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「Krush.162」6.23(日)後楽園<インタビュー>ブハリ亜輝留「Krush王者になったら日本王座ということだと思ってるので、次は松倉選手を含めた世界の強豪と戦って、世界一になる」

6月23日(日)後楽園ホールで開催される「Krush.162」の[初代Krushミドル級王座決定トーナメント・決勝戦/3分3R・延長1R]に出場するブハリ亜輝留のインタビューを公開!


──いよいよトーナメント決勝戦を迎えますが、まず前回の準決勝を振り返ると?
ブハリ 前回の準決勝は重量級日本最強の谷川聖也選手が75kgに下げてくるということで、名前も実績もある選手なので、谷川選手の勝利予想の方が全然多かったと思うんですけど、結果的にああいう形で大差の勝利を収めることができたので、自分の実力と、あと自分が常々言っている自分のパワーを、クルーザー級であれだけデカい外国人選手やられてきた谷川選手を相手に、ガードの上からパンチを効かせたりして見せることができたので、自分の努力をさらに皆さんにわかってもらえたかなと思ってます。
──実際戦ってみた谷川選手っていうのはどうでしたか?
ブハリ 攻撃力とかパワーは全然大丈夫だったんですけど、テクニックをすごく感じました。一つ一つの動きを取ってもすごく上手で、蹴った後すぐにパンチをもらわないポジションに移動したりとか。
──試合前には「階級を落としてくるので、パワーについては問題ない」と言われていましたが、そこは想定通りでしたか?
ブハリ はい。最初、攻撃を数発受けて、「これは全然受けれるな」と感じましたね。ただ、攻撃が多彩で、いろんな角度から来るので、1Rのラスト40秒ぐらいでダウンを奪ったと思うんですけど、そこまではちょっと谷川選手の多彩な攻撃を見極めるのに、ちょっと労力を使いました。
──ダウンを奪ってからはもう大丈夫だと?
ブハリ そうですね。そのダウンの少し前ぐらいに、「こういうタイミングか」というのと、「自分がこうしたらこういう反応してくれる」というのがだんだん分かってきました。ガードの上から左フックを効かせてたんですけど、あれはもう試合前からずっと狙ってたんです。
──そうなんですか。
ブハリ 自分は今、5連勝と勝ち続けてるんですけど、自分がムエタイトレーナー、ボクシングトレーナーからずっと言われ続けてきたのが、「お前はミット打ちとかサンドバッグで打ってるような本来のパンチを、試合ではまだ1回も出せてない」っていうことだったんです。力んじゃったりとかそういうので出せてないと。「そのパンチがもし打てたら、ガードの上からでも効くよ」ってずっと言われてたんですね。今回、試合直前ぐらいのスパーリングで、それができるなという感覚が自分の中にあって、練習でやってるようなスパーン!というパンチをガチスパーでも出せるようになってきたという感覚があったんですね。あのフックは、それがまさに試合で出たっていう感じでしたね。そういう意味でもすごく大きな試合でした。
──そういういい勝ち方ができたところで神保克哉選手との対戦となりましたが、同日の神保選手の準決勝はどう見ましたか?
ブハリ 当日、自分の試合が終わってすぐ、リングサイドで試合を見させてもらったんですけど……僕はやっぱりどうしても神保選手とやりたかったんですけど、YOHAN選手がすごくうまくて、僕には神保選手が苦戦してるように見えたので、ちょっとハラハラしながら、「頼むよ、勝ってくれよ!」みたいな気持ちで見てました。正直、延長だなって思ったんですよ。1・2R、どっちかがYOHAN選手で、3Rは神保選手で延長になったかなと思ってたんですけど、神保選手が本戦で勝って。その時は喜んで、思わずガッツポーズしてしまいました。
──あの試合での神保選手については?
ブハリ やっぱり、あんまりいいとこがなくて。周りからも、あの神保選手の試合を見た後だから「次の試合は余裕だよ」とかすごく言われるし、ファンの人とかも僕は勝つっていう声をすごく聞くんですね。でも、僕はYOHAN選手と昔から何回もスパーリングをしたことあるので分かってるんですけど、YOHAN選手はすごくうまくて、相手の長所を消すようなすごいテクニシャンなので、ちょっと神保選手のパフォーマンスがよくないように見えてしまうのは仕方ないかなと。神保選手は2連敗からのあの試合なので、評価は落ちてるとは思うんですけど、その2連敗もヴィニシウス・ディオニツィオ選手とリー・ホイ選手という世界レベルの相手で、YOHAN選手というテクニシャンなので、そうなるのも仕方ないかなと。神保選手は依然として日本トップの実力だし、強い選手だというのは変わりないかなと思ってます。
──自分も対戦経験のあるその神保選手のどういうところに一番警戒を置いていますか?
