12月17日（日）後楽園ホールで開催される「Krush.156」の［Krushスーパー・バンタム級/3分3R・延長1R］で内田晶と対戦する岩尾力のインタビューを公開！
──11月28日の記者会見で内田選手と顔を合わせました。内田選手は「勝ってひっくり返す」と気合いの発言でしたが、どう感じましたか？
岩尾 僕はそんなに伝わってくる感じがなくて、弱気なところが見える場面が多かったかなと感じました。「僕が言える立場じゃないけど」と繰り返していたので、大丈夫かなと思って。
──では、あの会見で燃えるものは正直なかった？
岩尾 そうですね。もっとガッと来るのかなと思ってました。「ジュニアの時に3回負けてるから、今度は絶対勝ってやる」というぐらいの勢いで来るかと思ったんですけど、そういうのもなくて「KOで勝てたらいいな」ぐらいの感じだったので、もっと強気できてほしかったですね。ただまあ、会見がそうだったからって「絶対勝てる」みたいな油断はまったくしてないし、格闘技なので拳を合わせてみないと分からないですけどね。
──その会見で、タイトルマッチについての言及がありましたね。
岩尾 自分も今回はタイトルマッチかなと思ってたし、周りからも「次はタイトルマッチだな」と期待されていて、そういう流れかなと思ってたんですね。でもチャンピオンのケガとかコンディションの問題で、タイトルマッチは来年になるかもしれないという話があって、ただ僕は年内にもう1試合やりたかったので、それで相手が内田選手になりました。7月の試合から5ヵ月ぐらい空いちゃったので、年内ちゃんと締めたいなということで。
──なるほど。そうすると、この試合のテーマはどういうものですか？
岩尾 この前の会見で、（大沢）文也君から「岩尾の試合がメインにふさわしい」という発言があったじゃないですか。それでちょっと燃えるものがあって、もしこの試合がメインになるとしたら、今年のKrushを締めるのが僕ということになるじゃないですか。そういう場面でしっかりぶっ倒して今年の自分、そしてKrushを締めたいなというのがテーマですかね。
──もともとは「大沢vs大谷がメインだろうな」と思ってたんですか？
岩尾 いや、ぶっちゃけそうは思ってなかったですね。まあ、自分の試合がメインかな？というのもありましたし、そこは半信半疑でしたけど、僕自身はメインだろうがメインじゃなかろうが、気にしてなかったんですね、最初は。でも文也君が「自分がメインじゃなくていい」と言ったので、やれるんだったら僕がメインでお願いします、という感じですね。
──そういう流れになったので、じゃあやったるか、と。
岩尾 それもありますし、他のカードを見てもタイトルマッチがないし、文也君も今はベルトを持ってるわけでもないんで、じゃあメインは僕なのかなと。まだ何も言われてないですけど、もしこの流れで自分がメインになるのであれば、やらせてくださいという感じですね。
──岩尾選手の思うメインイベンターとは？
岩尾 今回もし決まれば初メインなんですけど、しっかり盛り上がる試合をしなきゃなとは思いますね。これで勝てば次はタイトルマッチでしょうし、みんなに「これが本当にメインの試合だな」と思われるような試合をしたいですね。
──同時に、来年の展望もしっかり見えていますね。
岩尾 今年はここまで3試合キッチリKOで倒してきて、もう金子晃大選手や玖村将史選手の頭には僕がいると思うんですよね。2人とも「絶対アイツが上がってくる」と思ってるはずなので、来年はどちらかとやるのが僕の目標……いや、もう目標でもないんですよね。
──必ず通る道というか。
岩尾 そうですね、そこは絶対やると思うし、K-1のベルトを獲ることも「夢」ではないんですよね。K-1のベルトも獲って、世界最強のチャンピオンになるというのが僕の小っちゃい頃からの夢なので。しっかり巻くもの巻いて、世界に行こうと思っています。
──では、7月の金子晃大vs玖村将史戦はどう見たんですか？
岩尾 僕は玖村選手が勝つかなと思ってたんですけど、チャンピオンの意地で金子選手が勝ちましたよね。どちらも、僕にとってはやりづらい相手じゃないんですよ。だから2人の試合を見ていたら、早くやりたいという気持ちがより強くなりました。
──今回、内田選手にキッチリ勝って、来年はKrushタイトルマッチをやって、その後、どちらかとやると。
岩尾 そうですね。金子選手も玖村選手もKrushのベルトをしっかり巻いてからK-1に行ってるので、僕も何も持ってない状態では言えないですからね。だから目の前の内田選手にしっかり勝って、璃明武選手に挑戦状を叩きつけたいと思います。勝ってKrushのベルトをしっかり巻いたら、ちゃんと示しがつくかなと思うので。
──復帰してからこの先まで、進む道がすごく明確ですよね。こうなると思ってましたか？
岩尾 僕も交通事故で負ったケガがケガだったので、どうなのかなというのもありました。復帰1戦目の小倉尚也戦ではあんなにもらうと思わなかったので、予想外でした。ダウンを食らって、「やっぱり5年のブランクがあるからこのまま負けるんだろう」と思った人も多かったと思うんですけど……でもダウンを取られてから逆に気合いが入って、しっかりボディで決めて倒せてからは、次の試合に向けて気合いが入りました。そこからは勝つごとに気合いが増していった感じですね。僕自身もこんなにいい形で進めると思ってなかったので、自分でも驚いてますね（笑）。
──その年の締めくくりとして、今回もいい勝ち方をしたいと。最終的に勝つために必要なものは、すでに全部揃った感じですか？
岩尾 はい。走り込みとかも悔いのないようにできてますし、スパーとかの練習も思う通り順調にいってるので、もういつでも戦えますね。体重もあと少しなので。
──では、残りの期間は何を？
岩尾 あと約2週間のラストスパートで追い込みも約1週間なので、そこはもう全部出し切ります。今の練習で満足してたらまだまだなので、ラスト1週間は限界まで追い込もうかなと思ってます。
──では最後に、この試合に向けての“決意”を教えていただけますか？
岩尾 今年最後の試合ということもありますし、復帰していい流れに乗れてると思いますし、このまま流れに乗れないと意味ないと思うので、この先も全部いい勝ち方で進んでK-1のベルトに行こうと思ってます。そのためにも今回、しっかり勝ちます！
──ありがとうございました！
