7月7日(日)に国立代々木競技場第二体育館大会で開催の「K-1 WORLD MAX」において、「K-1 WORLD MAX 2024 -55kg世界最強決定トーナメント」が行われる。
8名参加の同トーナメントは、開幕戦で初代Krushフライ級王者の大久保琉唯(日本/K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER)が、中国の19歳のジャオ・ジェンドン(中国/深圳盛力人和ファイトアカデミー/CFP)と対戦する。
大久保は、22年6月の「THE MATCH 2022」で那須川天心の弟・龍心に勝利。9月は初代Krushフライ級王座決定トーナメントを制し、プロ4戦目にして王座に就いた。23年からバンタム級に階級を上げ、今年3月に壬生狼一輝を破った。
対するジェンドンは、19歳の中国期待の新鋭。26戦して25勝と優秀な戦績を残し、甘いマスクとは裏腹に、ゴングが鳴るとアグレッシブに攻めるスタイルが特長だ。
――-55kg世界最強トーナメントの組み合わせが決定しました。まずは、4人の外国人の顔ぶれを見てどういう印象がありますか?
「やはり世界トーナメントっていうだけあって、すごく皆さんタイトルもすごいですし、ハイレベルだなっていうのがあります」
――望んでいた対世界に並んだっていう実感はあるのではないですか。
「そうですね。そこは嬉しいですけど、並ぶだけじゃ。正直出れたらOKという話じゃないんで、そこは覚悟を決めています」
――1回戦の相手がジャオ・ジェンドン選手で、19歳の175cmと長身ですね。
「年齢が同じで身長も自分と同じくらい。中国で結構試合していて負けも一回ですし、いい選手だなというのと、戦っている試合を何試合か見させてもらって、全体的にバランスはいいですけど、パンチャーという印象があります」
――中国で55kg級32人トーナメントで準優勝していますね。注意すべきところはどういうところですか?
「何試合かを見ても、やっぱり左フックが脅威なのかなっていうのがありますね。打ち終わりとかで必ず狙ってるんで、そこだけ気をつけたいと思います」
――大久保選手がここは絶対に勝っているという部分はどこでしょうか?
「一番はスピードですね。試合の映像を見ても、自分とはスピードは段違いだと思うんで、そこは自信持って行きますし、パワーも劣ってるかっていうと見た感じ、そんなことないなっていうのはあるんで、全然イケイケで行きますね。全然怖くないです」
――ジェンドン選手は、アグレッシブに攻める印象があります。対戦相手のパンチの回転の速さは、どう分析してますか?
「回転の速さは正直ないと思うんですけど、何でみんなやられてるかっていうと打ち分けがうまいですね。下のローキックを打ったら次に上へ振ったり、次ボディとか。その打ち分けでみんな多分やられてると思うんで、そこはしっかり集中して対応したいです。例えば上来たら、次に下を意識したりっていう頭を使って倒します」
――カウンターを狙うイメージですか。
「入ってきたところを狙うっていうのは、どの選手が相手でも狙っているんですけど、今回はちょっと一つ必殺技があるんで、その必殺技でまず削って最後に倒します」
――必殺技の1発で倒すのではなく、削るってことですねヒントは。
「ヒントはそうですね。削らなくても1発で行けるかもしれないですけど。ちょっと自信がありますね」
――それは最近、「あ、これはいけるな」という感じで身についてきた技なんですか?
「はい。練習ではいろんな人とスパーリングやるんですけど、結構効かせることができています。あとは鏡で自分の体が大きくなったという実感があるんで、自信はいつも以上にあります」
――理想的な勝ち方は、どういうイメージがありますか。
「55kgが初めての挑戦で、そして世界トーナメント。プロとしては2回目のトーナメント挑戦にはなりますけど、ここでKOを見せて、あれこれいけるんじゃないかなと期待してもらいたいです」
――3月に行われた70kg世界トーナメントは日本人選手3人が全敗しました。この55kgの階級はそういうわけにいかないと思います。
「そうですね。他の選手が勝つとか負けるとかは正直どうでもいいんで、自分がしっかり勝ちます」
――他の日本人選手は、自分より先輩で実績もあります。逆に臆することはないというか、若いなりの突破力みたいな部分で、自分を出していく感じですか?
「もちろん、みんな強いのも分かってますし、他の外国人選手も強いんですけど、全く怖くないっすね、正直。自分なりに勝つところが見えてるっていうか、成長してると思って自信持っていきます」
――決勝の相手は、誰だと予想していますか?
「金子選手だろうなっていう感じはしてます」
――金子選手を脅威に感じるところはどこですか?
「パワーです。パワーは、日本人4選手を見ても正直一番あるんじゃないかなと思います。この55kgの他団体の選手と比べても、一番あるんじゃないですかね」
――大久保選手の参戦が発表されてから、結構批判的な意見も目にしているのではないかと思います。どんな心境なのでしょうか。
「初めての55kgで、いきなりの世界トーナメント。言われるのは正直当たり前かもしれないですけど、黙って見とけっていうのはありますね」
――昨年9月に金子選手と玖村選手の3回目の対戦がありました。あの試合は、どんな思いで見ていたのでしょうか。
「2人ともめちゃくちゃ強いですよね。強いですけど、テクニックの部分に関しては負けてないなっていうのはありますね。ガードをしっかりして返していけば勝てるんじゃないかなというのは自分で思っています」
――あの試合見て、俺だったらこう戦うと見ていたと。
「見てましたね。あとは勉強になる部分も大きいし。でも、これ言ったら悪いんですけど、パターンを最近みんなが分かっているのかなと。玖村選手でいったら、三日月蹴り、ジャブ、左フックとか、その強い武器が分かってきてるんで、そこを気を付けて相手と戦おうっていうのはありますね」
――金子選手、玖村選手、それぞれの弱点みたいなものとかっていうのもちょっと見えていると。
「そうですね、はい。なので、自信はあります。他のメンバーが優勝してもなるほどっていう風になると思うんですけど、まさか自分が優勝したら多分格闘技界がビックリするじゃないですけど、大きく変わると思うんで。見ててくださいっていうのはありますね」