ブハリ 正直、正面切っての戦闘能力というか、例えばサイズだったりパワーだったりフィジカルだったり、体の頑丈さとかはやっぱり僕の方が全て上だと思うし、特にこの2戦では僕の強さを見せてきたと思うので、神保選手が僕のことを正面から削るというのは不可能だと、正直思います。大石昌輝選手や谷川選手の蹴りでも僕を削ることはできなかったので、警戒するとしたら、神保選手のテクニックと、攻撃の連続性ですね。攻防の中で何か一瞬でもスキを見つけたらバーッとつけ込んでくるような気もするので。でもそうならないように対策もしています。
──前回はKO負けでしたが、今回それだけの自信があるのは、あの時点からの自分の成長の手応えが大きい?
ブハリ そうですね。前回、神保選手に負けた時の自分の実力とか練習環境とかを考えると、あの時はあの時で必死にやってたつもりだったんですけど、「それじゃ負けるよな」って思いますね。だけど仮にも、当時神保選手は18戦ぐらいしていて、自分は4戦しかしてなくて、当時はガチスパーとかもあんまりやってなくて、勢いだけでやっちゃってたので、「それは負けるよな」と。あの結果は当然だったなと自分で思ってますけど、その時と今では何から何まで全く違うので、あの一戦のことはあんまり気にならないですね。
──では純粋にリベンジしたいという気持ちがあると。
ブハリ はい。2敗は絶対に取り返すと自分で決めていて、一つはもう取り返したので、神保選手を取り返せば、もう負けた相手に全部リベンジできるんですよ。それは自分の中でチャンピオンベルトと同じぐらい大きな目標なので、絶対これは外せないですね。それにやっぱり、同じ相手に2回負けたらちょっとやっていけないなと思ってるので、そういう意味でも絶対に落とせない相手ですね。
──前回の試合前から言っていたように、リベンジの機会がトーナメント決勝、イコール王座決定戦という舞台になったというのは、最高の流れですよね。
ブハリ それも自分で引き寄せたと思ってるので。あれからは負けずにずっとやってきて、ミドル級王座を作ってくれっていうのも、大石選手に勝ったあたりから直訴してきて、谷川選手という強敵にしっかり勝ってここまでたどり着いたので、自分で引き寄せたものだと思ってます。
──あとは最終的に実現するだけと。自分がベルトを巻いてるところは想像したりしますか?
ブハリ 巻いてるところも想像するんですけど、それよりも神保選手にリベンジして勝つ瞬間の方が想像しますね。
──なるほど、そこが第一ということですね。そしたら自動的にベルトもついてくると。
ブハリ もちろんベルトもすごく欲しいんですけど、でもどっちかというとリベンジに「ついてくるもの」というか。神保選手は僕に勝った後も今のK-1チャンピオンの松倉信太郎選手も含めて日本人には勝って実力を証明してきているので、リベンジとベルトをかけるのにこれ以上ふさわしい相手は、国内ではいないかなと思ってるいます。だから神保選手を倒すというのが、一番のモチベーションですね。
──そして、ここで勝ってチャンピオンになれば、世界、K-1、いろんなものが広がってくると思いますが。
自分は格闘技を本格的にやり始めた時から「世界一の選手になる」ということを目標にやってて、そこそこの結果を残せばいいやとか、思い出作りとかでプロになったわけじゃないので、やっとそこのスタートラインにもうすぐ立てそうだなと思っています。Krushチャンピオンになったら日本王座ということと同じだと思ってるので、次は世界に行って、松倉選手を含めた世界の強豪と戦って、世界一になるというのが目標です。
──では最後に、改めてこの試合への“決意”を教えていただけますか?
ブハリ この試合は、僕がずっと言い続けてきた神保選手のリベンジと、あとKrush初代王座という、世界へのスタートラインに立つ切符をかけた自分のキャリア、それから国内ミドル級においてもすごい大事な試合なので、必ず勝ってリベンジして、自分の負けを取り返して、世界に行こうと思ってます。
──わかりました。ありがとうございました!
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