news

ニュース

軍司泰斗、対抗戦に託されたプライド「『K-1最強』をチャンピオンが見せなければいけない」=3.20「K-1 WORLD MAX」

 3月20日(水・祝)に国立代々木競技場第一体育館で開催する『K-1 WORLD MAX』のK-1vs.RISE対抗戦(-57.5kg契約/3分3R・延長1R)でRISE王者の門口佳佑(EX ARES)と対戦する軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス)が、決戦前のインタビューに応じた。

 軍司は、昨年9月にISKA世界王者のアンジェロス・マルティノスを判定で破り、現在8連勝中。今大会の開催発表記者会見では、第5代RISEフェザー級王者の門口佳佑にダブルタイトル戦を提案して話題になった。

 対する門口は、他団体との対抗戦で負けなしのため“RISEの門番”とも呼ばれている。空手出身らしく華麗な足技を得意とし、23年3月にはK-1対抗戦で新美貴士に競り勝った。今回、再びK-1の前に立ちはだかる。
――今回のRISEとの対抗戦オファーがあった時は、どう思いましたか?

「僕はずっと対抗戦に出たいと12月大会の頃から言っていて、相手が決まらずに流れていてんですけど、ようやく決まったという感じでした」

――対抗戦に出たいというのは、日本のフェザー級統一を目標に掲げているからですか。

「それもあるんですけど、K-1のフェザー級はみんな対抗戦で負けているので、そろそろ僕が出ないといけないなとは思っていました」

――K-1の選手が負ける姿を見ていて、悔しさがあったのですね

「事実上の2番手の斗麗選手も負けてしまって(RISEの安本晴翔、シュートボクシングの川上叶に敗北)、もう自分が出るしかないなと思っていました。やりたい選手がそれまで他団体にいなかったんですけど、新美貴士選手が対抗戦に勝てば僕の出る場面はないなと期待したら、負けてしまったんで(RISEで門口佳佑に敗北)。もう出るしかないと思いました」

――SNSでは、軍司選手に対戦表明している選手も多く見かけました。

「他団体の選手に喧嘩を売られているというか、やりたいと言われていて。正直、僕じゃなくても誰かが倒してくれるだろうなと期待していたんですけど、その思いは叶わなかったですね」

――RISE王者の門口選手の評価を教えてください。

「僕は、THE MATCH(2022年)の時に相手がいない形で対抗戦に出られなかったんです。その時のRISEフェザー級王者が梅井泰成選手だったんですけど、まだチャンピオンになったばかりでした。そして、その後に門口選手が王者になって、他団体の中で一番実力があるなと思っていました。なので、やりたいとは思っていましたね」
――門口選手は他団体の選手を次々と破っています。

「そうですね。僕は一回も対抗戦ができていない中、門口選手はシュートボクシングの選手も倒してきた。正直、ここで勝てばフェザー級統一ができるかなとは思っています」

――門口選手の強さは、どこに感じますか?

「我慢比べに強いというか、気持ちが強いですね。技術で勝っているというよりも気持ちで相手に勝っている印象があります」

――門口選手は新極真空手出身なので、そこで培った強さなのでしょう。

「実際に試合も空手を感じますよね。気持ちのぶつかり合いというか。でも、地味な攻防の試合になるかもと言われていますね」

――そうなんですかね。

「正直、門口選手は倒しにこないと思います。でも僕は、魅せる試合がしたいです。僅差で勝っても、それで統一とかは言えなくなってしまうので、僕は圧倒的に倒して勝ちたいと強く思っています」

――倒したい技とかありますか?

「倒したい技とかは具体的にないですけど、見ている人がどちらが勝ったのかわかる試合をしたいです」

――それはK-1王者としてのプライドですか。

「はい。K-1は、THE MATCHで大将の武尊選手が負けてしまい、対抗戦はほとんど負けています。そこは悔しいのもあるんで、RISEで一番強い門口選手を倒せば、そうした世間の評価も引っくり返せるかなと思っています」

――K-1の方が強いと。

「対抗戦をやる前は、K-1の方が強いというイメージでしたが、今は結果が出てしまい、K-1の価値が落ちてしまっている印象があります。そこは覆したいですね」
――軍司選手は那須川天心戦直前の武尊選手とエキシビションマッチを行い、その後、さらに強くなった印象がありました。ご自身で心境の変化はあったのでしょうか。

「あの時は、この後のK-1を任せたぞという感じで、魂をもらった、受け取ったなという思いがありました」

――それは、今に生きているわけですね。

「対抗戦をやり始めてから、K-1が最強というのをチャンピオンが見せなければいけないと強く思うようになりました」

――門口選手は粘り強い戦いをしますので、最後は気持ちの戦いになりそうですね。

「おそらく、我慢比べになると思っていますので、最後の最後で倒すくらいにしたい」

――所属ジムの梶原龍児会長からは、どんなアドバイスを受けていますか?

「相手はスタミナがあって、根性勝負になると言われています。最後は体力、気持ち、すべてを上回る必要があると言われています。練習では、限界突破というか、毎日が壁とぶち当たって超えていくようにしています」

――限界突破。例えば、どんなことを超えているのでしょうか。

「走り込みだったら、いつも以上に回数を増やして追い込んだりしています」

――現在は12連勝中ですが、その理由は。

「とくに何連勝とか気にしたことはないんですが、階級を上げてからはチャンピオンなので勝って当たり前、負けたら終わりと思っています。その気持ちが強くて勝っているのではないかなと思っています」

――今は門口戦しか頭にないとは思いますが、ここを勝った後、どんな世界が見えそうですか。

「以前から言っていますが、フェザー級を統一した後は、世界に出たいなと思っています」

――最後に、今回の試合は対抗戦の一番最後になりますが、K-1とRISEの10対10で何勝何敗で自分の番に回ってくるのが理想ですか?

「理想を言えばK-1の全勝で来てほしいですけど、僕の試合が大将戦になるので、勝ってすべてを引っ繰り返すことができる状況だったらおいしいですね」
チケット購入