから、たしかにそうですね。
「2試合するつもりで用意はしますけど、次ですべてを出し切ることしか考えていません」
――金子選手と過去に一度対戦したことで、攻略法は浮かぶものですか。
「はい。対戦が決まる前からも、ずっと攻略法は考えてきました。金子選手は、国内だけではなく世界のこの階級で、一番強い選手。目標にする選手でもあるので、内容は言えませんが攻略法は考えています」
――世界トーナメントに出てみて、レベルの高さを感じている部分はありますか?
「もちろん海外のレベルも高いですが、世界の最強は自分の上にいる金子選手や玖村選手なので、2人に勝つことを目標にしてきました。その中で金子選手と戦えることは、とくに驚くようなことはなく、むしろいい流れかなと思っています」
――K-1の55kgが世界最強だと。
「自分はK-1の55kgが最強だと思っていますし、その中で金子選手が一番強い。そこで勝って、自分が最強だということを証明したい」